在宅勤務をしていると、部下や他の社員の業務状況を把握するのが難しく、進捗が掴めなかったり連携がしにくかったりすることもあるでしょう。
また、マネジメントをしている人であれば、「本当に部下は仕事をしているのだろうか」と不安に思うこともあるかもしれません。
そうした問題を抱えているチームにおすすめなのが、日報の活用です。
日報は、チャットやメールでは伝えきれない部分をカバーする情報共有ツールであり、コミュニケーションツールでもあります。ただ漠然と日報を書くのではなく、振り返りや成長、状況共有、コミュニケーションのためのツールであることを意識すれば、日々の仕事の成果にいい影響をもたらしてくれます。
そこで今回は、日報を書くべき理由や日報に記載する項目、日報の活用方法やその効果を最大化するためのコツをご紹介します。
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在宅勤務での日報の必要性は主に3つ
在宅勤務が増え、日報や日々の業務報告が必要になったという組織は少なくないでしょう。
これまで日報を書くことがなかった人にとっては、日報を書く必要性が感じられない人もいるかもしれません。
また、1日の業務を終えた後に日報を書くのは面倒だ、という人もいるでしょう。
しかし、在宅勤務では、上司は部下の様子を細かく把握することは難しいことです。また、成果が見えにくく、評価しづらいということもあります。
このような課題を解決するために活用されているのが日報です。
日報を書くことで具体的にどんなことが解決できるのか、どんなメリットがあるのかについて、以下の3つを解説します。
- 進捗や業務状況を共有できる
- 振り返りができる
- 上司や先輩のノウハウを学べる
進捗や業務状況を共有できる
日報に1日の出来事を記すことによって、様々な情報を他の社員に伝えることができます。
担当している業務の状況やその進め方を共有しておけば、上司は安心して仕事を任せてくれるでしょう。また、仕事でつまずいている部分が伝われば、同僚や先輩が相談に乗ってくれたり、解決策を提案してくれたりします。
上司が知りたいのは、計画した業務が問題なく進行しているか、部下はどのような結果を出しているかということです。
トラブルがあれば状況を整理して伝えられる場になり、また、これから企画したいことがあれば、頭出しをすることもできます。
自ら情報を発信することで、周りからの協力も得られやすくなるでしょう。
さらに、成果を出せたことやスムーズに業務を進められている様子をしっかりアピールできれば、新しい業務にチャレンジできるチャンスがめぐってくることもあるでしょう。
評価時期までにこれまでの成功を伝えることができれば、ちゃんと仕事をしていたのにあまり評価されなかった、ということも防げるかもしれません。
振り返りができる
日報を作成することで、業務の振り返りを行うことができます。
スキルアップや業務におけるスピードアップといった自己成長のためには、漠然と仕事に取り組むだけでは実現しません。「何ができていないのか」といった課題を発見して、「課題解決のためにどのように行動するのか」改善の取り組みが何よりも大切です。
日報は、この課題発見から改善の取り組みを簡単に実践できるPDCAツールだと言っても過言ではありません。
上司や先輩のノウハウを学べる
日報をチームや組織に共有すれば、上司や先輩のノウハウを学ぶことができます。
他の社員のスキルや考え方を知ることができれば、自分の業務を遂行する時の役に立つこともあるでしょう。日報はそれぞれの社員の進捗だけでなく、スキルや考え方を効率的に吸収できるツールでもあるのです。
特に在宅勤務をしていると、先輩の仕事術を真似る機会があまりないということもあります。
お互いに学び合い、それぞれの成長を促す場が常にあることで、組織の生産性も上がっていきます。
在宅勤務での日報の項目
日報を書くにあたって必要な項目を紹介します。
日報に記載する項目や会社や組織によって異なりますが、ここでは基本的な項目を取り上げ、それぞれどのようなことを書くのかを解説します。具体的には、以下の4つが必要となります。
- その日行った業務内容の振り返り
- 達成したこと
- 課題や改善点
- 次の日に行う予定の業務の確認
それぞれ、見ていきましょう。
その日行った業務内容の振り返り
まずは、その日行った業務を記入しましょう。
業務を書き出す際には、時系列に書く方法と、業務のカテゴリーに分けて書く方法があります。
1日の流れやどの業務にどれだけ時間を割いたかを報告したい場合は時系列で、業務の進捗状況にフォーカスして報告したいときには業務ごとにまとめて書くのがおすすめです。
その際、箇条書きで書けば論理的にまとめることができ、見た目もすっきりと読みやすくなります。
達成したこと
その日達成したことを書きましょう。
月ごと、週ごとの目標があれば、それに対する達成度合いを記すとよいでしょう。
課題や改善点
業務を行う際に発生した問題や発見した課題、それらに対する改善点があれば記載しましょう。
目標に対する進捗が芳しくない場合は、その要因や対策を書いておくと、上司に安心してもらえます。
いつか振り返ろうと思っていても、細かいことを忘れてしまうこともあります。その日のことをその日のうちに書き留めておくことで、抜け漏れなく振り返りをすることができます。
今後に活かしたい点があれば、日報にまとめておきましょう。
次の日に行う予定の業務の確認
次の日に予定している業務も記載しておくことをおすすめします。
前日にやるべきことを洗い出しておくことで、始業時間の直後から仕事に着手することができます。
緊急度や重要度に応じて優先順位を決めておけば、差し込み対応が発生しても慌てることなくスケジュールを調整できます。
在宅勤務で日報を効率よく活用するための6つのポイント
日報の書き方を理解したところで、日報を書くという行為や書いた日報の効果を最大限に活かすために、どのようなポイントを押さえればいいかについて、以下の6つ解説します。
- 細かく書きすぎない
- 気になったことがあればどんなことでも書いてもらう
- テンプレートやフォーマットを使う
- 目標や業務内容は数字で記載する
- 暗黙知をなくす意識で情報を発信する
- 他の人の日報にリアクションをする
細かく書きすぎない
業務報告を行う場合には、細かく書きすぎないように心がけましょう。
業務報告をするのが日報の主な目的ですが、あまりにも細かく書くと、書く人も読む人も疲れてしまいます。
業務状況を把握してもらう、自身でしっかりとその日の振り返りをするという点が達成できる程度のボリュームにするようにしましょう。
気になることがあれば、メールやチャットで質問をしてもらうようにしておくとよいでしょう。
気になったことがあればどんなことでも書く
前述の内容と反しているかもしれませんが、気になることがあれば些細な事でも記載しましょう。
在宅勤務をしていると、ちょっとした相談や雑談がしづらいという方もいます。
日々の小さなことがきっかけでトラブルが発生するとこうこともあるので、気になったことや気づいたことがあれば、積極的に発信しましょう。
テンプレートやフォーマットを使う
日報を書くときにはテンプレートを用意しましょう。テンプレートを使えば日報作成の効率性が大きく上がるので、記入時間が短くなります。
さらに、「業務を行う中で得た気づき」「現状の課題」などの項目をあらかじめ設けておけば、その内容を自然と考えることになります。
日報を書くのが面倒くさい、何を書いたらいいか分からないという人でも、書く項目が決まっていれば、項目に沿って思考をする習慣が身につきます。
日報のテンプレートは以下の記事でも紹介しています。いろいろなテンプレートを試して自分に合うようにカスタマイズしてみてください。
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目標や業務内容は数字で記載する
日報の目標や達成した業務内容は、できるだけ数字で記載しましょう。
顔を合わせたコミュニケーションを取っていなくても、状況を具体的に伝えることはできます。
例えば
- 今日は目標に対して進捗率が45%のところまで進んだ
- 明日は18時までに3件挨拶回りをする
というように数字で記載してみましょう。
数字は目標や達成度を明確にします。そうすれば具体的な対策や改善案を出すことができ、仕事の改善スピードが早くなります。
情報をオープンにする意識で発信する
日報を作成するときには、情報をオープンにすることを意識しましょう。
例えば業務を進めるときに意識したことや、上手く対処する方法といった情報を発信します。そうすることで暗黙知が減り、生産性が上がりやすくなります。
案外、他の人の仕事の仕方を知る機会は多くありません。色々な人の「仕事のコツ」が集まれば、組織全体の生産性があがります。成功や失敗の裏側に何があったのかなどを共有することで、他の人の学びにもなります。
また、属人化した情報をオープンにしていくことで情報の偏りが減り、身の回りのことを自分事として捉え行動できる人が増えるでしょう。
在宅勤務でも同じチーム内だけでなく部署を超えた情報共有ができれば、どんな働き方をしていても生産性を保つことができます。
他の人の日報にリアクションをする
他の社員の日報を読んだ際には、リアクションをするようにしましょう。
単にコミュニケーションの機会が増えるというだけでなく、「こういう情報を共有してもらえてよかった」という意思表示になります。
他の人と一緒に仕事をする場合は、なるべく考えや気持ちを共有しておくことが、円滑に仕事を進めるコツです。
また、自身の日報にリアクションがもらえれば、自分が書いた日報がどのように受け取られたか、どのような影響を与えたのかを知ることができ、日報に書く内容を日々ブラッシュアップすることができます。
まとめ
日報は単純な記入作業になってしまいがちですが、本来は仕事に役立つ優秀なツールです。
在宅勤務をしているからこそ日報を利用すべき理由も理解いただけたのではないでしょうか。
日報を上手に使えば業務の報告ができるだけでなく、自身の成長につながったり社内の人とのコミュニケーションも活性化されたりします。
結果として、組織の生産性も向上するでしょう。
Qiita Teamにはテンプレート機能やリアクションがあるため、在宅勤務をしている組織の情報共有におすすめです。
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