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マニュアルとは?目的や作成するための5つのステップについて解説

「使いやすいマニュアルを作成したい」
「マニュアルの作り方を理解して、業務に活かしたい」
と思い悩むものの、マニュアルを作成する意味や作成方法がいまいち分からないという方は多いのではないでしょうか?

マニュアルを上手に作成・運用すれば、あらゆる業務を効率化したり、業務遂行レベルの均一化を図れたり、属人化を防ぐことに役立ちます。

本記事では、マニュアルとは何か、マニュアルの主な目的、実際にマニュアルを作成する際のステップを解説します。さらに、分かりやすいマニュアルを作るためのポイントも合わせてご紹介します。
この記事を通じて、正しいマニュアル作成に必要な手順や運用時のポイントを理解し、自社に合ったマニュアル作成の参考にしてみてください。

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マニュアルとは

ビジネスシーンにおいてのマニュアルとは、そもそもどのような意味があるのでしょうか。
この章では、以下3つの観点から詳しく解説します。

  • マニュアルとは物事の進行方法をまとめたドキュメントのこと
  • マニュアルと似た言葉との違い
  • 代表的なマニュアルの種類

マニュアルとは物事の進行方法をまとめたドキュメントのこと

マニュアルとは、特定の業務やタスクを遂行するための進行方法をまとめたドキュメントを指します。
企業がマニュアルを作成し必要な手順や流れを正確に記述し、従業員はそれに従って業務を行うことができます。また組織内の業務効率化や品質の向上、作業の標準化や教育などにも活用できます。
さらに、マニュアルを活用することで従業員やその関係者が同じ目線で業務を理解し、適切な行動をとるための必要な情報を提供する役割も果たします。
マニュアルは、業務において重要なドキュメントであり、企業規模や業種、目的や内容に応じて、紙媒体やデジタル媒体など、様々な形態で普及しています。

マニュアルと似た言葉との違い

マニュアルとよく似たような用語として、「ハンドブック」「取扱説明書」「手順書」があります。しかし、これらの用語にはそれぞれ異なるニュアンスがあります。
ハンドブックは、ある組織や団体の概要や方針、業務に関する規則などをまとめたもので、組織や企業の全体像を把握するための重要な資料となります。
取扱説明書は、ある製品や機器の使い方や注意点、使用方法などを示したもので、その製品や機器を利用する際に必要不可欠なものです。
手順書は、ある業務や作業の手順を明確に示したもので、正確かつ迅速な業務の実施に必要なものです。
これらの用語は、それぞれ異なる文脈や目的に応じて使用されることが多く、正確な使い分けが重要となります。

代表的なマニュアルの種類

マニュアルには種類があり、企業や使われるシーンによって、用途もそれぞれ異なります。
代表的なマニュアルの種類は、「業務マニュアル」、「規範マニュアル」、「教育マニュアル」、「危機管理マニュアル」が挙げられます。

業務マニュアル:企業内で行う業務の手順やルールを明確にするためのマニュアルであり、社員が仕事を円滑に進めるための重要な役割を担います。
規範マニュアル:企業が遵守すべきルールや行動規範をまとめたマニュアルであり、企業の社会的責任を果たすために不可欠なものです。
教育マニュアル:新人社員や研修生などに対して、企業の理念や業務の手順を教育するためのマニュアルであり、スキルアップにも繋がります。
危機管理マニュアル:企業が危機に陥った際に対処するための対策をまとめたマニュアルであり、事前の準備が欠かせません。

これらのマニュアルは、企業の運営や成長に不可欠なものであり、常に最新の状況に合わせて見直しや改訂が行われることが求められます。

マニュアルの主な目的

この章では、マニュアルの主な目的を3つに絞って解説します。

  • 業務を効率化するため
  • 業務遂行レベルの均一化を図るため
  • 属人化を防ぐため

業務を効率化するため

マニュアルを作成することは、業務効率化を図る目的があります。
例えば業務の説明や引き継ぎを行う際は、教える側と教えられる側の双方の時間と労力を使う必要があります。
そんなときにマニュアルを使用することで、従業員は一貫性のある業務が可能となります。
作業ミスや手戻りの発生を減らすことができ、空いた時間などは他のタスクに充てるなど組織全体の生産性の底上げができるでしょう。
例えばキッズモブ株式会社では、業務のマニュアル化をはじめとする業務改善を行い、平均残業時間が5時間未満になったと発表しています。

(出典:【キッズモブ株式会社】業務改善及び意識改革による生産性向上を図り、6ヶ月の平均残業時間5時間未満!|PR TIMES)

このデータからも分かる通り、キッズモブ株式会社は業務の生産性が向上していることや、ワークライフバランスを重視した働きやすい環境作りに努めていることを示唆しています。

このような取り組みは、スタッフのモチベーションや健康面にも良い影響を与え、組織全体のパフォーマンスを高めることにつながると考えられます。

業務遂行レベルの均一化を図るため

マニュアルは業務遂行レベルの均一化を図るために作成されます。
業務遂行において、従業員が個人的なやり方でバラバラに仕事を行うと、同じ仕事をしていてもその品質や内容が異なってしまい、結果的に顧客満足度や業務効率が低下する恐れがあります。
マニュアルによって、同じ手順や方法を記述することで、従業員全員が同じレベルで業務のやり方やルールを認識でき、顧客に提供するサービスや製品の品質を一定に誰でも保つことができます。特に、規模が大きい組織ほど業務の品質にバラつきが発生しやすいので、マニュアルを活用し、業務の遂行レベルの均一化を図る動きがあります。

属人化を防ぐため

マニュアルは、属人化を防ぐ目的でも使用されています。
そもそも業務上起こる属人化とは、ある業務やプロセスが、その人にしかわからない状態になっていることを指します。
「この業務はあの人がいないと行えない」「今誰が担当しているか分からない」と個人に依存している状況では、休暇や退職などの予期せぬ事態において、深刻な問題を引き起こす可能性があります。
しかしマニュアルを整備しておくことで、そうした個人依存や属人化のリスクを回避することができます。

マニュアルを作成する5つのステップ

ここからは、実際にマニュアルを作成する上での具体的なステップについてみていきます。
マニュアルの作成方法を網羅的に理解して、業務に活かせるマニュアルを作成してみましょう。

  • ステップ1 必要な作業や構成を洗い出す
  • ステップ2 構成を作る
  • ステップ3 マニュアルを作成する
  • ステップ4 仮運用を行う
  • ステップ5 課題を修正して本運用を行う

必要な作業や構成を洗い出す

マニュアル作成前に最初にやるべきことは、必要な作業や構成を洗い出すことです。
具体的には、どのような情報が必要で、誰がその情報を必要とするのか、その情報を提供するためにどのような作業が必要か、などをトピックごとにリストアップすると良いでしょう。
また、マニュアル作成には、資料収集も欠かせません。
業務フロー図、チェックリスト、テンプレートなど、必要な資料はすべて整理しておくことで、マニュアル作成がスムーズに進みます。
必要な作業や構成を洗い出すことに加えて、さらにマニュアルを利用するユーザー層に合わせた目的や目標も明確にしておくことで、全体像の把握ができた構成につなげることができます。

構成を作る

洗い出した情報をもとに、マニュアルの構成を作ります。
構成は、章や節、項目などに分け、階層的に整理することが重要です。
各項目は、簡潔で専門用語を多用しない言葉遣いにし、ユーザーの誰もが理解しやすいように説明すると良いでしょう。
また、図表やイラストなどの視覚的な情報も併用することで、理解度を高めることができます。この段階では、構成を確認し、適切に整理されていることを確認することが大切です。

マニュアルを作成する

構成が決まったら、マニュアルを作成します。
マニュアルの内容にあった文書フォーマットをあらかじめ準備しておくと統一感のあるマニュアルに仕上がります。
とくにテンプレートを活用すれば、必須項目などをあらかじめ雛形にしておくことができるため、忘れがちな内容の抜け漏れ防止につながります。

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仮運用を行う

マニュアル作成後は、本運用前に仮運用を行うことで実際のマニュアルが適用できるかを確認します。
仮運用ではマニュアルに沿って業務を行い、「手順は正しいか」、「誰がみても取り組めるか」など、実際の手順に誤りや不備がないかを確認します。
また仮運用の際には、マニュアル作成チームだけでなく、他の従業員からの意見やフィードバックも収集することで、リリース前に改善点を洗い出すことができます。

課題を修正して本運用を行う

仮運用で発見された課題を修正し、本運用を行います。
作成したマニュアルが現場で実際に役立つかどうかは、実際に本運用を行ってみなければわかりません。運用したマニュアルに課題があったり、情報が古くなったりした場合にはすぐに修正しましょう。
マニュアルを常に最新の状態にしておくことで、実務とマニュアルに乖離が生まれず、従業員が自ら課題を見つけ出し解決することにつながります。本運用の際は、定期的に課題を修正し、改善やアップデートを行いましょう。

分かりやすいマニュアルを作るための6つのポイント

この章では、分かりやすいマニュアルを作るためのポイントを6つにわけて解説します。

  • 視覚的に分かりやすく作成する
  • デザインに凝りすぎない
  • 文章をシンプルに読みやすくする
  • すぐに実行できる内容にする
  • 図や表を使って見やすく作成する
  • トラブルもあらかじめ想定して作成する

視覚的に分かりやすく作成する

分かりやすいマニュアルを作成するためには、視覚的に分かりやすく作ることが欠かせません。
例えば、以下のようなことを意識すると分かりやすいマニュアルになります。

  • 見出しを使って内容を階層化する
  • 図や表を活用する
  • 専門用語に注意書きを加える
  • 読みやすい字の大きさにする
  • 余白を入れる
  • 箇条書きを使う

「大見出し>中見出し>小見出し>内容」とする見出しを使うことで、階層的に整理できます。また図や表を用いることで、複雑な手順や作業が視覚的に分かりやすくなるでしょう。

複雑な作業などを行う際に、専門用語ばかりの言葉が羅列された文章では、作業の全体像が掴みにくく、そもそも読む人が限られてしまう恐れがあります。
そのようなときは、専門用語に注意書きを加えることで、その知識がなくとも内容理解が深まります。

読みやすい字の大きさにすることも重要です。文字が小さすぎたり、大きすぎたりすると読み手の負担となります。また、余白を入れることで、文章全体のバランスを整え、読み手に余裕を与えることもできます。

箇条書きは、簡潔に情報を伝えることができるうえに、読み手にとっても見やすく、理解しやすいフォーマットとなります。これらの工夫を取り入れることで、視覚的に分かりやすいマニュアルを作成することにつながります。

デザインに凝りすぎない

マニュアルは情報を伝えるためのものであり、美的な要素よりも伝えるべき内容が優先されます。
そのため、デザインに凝りすぎないようにすることがポイントです。
デザインに凝りすぎてしまうと、伝えたいことが伝わりづらくなってしまったり、読み手が本当に欲しい情報を見逃したりする可能性があります。
必要最低限のデザイン要素を使用し、情報を明確に伝えることに焦点を当てることで、分かりやすいマニュアルを作ることができます。

文章をシンプルに読みやすくする

マニュアルは誰でも理解しやすいように書かれるべきです。
専門用語などを多用した分かりにくい文章は避け、シンプルでわかりやすい表現を心がけましょう。また、箇条書きや図解を使うことで、読みやすさを高めることができます。

すぐに実行できる内容にする

マニュアルに書かれた内容はすぐに実行できるものでなければ意味がありません。そのため、実際に役立つ情報を提供するようにしましょう。
とくに、初心者や未経験者にとっては、丁寧で具体的な説明が必要です。一つの手順について、わかりにくい部分は分割して説明すると理解しやすいマニュアルとなります。さらに手順や注意点などを加えて、読み手が迷わず実行できる内容にすることもポイントとなります。

トラブルもあらかじめ想定して作成する

マニュアルを作成する際には、あらかじめトラブルを想定して作成することも大切です。もしも、マニュアルに載っている手順が上手くいかず、トラブルが発生してしまった場合、その時点でマニュアルが役立たなくなってしまいます。そのため、あらかじめトラブルを想定し、その場合の対処方法をマニュアルに作成しておくことが必要です。トラブルが起こった場合でも、マニュアルを参照すればスムーズに対処できるようにしておくことで、いざという時でも、安心して使用できるようになります。

まとめ

本記事では、マニュアルとは?目的や作成するための5つステップについて解説し、加えてマニュアルの主な目的、分かりやすいマニュアルを作るためのポイントまでを網羅的にご紹介しました。

マニュアルとは物事の進行方法をまとめたドキュメントのことを指します。
マニュアルがあることで、必要な手順や流れを正確に記述することができ、結果的に組織内の業務効率化や品質の向上、業務の標準化や教育などに活用することができます。
一方で作成しただけで更新されないマニュアルや、専門用語が多用されていたり、視覚的に分かりにくいマニュアルは、活用されないだけでなく従業員の負担になる恐れもあります。

この記事を通じて、マニュアルの意味や、使用する目的・運用時のポイントなどを正しく理解し、自社に合ったマニュアルを作成してみてください。