「情報共有メールをどうやって書けばいいのかわからない」
「例文を参考にしながら情報共有メールを作成したい」
という思いを抱えているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか?
報告・連絡・相談を行う際など、社会人は多くの場面で情報共有メールを作成します。件名の付け方はどうすればいいのか、本文を書くときにどのような項目を入れるべきか、送信時のルールや作法はあるのかなど不慣れな新入社員にとっては迷うことばかりでしょう。
そこで今回は情報共有メールの作成方法について詳しく解説していきます。例文3つとポイント7つを紹介しながら解説するので、これを読めば誰でも効率的にメールが作成できるようになるでしょう。特に情報共有メールの作成に不安を感じている新社会人の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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情報共有メールの必要性とは
社会人にとって、報連相(ホウレンソウ)は必要不可欠な業務です。報告・連絡・相談をスムーズに行うことで、仕事が円滑に進み、業務効率やミス防止にもつながるのです。
報連相を行う際の情報共有には、多くの場合メールを使います。そこで、以下に情報共有メールの必要性を整理して解説していきましょう。
- 情報や業務の属人化を防ぐ
- 最新情報を把握する
- コミュニケーションを円滑にする
情報や業務の属人化を防ぐ
情報共有メールが必要なのは、情報・業務の属人化を防ぐためです。
情報共有メールを活用することで、特定の人や部署しか知らない情報や知見などを共有できます。例えば、取引先の担当者変更や業界・競合他社の最新動向、チームの体制変更など、社内や他部署に共有しておくべき情報はたくさんあります。こうした情報を共有しない場合には、部署間連携の不備や会社全体の施策の遅れなどにつながりかねません。
また情報共有メールを使って業務内容や進捗を報告することで、担当者が退職したり休んだ場合でも、他の人が代行できます。さらに引き継ぎもスムーズに進められるというメリットがあります。
業務の属人化が進むと、担当者が休みづらくなるため過重労働の原因になります。そのため働きやすい環境づくりを推進するためにも、情報共有メールの活用が必要になるのです。
最新情報を把握する
情報共有メールは最新情報を把握する際にも効果的な手段です。会議やミーティングなどを行った際に、参加できなかったメンバーにすぐに情報共有ができます。これにより関係者の間での情報の偏りがなくなり、業務を効率的に進められるようになるでしょう。
また重要な商談のあとに、出先からすぐに上司やメンバーに結果や進捗が報告できる点も重要です。リアルタイムに情報共有することで、次のアクションに素早く着手できます。スピード感を持って施策を打つことで、顧客の信頼を高めることも可能でしょう。
コミュニケーションを円滑にする
情報共有メールでこまめに連絡を取り合うことで、組織内のコミュニケーションが円滑化します。
口頭や文書で情報共有する場合には対面が基本ですが、メールであればどこでも情報共有が可能です。テレワーク中や営業先などからも情報共有が可能になります。
例えば、「リモートワーク中の働き方で課題を感じている」「業務の進め方が分からない」「クライアントへの提案資料の作り方に迷っている」場合など、一人で悩んでいても解決しない課題はたくさんあります。
情報共有メールを使って上司や同僚に相談すれば、上記のような課題や悩み、不安などが解消できる場合があります。
メールは対面よりも心理的な障壁が低いため、気軽に相談できるケースも多いでしょう。チーム全体のコミュニケーションを促進させるためにも、情報共有メールを活用することが大事です。
情報共有メールの例文
ここでは業務ですぐに使える、情報共有メールの例文を3つ紹介します。
- 業務報告メールの例文
- 進捗報告メールの例文
- 議事録の共有メールの例文
業務報告メールの例文
件名:業務日報(〇〇〇〇年〇月〇日)_木板花子
—
佐藤課長
お疲れ様です。木板です。
〇月〇日に行った業務について、下記の通り報告いたします。
【本日の目標】
・提案資料作成のための事前調査を完了させる
【業務内容】
・クライアント企業の調査
・競合企業の調査
・業界分析
・過去の提案資料の収集
【所感】
・クライアントおよび競合企業の自社サイトを確認して、商材の特徴や強み・弱みが分析できた
・不明点を他部署の前任者に確認することで、理解を深められた
・顧客インサイトを収集するためのツールの使い方を教わったため、今後活用する
【明日の目標】
・提案資料を完成させて、佐藤課長に提出する
・フィードバックのためのミーティングをセットする(来週中)
以上です。不明点や不備などがありましたらお知らせください。
恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いします。
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株式会社〇〇〇〇 〇〇部
木板花子
住所:〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
Mail:〇〇〇〇〇〇〇〇@〇〇〇〇
TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
携帯:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
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進捗報告メールの例文
件名:「〇〇〇〇」の進捗報告の件
—
佐藤課長
お疲れ様です。木板です。
現在進行しているプロジェクト「〇〇〇〇」の進捗について、下記の通り報告いたします。
【進捗状況】
・〇月〇日に〇社と定例会議を行い、提案資料を提出
・〇月〇日に〇社の担当者〇氏宛に、見積書を送付
・〇月〇日に〇氏から見積書通りでOKと連絡あり
【今後の対応】
・具体的なスケジュールの立案
・プロジェクトメンバーをアサイン
・外部リソースの確保
以上です。不明点や漏れなどがありましたらお知らせください。
恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いします。
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株式会社〇〇〇〇 〇〇部
木板花子
住所:〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
Mail:〇〇〇〇〇〇〇〇@〇〇〇〇
TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
携帯:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
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議事録の共有メールの例文
件名:【議事録】〇〇部 定例会議(〇月〇日)について
—
各位お疲れ様です。木板です。
〇月〇日に行われた定例会議の議事録を共有いたします。
修正点や補足事項があれば、ご連絡ください。
【日時】〇月〇日(〇)〇:〇〇〜〇:〇〇
【場所】オンライン
【出席者】佐藤、田中、鈴木、山田、高橋、木板
【議題】新体制発足とアサインの変更について
【決定事項】
・新たに鈴木さんがリーダーに就任し、代理店営業の担当者に
・田中さんが新規開拓および中規模・大規模案件の責任者に
・案件Aの制作担当者を鈴木さんから山田に変更
・案件Bのメイン担当者を高橋さん、サブを山田さんに変更
【次回開催日程】
〇〇〇〇年〇月〇日(〇)〇:〇〇〜〇:〇〇
※オンライン会議を予定
以上です。恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いします。
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株式会社〇〇〇〇 〇〇部
木板花子
住所:〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
Mail:〇〇〇〇〇〇〇〇@〇〇〇〇
TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
携帯:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
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情報共有メールを書くときに気を付けるべき7つのポイント
情報共有メールは、書き慣れていない場合には難しく感じるかもしれません。しかしポイントを押さえておけば、分かりやすいメールが書けるようになります。作成者が気をつけるべき点は次の7つです。
- 共有したい情報を分かりやすく書く
- 送信先を確認する
- 署名を入れる
- 相手に求めるアクションが必要な場合は明記する
- 件名で内容が分かるように書く
- 緊急性が高い場合には件名で分かるように書く
- 返信の際は件名を変えない
共有したい情報を分かりやすく書く
情報共有メールは、読み手が簡単に理解できるように分かりやすく書くことが重要です。例で示した通り、業務報告ならば「いつ・何をしたか」、進捗報告ならば「何がどれだけ進んでいるか・今後何を対応すべきか」など、伝えたい情報を漏れなく端的に記述します。
文章は、忙しい人でもすぐに理解できるように箇条書きを使ったり、短いセンテンスで書くことを心がけましょう。
送信先を確認する
メールを送る前に、送信先を確認しましょう。誰に送るべきかしっかりと確認し、抜け漏れを防止しましょう。
プロジェクトの進捗管理ならば、リーダーはもちろん、参画しているメンバー全員に送る必要があります。もし送信漏れがあると、プロジェクト進行に問題が出てトラブルにつながるかもしれません。
業務報告は直属の上司の他に、チームに情報共有するケースもあります。これはチームで情報共有することで業務改善に活かしたり、コミュニケーションを促進するためです。このようなケースでは上司はTOで送り、メンバーはCCで送ります。
議事録の場合には、会議やミーティングの参加範囲や議題によって送信先が変わります。部署間を横断した会議の場合、宛先が分かりづらいこともあるので、送る前に上司や同僚に確認するのが良いでしょう。
署名を入れる
送信者が誰であるのか、明確に記載する必要があります。署名に書く項目は次の通りです。
- 社名
- 部署名
- 肩書き
- 名前
- 会社の所在地
- 電話番号(会社および個人携帯)
- メールアドレス
- HPのURL
なお署名の抜け漏れやミスを防ぐためには、ツールで署名設定しておくことがおすすめです。
相手に求めるアクションが必要な場合は明記する
情報共有メールの中には、相手に返信や何らかのアクションを求めるものもあります。その場合には、件名に【要返信】【お願い】などと明記しましょう。
例えば、議事録の報告メールで次回開催の会議日程の調整を行うケースもあります。送信者はいくつかの候補日を挙げた上で、参加者の都合を聞き、回答を集める必要があります。このメールでは件名に【要返信】とつけると良いでしょう。
また社内で新たにITツールを導入した場合、ツールの概要や使い方などについて情報共有を行うケースがあります。各自の端末で設定を行う必要があるときには、件名に【お願い】【全員対応必須】などとつけ、社員への対応を依頼します。
このように、情報共有メールの中にはお知らせとして通達するだけでなく、相手に対応してもらうメールもあります。件名に明記しないと、メールが読み飛ばされる可能性があります。送信者は件名・文面にしっかりと行動内容や対応期日を記載しましょう。
件名で内容が分かるように書く
どのような内容のメールか、読み手がすぐに理解できるように件名を工夫しましょう。ビジネスパーソンは日々たくさんのメールを受信しています。そのため件名を確認して、自分に関係があるか無関係かを瞬時に判断します。関係ないと思ったメールは内容を見ずに、「開封済み」にしてしまうこともあるでしょう。
例えば、「お疲れ様です」「以前お話しした件」「ご相談」「打ち合わせの件」など、抽象的な件名の場合スルーされてしまう可能性が高まります。
本文を読まなくても、ある程度推測できるような件名を意識しましょう。例えば、「第〇回〇〇〇イベントの出展内容について」「〇月の業績報告の件」「【重要】A社との定例ミーティングの件」など、具体的な文言を入れると読み手がイメージしやすくなります。
緊急性が高い場合には件名で分かるように書く
アクションを求めるメール同様に、緊急性の高いメールも件名で分かるようにしましょう。例えば、【緊急】【重要】【至急】など、急を要することが分かるように隅付きカッコ(【】)を使用するのが効果的です。
また件名の他、本文内でも「何を」「誰が」「いつまで」対応すべきなのかを明瞭に示しましょう。その際には、見出しや箇条書きを使って目立たせたり、太字で書いたりして、注意を促すのも良いでしょう。
返信の際は件名を変えない
返信を求める情報共有メールに対しては、件名を変えずにそのまま返信します。件名の頭には「Re:」が付くことになり、やりとりが重なるほど「Re:」が増えます。
毎回件名を変えてしまうと、なんの話題なのか分からなくなる可能性があります。送信者・返信者の両方が管理しやすくなると同時に、後から情報を追う人にとっても「Re:」が付いているメールを確認すれば良いためキャッチアップしやすくなります。
まとめ
今回は情報共有メールの必要性や書き方について、例文や気をつけるべき7つのポイントを取り上げながら解説しました。
通常、ビジネスパーソンは業務の中でさまざまな情報共有メールを送信します。多くの場合には部内や社内の関係者にメールを送ります。一方で、顧客や関連企業に情報共有のメールを送るケースもあるでしょう。
そのため新入社員に限らずすべての社員は、正確で読みやすい情報共有メールを作成する必要があるのです。
ここで紹介した3つの例文を参考にしつつ、7つのポイントを押さえれば必要な情報の抜け漏れを防止できます。組織内での情報共有やコミュニケーションの円滑化に向けて、メール作成のスキルを高めていきましょう。