「社内メールをどうやって書けばいいのかわからない」「文例を参考にして、分かりやすい社内メールを書きたい」
と、考えている会社員は多いのではないでしょうか?
特に新入社員は、これからはじめて社内メールを作成するというケースもあるでしょう。正確なメールを作成するためには、送ってはいけないNGメールを知っておくことも大事です。
そこで今回は、社内メールのマナーやルールを知って正確なメールを送信するために、「NGメール」「書くための5つのポイント」「状況別の文例」などを解説します。新入社員やメールの作成になれていないビジネスパーソンにとって有意義な内容となっているので、ぜひ最後までご一読ください。
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送ってはいけない!NGな社内メールの例
ビジネスパーソンは日々多くのメールを送受信します。社外の関係者に送るケースもあれば、社内の同僚や上司に送るメールもあるでしょう。
今回解説する社内メールには、社外宛のメールとは違ったルールやマナーがあるので、社会人として必ずマスターしておきましょう。
まずは、社内メールでミスをおかさないために、送ってはいけない「NG」な社内メールの文例を見ていきましょう。
件名:お願い
〇〇様
お世話になっております。
先日お話しした件ですが、企画書の作成をお願いします。
できる限り早めの提出でご対応ください。どうぞよろしくお願いいたします。
上記の文例は、「NG」な例です。相手はこの文章を読んで、いつまでに何をどのように対応すべきか迷ってしまうでしょう。また、要件だけが一方的に書いてあるので不快に感じてしまう人もいるはずです。同僚であっても最低限の礼儀を守る必要があります。
以下に、社内メールを作成する際に守るべき5つのポイントを解説していきます。なぜNG例がダメなのかを、考えていきましょう。
社内メールを書くときの5つのポイント
社内メールを書くときには、守るべきポイントがあります。社会人としてのマナーであると同時に、相手の業務効率を下げないための配慮でもあります。同僚や上司と良好な関係性を築くためにも、次の点は必ず守りましょう。
- 件名は分かりやすく記載する
- 宛名には敬称を使う
- 「お疲れ様です」から書き出す
- 伝えたい内容を簡潔に書く
- 送信前に最終チェックする
件名は分かりやすく記載する
メールの件名は分かりやすく記載するのが基本です。これは、ビジネスメール全般に言えることです。ひと目見て、スパムメールではないと分かる点も重要です。
ビジネスパーソンは毎日多くのメールを受信するため、件名が分かりづらいと開封されない可能性があります。
一方で、件名を読んだだけでなんの件かが明瞭な場合は、すぐに読んでもらえる可能性が高まります。同時に、件名から内容が推測できれば読み手にとっての優先順位付けにもなります。結果的に、業務の効率化にもつながるのです。
件名は、「お願い」というような漠然としたものではなく、「7月15日のA社との定例MTGの件」や「〇〇社宛の見積書確認のお願い」「〇月分経費精算書の訂正について」など、具体的な文言を入れるように意識しましょう。
相手にリアクションを求める場合には、件名の先頭に「【要返信】」「【至急】」など、目立たせる方法もあります。
ただしこれらの文言は相手に対応してもらうメールなので、人によっては不快に感じたり、ストレスに感じる可能性もあります。そのため、緊急度や重要度が高いケースのみ使用するようにしましょう。
宛名には敬称を使う
宛先には、「様」「さん」を使うのが一般的です。また役職名を付けるケースもあります。社内メールの宛先に関しては、社風によっても異なります。形式を重んじる会社やフランクな表現を使う会社などさまざまです。まずは過去メールを確認して、社内ルールを把握するのが無難でしょう。分からない場合には同僚や先輩に聞きましょう。
下記に、一般的なケースを例に、宛先の付け方を紹介します。
宛先が上司の場合
宛先が上司の場合には、「役職」を付けるのがよいでしょう。〇〇部長、〇〇課長、〇〇リーダーなどが該当します。直属の上司はもちろん、他部署の部課長などにも役職を付けます。
なお、「部長様」や「課長様」は間違った表現なので使わないようにしましょう。
宛先が先輩や同僚の場合
先輩や同僚には「様」を付けます。ただし、社内ルールや慣習上、「さん」付けする組織もあります。その場合には、「様」ではなく「さん」を付けるようにしましょう。
同僚が「さん」で送信しているのにも関わらず、自分だけ「様」という表現を付けると、他と距離を置くような冷たい印象を与えてしまう可能性があるので、注意しましょう。
宛先が複数人の場合
宛先が複数にわたる場合には「各位」を付けましょう。上司、先輩、同僚など、さまざまな立場の人が含まれている場合にも「各位」で問題ありません。
また他部署の人や立場が異なる人(派遣社員や業務委託など)へのメールも、「各位」を付けるのが一般的です。
なお、「各位様」は間違った表現なので、使わないようにしましょう。
「お疲れ様です」から書き出す
メールの書き出しは「お疲れ様です」で始めましょう。
「お世話になっております」は基本的には社外の人に送るメールで使います。社内メールは、いかにして簡潔に内容を伝えるかを意識します。そのため、極力シンプルな表現でメールを書き出すことが大事なのです。
伝えたい内容を簡潔に書く
社内メールは伝えたい内容を簡潔に書きましょう。表現はシンプルに、冗長にならないように注意しましょう。
基本的には5W1Hを意識して文章を構成します。
- Who(だれが)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- What(なにを)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
また数値などが入る場合には、
- How many/How much(どのくらいの数・予算)
を入れるケースもあります。
文章が長くなる場合には、メールの読み手が視覚的に分かりやすいように段落を分けることも重要です。また箇条書きで端的に表現することも有効なので、試してみましょう。
送信前に最終チェックする
メールを送る前に、間違いがないか最終チェックしましょう。チェック項目は次の3点です。
- 送信先に間違いはないか
- 誤字脱字はないか
- ファイルの添付を忘れていないか
送信先に間違いはないか
誤送信はメールに関するミスの中でもっとも注意すべき点です。例えば名字が同じ人に間違って送ってしまったり、複数の人に送る場合に特定の人だけ抜けてしまったというケースが考えられます。
また社内メールを社外の人に送るミスは絶対に避けなければなりません。そのためにも、送信前にアドレスの入念なチェックが必要になるのです。
誤字脱字はないか
誤字脱字は信用にも関わるので、細心の注意を払いましょう。「てにをは」のミスや変換ミスなどもビジネスパーソンとしては致命的です。送る前に必ず読み返しましょう。
また日付や数字、固有名詞などを間違えると、相手が業務上のミスをおかす可能性があります。全社が関わるイベントや他部署と連携して進める業務などの場合には、影響範囲がさらに広がります。
ミスが発覚すると訂正メールを送る手間も生まれるので、誤字脱字や日付、数字、固有名詞は特に意識してチェックしましょう。
ファイルの添付を忘れていないか
ファイルの添付忘れは起こりがちなミスなので、毎回必ずチェックしましょう。
本文に「添付ファイルあり」とあるのに、何も添付されていない場合、相手が催促しなければなりません。その分、相手の作業効率が落ちます。また、複数に送る場合には、多くの人の作業を止めてしまう原因になりかねません。
ファイルを添付するときは本文に添付ファイルの数や内容を付記し、そのファイルが正確に添付されているかを照合してから送りましょう。
「TO」「CC」「BCC」の使い方
メールの宛先は「TO」「CC」「BCC」のいずれかを設定します。
【TO】
メインの送信先のことです。そのメールを必ず読んでもらいたい人や対応してもらいたい人に「TO」を付けます。宛先は1人の場合もあれば、複数人の場合もあります。
【CC】
Carbon Copy(カーボンコピー)のことで、TOで送る文面はそのままCCに設定された人にも送信されます。TOがメインに対して、CCはサブという位置づけです。
例えば、クライアントにメールを送るとき、先方の担当者をTOにして、自社の上司や部署の共有メールをCCにすればチーム内で進捗を共有できます。
TOおよびCCで設定された人は、それぞれのアドレスを確認できます。
【BCC】
Blind Carbon Copy(ブラインドカーボンコピー)のことで、TOやCCで送った人にはBCCで設定された人のアドレスは表示されません。一斉送信する際に、他の人にメールアドレスを知られたくないケースなどで使われます。
またクライアントにメールを送る際に、相手に知られないように自社の上司にも共有したい場合にもBCCを使います。
TOで設定された人やCCで設定された人は、BCCのアドレスは表示されません。そもそも文面に書かない限り、TOやCCの人はBCCでメールが送られていることは把握できないのです。
BCCに複数人が設定されている場合にも、お互いに誰がBCCに設定されているのかは分かりません。
【状況別】社内メールの例文
ここでは、上述したポイントを踏まえて、実際に業務で使える社内メールの例文を紹介しましょう。取り上げる例は次の5つです。
- お詫びメールの例文
- お礼メールの例文
- 依頼メールの例文
- 報告メールの例文
- 案内メールの例文
お詫びメールの例文
件名:貸与PCの破損についてのお詫び
総務部 〇〇課長
お疲れ様です。法人営業部の鈴木です。
このたび、業務中に貸与PCに飲料をこぼしてしまい、破損させてしまいました。私の不注意で、会社のPCを破損させてしまいましたことを、お詫び申し上げます。
また新規PCのご手配でお手間を取らせてしまい、申し訳ございませんでした。重ねてお詫び申し上げます。新しいPCが到着しましたら、私のほうから総務部に受け取りに参ります。
二度とこのようなミスをおかさないように、今後は十分気を引き締めて業務にのぞむ所存です。
ご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳ございませんでした。
法人営業部 鈴木一郎
メール:××××××××××××@××××××××××
内線番号:××××
携帯電話:×××-××××-××××
お礼メールの例文
件名:A社関連データの提供ありがとうございました
マーケティング部 〇〇部長
お疲れ様です。法人営業部の鈴木です。
このたびはA社に関する調査データをお送りいただき、ありがとうございました。心より感謝いたします。
早速、提案資料を作る際に活用させていただきます。
取り急ぎメールにて御礼申し上げます。
引き続きどうぞよろしくお願いします。法人営業部 鈴木一郎
メール:××××××××××××@××××××××××
内線番号:××××
携帯電話:×××-××××-××××依頼メールの例文
件名:社内報アンケートの協力依頼
各位
お疲れ様です。総務部の鈴木です。
このたび「社内報〇月号」で、下記のアンケートを実施いたします。お手数をおかけしますが、【〇月〇日(〇)14時まで】に、下記フォームから回答をお願いいたします。
<社内報アンケートのお願い>
・内容:〇〇〇〇〇について
・対象者:全従業員(派遣社員、契約社員、業務委託含む)
・期日:〇月〇日(〇)14時まで
・回答方法:下記フォームから
URL:〇〇〇〇〇@〇〇〇〇〇〇〇〇お忙しい中恐縮ですが、何卒ご対応のほどよろしくお願いします。
なお、不明点などがございましたら、担当者(総務部 鈴木)までご連絡くださいませ。総務部 鈴木一郎
メール:××××××××××××@××××××××××
内線番号:××××
携帯電話:×××-××××-××××
報告メールの例文
件名:A社の契約状況について
〇〇課長
お疲れ様です。鈴木です。
A社について、現在の〇〇〇〇製品の契約状況を下記にお知らせします。
<A社の契約状況>
製品:〇〇〇〇
期間:〇〇〇〇年〇月〇日(〇)〜〇〇〇〇年〇月〇日(〇)以上、ご確認のほどよろしくお願いします。
不明点や不備があれば、ご連絡くださいませ。
引き続きどうぞよろしくお願いします。法人営業部 鈴木一郎
メール:××××××××××××@××××××××××
内線番号:××××
携帯電話:×××-××××-××××
案内メールの例文
件名:〇月〇日開催「社内試食会」のご案内
各位
お疲れ様です。商品開発部の鈴木です。
下記の日程で、「社内試食会」を開催することになりました。当日はどなたでも自由に参加可能です。日程をご確認のうえ、ぜひ足をお運びください。
お忙しい中恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
<社内試食会>
日程:〇〇〇〇年〇月〇日(〇)11時〜14時
場所:本社第一会議室
内容:〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
備考:参加自由、予約不要不明点などがございましたら、担当者(商品開発部 鈴木)までご連絡くださいませ。
商品開発部 鈴木一郎
メール:××××××××××××@××××××××××
内線番号:××××
携帯電話:×××-××××-××××
まとめ
本記事で、送ってはいけないNGな社内メールや正確なメールを書くためのポイントを解説しました。また、メールの基本である「TO」「CC」「BCC」についても紹介しました。
ここで取り上げた状況別の社内メールの例文を使えば、新入社員でも分かりやすく間違いのない社内メールが送信できるでしょう。
会社員は毎日多くのメールを送るので、適切な方法やマナーを習得しておく必要があります。円滑なコミュニケーションを実現するためにも、社内メールの書き方をマスターしましょう。