ビジネスにおいて成果を出していくためには、常に現状の課題を洗い出して改善に取り組んでいく必要があります。そのために必要なのが「振り返り」です。 とはいえ「振り返り」を実践するといっても、何を始めればいいのか分からない方もいるのではないでしょうか。
そこでお勧めなのが日報作成です。今回の記事では「振り返り」を実践するための日報の書き方をご紹介します。
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なぜ「振り返り」が成果を出すために必要なのか?
そもそも成果を出すために「振り返り」が必要な理由とは何なのでしょうか?それは「現状を把握し、改善する」ことができるからです。 「振り返り」を行わなかった場合を考えてみましょう。
- 失敗した原因が明確にならず、何度も同じ失敗を繰り返す
- 改善に向けた取り組みに意識が向かないので、いつまで経っても効率的にならない
ビジネスパーソンとしては、常により良い成果を出していくために、
- 「自分の取り組みの何が良かったのか。何がダメだったのか」
- 「何を達成することができて、何ができなかったのか」
といった「振り返り」を繰り返して、業務を改善していかなくてはなりません。それがビジネスにおいて「振り返り」が重要視されている理由です。
ジアーダ・ディ・ステファノ氏、フランチェスカ・ギノ氏、ゲリー・ピサノ氏、ブラッドリー・スターツ氏らのリフレクションに関する論文の中の研修の実験において、10日間毎日15分間リフレクションを実施した社員は、リフレクションをしなかった社員に比べ、研修の最終評価において、平均より23%良いスコアを残せたと記載しています。
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日報は「振り返り」をサポートする便利なツール
「振り返り」を実践するにあたり、日報はとても便利なツールです。例えば、日報に「今日行った業務」を書いておくことで、「どの仕事にどれだけの時間がかかったのか」が一目瞭然となります。
例) 今日行った業務
- 10:00~ ABC株式会社への提案書作成に伴うSWOT分析
- 12:00~ 昼食
- 13:00~ ABC株式会社への提案書作成
- 16:00~ 社内報告書作成
- 17:00~ 経費清算
このタイムチャートを見るだけでも
- 「ABC株式会社への提案書作成」に時間がかかったのはなぜか?
- 提案書作成においてもっと作業効率を上げるにはどうすればいいのか?、無駄な時間はなかったか?
など、いくつかの課題が浮き彫りになっていきます。 日報によって、<改善策を練る>→<実践する>→<「振り返り」をする>→<改善策を練る>という業務課題を解決していくサイクルをつくることが可能となります。日報は「振り返り」を習慣化するために最適なビジネスツールなのです。
PDCAフォーマットで「振り返り」日報を実践する
前述したサイクルを実際に日報で実践していくために、PDCAフォーマットを活用しましょう。PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Act(改善)の頭文字を取ったフレームワークのことです。
- 今日の目標・・・Plan(計画)
- 今日の業務内容・・・Do(実行)
- 今日の成果と反省点・・・Check(評価)
- 改善点・・・Action(改善)
- 明日の目標・・・Plan(計画)
このようなフォーマットに沿って日報を書くだけで、計画→実行→評価→改善のサイクルを日々回すことができるようになります。PDCAフォーマットを利用した文例を以下にご紹介します。
例1(営業)
- 今日の目標
- 成約1件
- 今日の業務内容
- A社への新商品提案アポ
- 今日の結果と振り返り
- 成約0件。
- 担当者Bさんに「費用対効果を感じられない」と一蹴されてしまい、A社への新商品提案は失注。理由としては、「提案内容がA社特有のものではなく、一般的な業界向けのものであったため、イメージが湧きにくかった」ため。
- 成約0件。
- 課題を解決するための今後の解決策
- A社の3C分析を行い、可能性を探っていく。まずは、現場責任者のDさんに時間を取っていただき、現場の声をお聞かせいただく予定。(来週火曜日)
- 明日の目標
- 成約2件(R社、K社)
A社への新商品提案に関して、計画→実行→評価→改善のサイクルが明確になっているのがお分かりいただけるでしょう。
例2(エンジニア)
- 今日の目標
- ユーザー認証機能のバグ修正完了(発生率0%)
- 新機能開発の設計レビュー通過
- 今日の業務内容
- ユーザー認証機能のログインエラー(チケット#XYZ-123)の修正。
- 新機能「データエクスポート」の設計レビューに参加。データ形式とAPIエンドポイントの仕様について議論。
- 修正した認証機能の単体テストと結合テストを実施。
- 今日の結果と振り返り
- ユーザー認証機能のバグ修正:完了。 テスト環境での再現テストを100回実施し、エラー発生なし。デプロイ準備が整った。
- 新機能設計レビュー:未通過。 データエクスポートの設計で、大容量データ対応におけるパフォーマンス懸念が指摘された。特にファイル生成時のメモリ使用量について再検討が必要。
- 課題:設計レビュー前にもっとパフォーマンスボトルネックを深く検討すべきだった。事前シミュレーションが不足していた。
- 課題を解決するための今後の解決策
- 大容量データエクスポート時のメモリ効率を改善する設計案を検討。ストリーム処理の導入を視野に入れる。
- 関連資料(既存エクスポート機能のコード、パフォーマンスチューニングに関するドキュメント)を再確認し、明日中に改善案をチームに共有する予定。
- 明日の目標
- 新機能「データエクスポート」の設計改善案作成(午前中完了)
- 既存機能のセキュリティ脆弱性診断レポートの確認(午後)
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「振り返り」日報の書き方3つのポイント
「振り返り」日報を書くためには、以下のようなポイントを意識すると、分かりやすい内容かつ継続的に実践していくことができます。
できるだけ定量的(数量)+具体的に書く
日報は、日々蓄積されていくものであり、過去の日報を見返す場合も多々あります。その際、定量的(数量)+具体的であればあるほど、当時のことを振り返りやすく、比較しやすいでしょう。
例
感想文・反省文ではない所感を書く
また、気をつけたいのが、書いた日報が感想文や反省文になってしまっていること。日報は、あくまでも「振り返り」を行うためのビジネス文書なので、感想や反省を書くばかりでなく、自分の意見や今後の取り組みといった所感について付け加えると良いでしょう。
例1
例2
所感について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧いただくと参考になります。
面倒に感じない工夫をする
日報は毎日の業務ということもあり、「面倒くさい」というネガティブな感情を持ってしまうかもしれません。また仕事が忙しければ「1日の終りに日報を作成しなければならない」という縛り自体がモチベーションを下げてしまうかもしれません。
日報を継続的に実践するために、そういった「面倒くさい」といった感情や縛りを取り払う取り組みも意識しましょう。例えば、「打ち合わせ前後・外勤での移動中」や「次の業務へ取り掛かる前」のスキマ時間を利用して、PDCAフォーマットにおける業務内容や改善点を埋めていくようにすれば、終業間際に日報に割く時間を軽減できます。
まとめ
成果を出すための「振り返り」の重要性、PDCAを活用した「振り返り」日報の実践、「振り返り」日報における書き方のポイントを紹介しました。惰性で書いている日報は時間と作業のムダになってしまいます。日報を通して確実に成果へとつなげていくために、継続的な「振り返り」日報を実践していきましょう。


