部下の元気がない場合に考えられる原因6選｜やっては行けない対処法も解説

「部下の元気がなくなって気になっている」「部下の元気が無くなる原因を理解して対処したい」このような悩みはありませんか？

部下の元気がない状態が長期化すれば、生産性の低下やミスの増加などの問題が起こる可能性があります。またメンタル不調を引き起こし、仕事を辞めてしまう恐れもあります。

そこでこの記事では、部下の元気がない場合に考えられる原因や、やってはいけない対処法について解説します。また、急に部下の元気がなくなったと思う変化、元気がない部下へやってはいけない事なども併せてご紹介します。部下への対応に悩んだら、ぜひ本記事を参考にしてください。

部下の元気がなくなったと思う変化5選

最初に、部下の元気がなくなったと思う変化について、以下５つを解説していきます。

仕事のスピードが遅くなった
仕事のミスが多くなった
口数が少なくなった
仕事への意欲が見られなくなった
遅刻や欠勤が増えた

急に部下の元気がなくなった際は、何らかの悩みや課題を抱えている可能性があります。そのままの状態が続かないように、その特徴を探っていきましょう。

仕事のスピードが遅くなった

部下の仕事のスピードが遅くなった場合、元気がない兆候かもしれません。部下に元気がなくなると、業務のペースが鈍化しタスク完了までに時間がかかることが増えます。

業務に悪影響が及んでいるようであれば、その問題は特に気を配るべきです。納期を守れずに取引先に迷惑をかけてしまえば、会社の信頼も揺らぎかねません。しかし、部下が仕事のモチベーションを維持することができれば、業務スピードが向上します。急に仕事のスピードが遅くなった場合には注意しましょう。

仕事のミスが多くなった

業務をする際に、以前はミスをしなかった場面で急にミスが多くなった場合、それは重要な変化です。過度のミスが続く場合、その背景には集中力や注意力の低下、あるいは業務熱意の低下などが考えられます。

またミスが増える背景には、疲労やストレスなどの要因も絡んでいることがあります。適切な休息やストレスの解消が必要です。さらに、業務プロセスや手順に問題がある可能性もあります。改善点を見つけ、適切な対策を講じることで、部下のミスを予防でき、結果的に部下のやる気に寄与します。

口数が少なくなった

急に口数が減っている場合も部下の元気がないことを示すサインかもしれません。気分が沈んでいて話す気力が低下していたり、他人との会話が煩わしく感じている可能性があります。

例えば、以前はミーティングで積極的だったのに、最近は上司の質問に対してそっけない返答にとどまる場合、注意が必要です。ただし、元々無口な性格の人もいます。仕事の会話だけでなく、プライベートでもコミュニケーションが少なくなっていないかなど、元気がなくなったと思う変化があるかを注意深く観察しましょう。

仕事への意欲が見られなくなった

以前と比べて急に仕事への意欲が見られなくなることは、部下の元気がなくなった変化でもあります。仕事の意欲低下は、業務遅延や品質低下、コミュニケーション不足が起こり、全体の働き方に影響を与える恐れがあります。また、チームメンバーや上司からの信頼も揺らぐ可能性があるでしょう。

反対に仕事に意欲が出ることで、生産性が向上し、新たなアイディアや解決策が生まれることがあります。上司は部下の仕事への意欲が低下していないか適切に変化を察知し、サポートにつなげましょう。

遅刻や欠勤が増えた

急に部下の遅刻や欠勤が増えている場合にも、注意が必要です。遅刻や欠勤の増加は、部下の元気が無くなっている事から引き起こされるケースが多いでしょう。

特に、上司や同僚から指摘を受けても改善しなかったり、反省した態度が見られない場合、部下のメンタル状態にも問題があるかもしれません。適切なフォローアップを通じて、部下の遅刻や欠勤の問題を解決する手助けをしましょう。

部下の元気がない場合に考えられる原因6選

部下の元気がなくなる原因は多岐にわたります。

この章では、その中でも以下６つに分けて詳しく解説します。

職場の人間関係が良くない
業務の負担が大きい
十分な休息が取れていない
外部からのプレッシャーがストレスになっている
仕事の評価に納得がいっていない
業務外の問題

職場の人間関係が良くない

部下の元気がない場合に考えられる原因のひとつは、職場の人間関係が良くないことです。職場には様々な人が集まり、気の合わない同僚との関わりを余儀なくされることがあります。

このような状況では、仕事を割り切って続ける人もいますが、中には人間関係の摩擦によって心が病んでしまう人もいます。上司として、部下たちが安心してコミュニケーションを図れる環境づくりを心がけましょう。

業務の負担が大きい

部下の元気がない原因の中には、業務の負担が大きいことも考えられます。過度な業務は、時間的な制約や精神的な圧迫感が生じ、業務を適切にこなすことが難しくなります。また、業務の難易度が高い場合も、部下が自信を持って業務に取り組むことが難しくなり、不安や挫折感が生じる可能性があります。

業務負荷は、ミスやエラーの発生率の増加にもつながります。業務の負担が大きいことは、部下の元気がなくなる原因となるため、適切に対処しましょう。

十分な休息が取れていない

十分な休息が取れていないことも、部下の元気がない場合に考えられる原因です。長時間の勤務や十分な休みが取れない状況は、業務だけでなくプライベートにおいても疲労を蓄積させます。

このような場合、疲れが部下の意欲や元気を奪ってしまう可能性があります。上司として、適切な休息や時間管理の方法を提案し、必要に応じて業務の再調整を行うなど、部下が元気を取り戻せるような対策を取りましょう。

外部からのプレッシャーがストレスになっている

部下が上司や同僚からのプレッシャーにさらされている場合、その状況はストレスや不安の原因となり得ます。

例えば、過度な期待や要求、厳しい締切などは精神的な負担が増大する恐れがあります。また上司や同僚からのプレッシャーが連日続く場合も、部下は不安感や疲労感を抱えることになり、やる気の低下や心理的な不調につながりかねません。

外部からのプレッシャーが部下のストレスになっていないかを確認し、部下が健全な状態で業務に取り組めるよう、プレッシャーを軽減できるように配慮しましょう。

仕事の評価に納得がいっていない

部下の元気がない場合に考えられる原因には、仕事の評価に納得がいっていないことも含まれます。部下は、自分が頑張っていれば、それ相応の評価を求めます。

評価が十分に認識されていないと感じると、努力する意欲を失い、やる気が低下します。また、達成感や誇りを感じることも難しくなり、業務への熱意が減退するかもしれません。上司は透明性のある評価プロセスを確立し、部下が自分の仕事に対する評価に納得し、成長を感じることができるような支援を行いましょう。

業務外の問題

部下の元気がない理由は、仕事に関連しない外部の問題による場合もあります。例えば個人的な事情や家庭の事柄、健康上の問題などが影響して、元気がない可能性があります。これらの問題は、上司だけで解決できる問題ではないものの、彼らの心理状況や環境に合わせたサポートを提供しましょう。

元気がない部下への2つの対処法

部下の元気がない状況は、業務効率の低下だけでなく、心の健康にも悪影響を及ぼす可能性があり、未然に対処することが大切です。ここでは、部下の元気回復に向けた2つの対処法を紹介します。

1on1面談を行う

まず、1on1の面談を行いましょう。個別の面談を通じて、部下の気持ちや状況を理解することが、元気になってもらう鍵となります。

ただし、単に話を聞くだけでなく、真摯な傾聴を心がけてください。部下が抱える悩みや課題、思いを自由に話せる場を提供し、彼らが安心して感情を表現できる環境を作りましょう。1on1を行い、信頼関係を築くことで、部下のやる気を取り戻す一助となるでしょう。

医師やカウンセラーをすすめる

部下の状態が深刻な場合、医師やカウンセラーなどの専門的な支援に頼りましょう。医師やカウンセラーのアドバイスを受けることで、部下のメンタルヘルスの改善につながる可能性があります。

ただし、一時的な問題や解決可能な課題の場合は、無理に専門家を紹介する必要はありません。部下の状態を十分に理解し、適切なタイミングでサポートを提案しましょう。

また、会社に専門のカウンセラーがいなかったり、外部で相談したい場合には以下の無料で受けられるカウンセリングがおすすめです。

無料で受けられるカウンセリング6選。利用する際の注意点も解説

部下の状況に合わせて、適切なサポートを提供し、彼らの元気を取り戻す手助けをしましょう。

元気がない部下へやっていはいけない事4選

部下の元気がなくなった際、「助けになりたい」と考える人もいるでしょう。しかし、以下のような行動は逆効果となる可能性があるため、注意しましょう。

部下の話を遮る
アドバイスをしない
プライベートの問題には口を挟まない
見た目についての指摘は控える

部下の話を遮る

部下が話をしている最中に、言葉を遮ることはやめましょう。感情や思いを共有しようとしている部下に対して、話を遮ることは彼らの気持ちを無視しているように受け取られる可能性があります。

代わりに、「傾聴」を心がけましょう。部下の話に耳を傾け、感情や考えを理解することで、信頼関係を築き、解決に向けた一歩を踏み出すことができます。

アドバイスをしない

部下が直接アドバイスを求めていない限り、解決策やアドバイスを提供することは避けましょう。解決策を提案する意図があっても、部下は自分の問題を自分で解決したいという気持ちを持っていることがあります。

部下の意思を尊重し、まずは話を聞くことに集中しましょう。次に、部下からアドバイスが欲しいと依頼があればそれに答えるようにし、自己解決能力を高める動きを取りましょう。

プライベートの問題には口を挟まない

部下の元気がない原因がプライベートにある場合、口を挟まないようにしましょう。部下が自分から話してこない限り、無理に問題を聞き出す必要はありません。プライバシーを尊重し、部下が自分から話す意志を示すまで待つ姿勢が重要です。

プライベートの問題は、無理に探ろうとすると、部下は逆に不安やストレスを感じる可能性があります。また、部下の信頼を損なう恐れもあるため、適切な距離を保ちながら、サポートの意思を伝えることが大切です。

見た目についての指摘は控える

部下の元気がないときは、見た目についての指摘は慎重に行うべきです。例えば、「顔色が悪い」「疲れた顔をしてるよ」「クマがすごいよ」といった容姿に関する言葉は控えましょう。

これらの指摘は、「そんな風に周りからは見えているのか…」と本人にショックを与えるだけでなく、状況を悪化させることもあります。元気がない状態にある部下に話しかける際は「最近話してないから、声をかけてみたよ。元気？」といったように当たり障りのない声掛けを行い、まずは気遣いと共感を示し、安心感を与えてあげましょう。