「ロードマップのテンプレートが欲しい」
「分かりやすいロードマップで事業に役立てたい」
このようにロードマップを効率的に作成したいと思い悩む人は多いのではないでしょうか?
初めてロードマップを作成する担当者にとって、新商品や新規プロジェクトなどのロードマップ作成は大きな課題と言えるでしょう。しかしロードマップのテンプレートを活用すれば、効率的に計画を作成でき、事業に役立てることができます。
本記事ではロードマップの基本的な知識や、その必要性について解説します。加えて、ロードマップの作り方やおすすめのテンプレートをご紹介します。ぜひ、最後までご一読ください。
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ロードマップとは?
仕事をする上では、新製品の開発や市場調査、企業の目標などプロジェクトの全体像を明確化する必要があります。これらの場面で重要なのが「ロードマップ」です。この章ではまず、ロードマップの基本的な知識やロードマップの具体例、ロードマップとマイルストーンの違いなどをみていきましょう。
ロードマップの言葉の意味
ビジネスやプロジェクトにおけるロードマップは、最終目標に到達するための手順やタスクを時系列に並べた計画を指します。ロードマップは、実現までのプロセスを可視化するために文章や図表などを使用します。
ロードマップという言葉はもともと、地図の意味を持つ英語の「roadmap」からきています。地図上の道路や交通路の計画や案内を指す言葉でしたが、ビジネスの世界では上述したような形で広まっています。ロードマップは、プロジェクトの成功に不可欠な要素であり、チーム全体が目標に向かって一丸となるための指針となるのです。
実際のロードマップの例
ロードマップの具体的な例を見てみましょう。
以下は、プロジェクトの進行状況や目標の達成に向けたステップを示すロードマップとなっています。


(出典:プロジェクト ステージのタイムライン| Microsoft)
1つ目のロードマップでは、アイコンが入っていてプロジェクトの開始から完了までの期間を時間軸に沿って表示しています。また、2つ目のロードマップは、個々のタスクや重要な節目に分けてロードマップを作成しています。
ロードマップは、プロジェクトの全体像を示すと同時に、チームや関係者の共通理解を促進し、目標達成に向けた方向性を提供します。プロジェクトや目標の達成に向けて、ロードマップを活用して効果的な計画を立ててみてください。
ロードマップとマイルストーンの違い
ロードマップとよく似た言葉に、「マイルストーン」というものがあります。
ロードマップとマイルストーンは、プロジェクト管理において重要な概念ですが、それぞれ異なる役割を果たしています。
ロードマップはプロジェクト全体の計画やスケジュールを見える化したものです。具体的な詳細はあまり含まれず、むしろプロジェクトの全体像を示すことに重点が置かれます。
一方、マイルストーンは、プロジェクトの特定の通過点を意味します。マイルストーンは、計画通りに作業が進んでいるか定期的に確認するために設けます。つまり、プロジェクトの最終的なゴールに向けて進むための中間目標なのです。
以上のようにマイルストーンは、ロードマップの一部となります。両者をうまく組み合わせることで、日々の業務管理を効果的に行うことができます。
ロードマップを作る必要性とは
業務のなかでは、新商品や新規プロジェクト管理など、ロードマップを作成した方が良い機会が多く存在します。そこで、以下ではロードマップを作る必要性を整理していきます。重要な点は、次の3点です。
- 目的を明確化するため
- 具体的な計画を立てるため
- 計画を共有するため
目的を明確化するため
ロードマップを作ることで、目的を明確化できます。何を達成したいのか、どのような結果を得たいのかが明確になることで、行動の方向性が定まります。
行き当たりばったりに業務を進めると、一つのタスクに無駄な時間やエネルギーを使うことになります。しかし、ロードマップには目標を達成するためのステップや期限が示されているので、それに基づいた計画を立てることができます。ロードマップは目的を明確化するために必要なのです。
具体的な計画を立てるため
ロードマップを作ることは、具体的な計画を立てるためでもあります。ロードマップで大まかなスケジュールを定めておくことで、タスクやマイルストーンなどを決めやすくなります。
たとえば、新しいプロジェクトを始める場合、ロードマップを作成することで、どのタスクをいつまでに完了させるべきかを把握することができます。また、予算やリソース配分も計画することが可能です。
計画的な行動は成功への近道です。ロードマップを作ることで、プロジェクトの道筋やゴールなどが理解でき、具体的な計画を立てることにつながります。
計画を共有するため
ロードマップを作る必要性は、計画を共有するためでもあります。ロードマップを用いて関係者と計画を共有することで、チーム全体が目標に向かって協力し、一体感を生み出すことができます。
計画を共有できていない場合、チームメンバーは目標や方向性において認識のずれが生じる恐れがあります。ただし、他のチームや部署がどのように業務に関わっているのかを共有していれば、効率的な作業が可能になります。ロードマップは、計画を共有し、目標を達成するための道筋を示す重要な要素なのです。
ロードマップの作り方6つのステップ
ここではロードマップの作り方を、以下6つのステップに分けて解説します。
- ステップ1:ゴールを設定する
- ステップ2:中間目標を設定する
- ステップ3:現状を把握する
- ステップ4:課題を抽出する
- ステップ5:具体的な計画を作成する
- ステップ6:計画を実行する
ゴールを設定する
ロードマップを作成する際のステップの一つは、まずゴールを設定することです。どのような結果を達成したいのかを明確にしましょう。
目標がはっきりしていないと、どの方向に進むべきか分からず、効果的なロードマップを作成することはできません。しかし具体的なゴールを設定することで、チーム全体が一致し、効果的なロードマップを作成する基盤となります。
中間目標を設定する
次に、ゴールに到達するための中間目標を設定します。中間目標は、ゴールに到達するためのマイルストーンや進捗の目安となるものです。
一般的に大きなゴールを一度に達成することは難しく、短期的なマイルストーンが必要です。中間目標は、ゴールを達成するために必要なステップやタスクを分解し、プロジェクトの進行状況を追跡しやすくするための重要なステップになります。
現状を把握する
現在の状況を把握することは、ロードマップを作成する上で欠かせないステップです。現状を客観的に把握することで、プロジェクトの強みや課題を明確にすることができます。
また、現状を把握するためには、関係者や利害関係者とのコミュニケーションや情報収集が有効です。例えば、ウェブサイトの改善プロジェクトにおいて、現状のアクセス数やコンバージョン率、競合他社の動向などのデータを収集すると良いでしょう。これにより、現状を把握することができます。
課題を抽出する
次に、課題を抽出しましょう。課題は、目標達成に際して解決すべき具体的な問題や障害を指します。
課題を明確にすることで、必要な改善や対策を行うことができ、ロードマップの内容を詳細化することができます。具体的な課題の例としては、サイトのユーザビリティが低い、SEO対策が不十分、顧客満足度が低いなどが挙げられます。課題を抽出することで、基盤が整ったロードマップを作成できます。
具体的な計画を作成する
続いて具体的な計画を作成しましょう。具体的な計画を作成する段階では、先述したゴールと中間目標を踏まえ、現状の把握と課題の抽出を基に戦略を練ります。特に、ガントチャート、計画表、タスクリスト、フローチャートなどを組み合わせると情報が分かりやすくなります。具体的な計画を作成する際は、これらの手法を活用し、全体の流れを視覚的に捉えやすくしましょう
計画を実行する
最後にその計画を実行します。
ここまで順序を追って作成していれば、あとは実行に移すだけです。より計画をスムースに実行に移すために、完成したロードマップをプロジェクトのメンバーと共有し、認識を揃えましょう。
これにより、各メンバーが自身の役割に責任を持って計画の実行に取り組むことが期待できます。さらに、社内やクライアントにも周知することで、プロジェクトの進行状況やゴールが関係者に理解され、安心感を与えることができるでしょう。
ロードマップのテンプレート6選
ここでは実際の業務で使いやすいロードマップのテンプレートを6選、ご紹介していきます。気になったテンプレートがあれば、ぜひダウンロードしてみましょう。
- ステージタイムラインのテンプレート
- 詳細なプロジェクトタイムラインのテンプレート
- 四半期ごとの製品ロードマップのテンプレート
- インフォグラフィックを用いたロードマップテンプレート
- 履歴を可視化できるロードマップテンプレート
- 縦方向のロードマップテンプレート
ステージタイムラインのテンプレート

【特徴】
大規模プロジェクトなどにおすすめのタイムラインのテンプレートです。各ステージ別に計画できるため、プロジェクト全体を俯瞰して見ることができます。また、ガントチャート式のため、プロジェクトの次のフェーズなどを視覚的に把握できます。
プロジェクト ステージのタイムライン はこちら
詳細なプロジェクトタイムラインのテンプレート

【特徴】
先述したものより詳細なプロジェクトにおすすめのパターンです。タイムライン上に時間軸を設定し、重要なイベントやマイルストーンを表示することができます。マイルストーンをリストに入力すると、タイムラインに自動的に表示されるため、期日を視覚的に把握することができます。また、決定したスケジュールやマイルストーンをプロジェクトの詳細でも確認できるため、依存関係を把握でき、タスクの整理に役立ちます。
四半期ごとの製品ロードマップのテンプレート

【特徴】
このロードマップは、四半期ごとの製品ロードマップ のテンプレートです。主要なマイルストーンを強調表示し、月毎または四半期ごとに水平方向の表示で管理できます。このロードマップは、マイルストーンの記述を充実させたい人におすすめです。
インフォグラフィックを用いたロードマップテンプレート

【特徴】
インフォグラフィックを用いたロードマップテンプレートです。直感的なデザインで、膨大な情報やデータをイメージを通して見える化させたい人におすすめです。カラフルなグラフィックとアイコンから、プロジェクトの進行状況や目標を一目で把握できるようになります。
インフォグラフィックを用いたロードマップテンプレート はこちら
履歴を可視化できるロードマップテンプレート

【特徴】
ロードマップテンプレートは、履歴を可視化するために使うことが可能です。時系列に沿って重要なイベントやマイルストーンを示すことができます。日付と簡単な説明欄を作ることで、最重要な内容だけを示すことができ、便利です。
縦方向のロードマップテンプレート

【特徴】
この縦方向のロードマップテンプレートは、縦型に特化したロードマップです。これは、水平で示すより縦方向の時系列で表示したい人におすすめのテンプレートとなっています。
縦方向のロードマップテンプレート はこちら
まとめ
本記事では、初めてロードマップを作成する担当者向けに、分かりやすいロードマップを作成するためのステップやテンプレートなどを紹介しました。
ロードマップは、最終目標に到達するための手順やタスクを時系列に並べて、視覚的に計画を示すものです。ロードマップを作ることで、目的を明確にし、目標を達成するための具体的な計画を立てることができます。さらに、チーム内で計画を共有することで、円滑なプロジェクト進行が可能となります。
この記事を読むことで、分かりやすいロードマップを作成し、事業計画を立てることができるようになるでしょう。効果的な経営計画の立案と実行に役立ててください。