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4年半で4800超の記事数。「人となりの見える化」でチームを盛り上げるNTTコミュニケーションズの事例

導入から4年半。社内でも先進的な存在として注目される“元”バーチャルチームは、Qiita Teamをどのように活用しているのか?

今回はNTTコミュニケーションズの中でも、独自開発プロダクト『SkyWay』の開発・運営チームにお話を伺いました。

    Qiita Team製品説明資料

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    サマリー

    ポイント

    • Qiita Team導入、最大の成果は「人となりの共有」効果
    • 結果として従業員満足度も全社でトップクラスに

    目次

    • 毎日がカルチャーショックですね
    • 週に1日は「登校日」としてLABに集合
    • チームのアウトプットはQiita Teamに集約
    • Qiita Teamは、内面の深い思想が浮かび上がる記事を書きやすい
    • 「好きに使ってくれ」というスタンス
    • まずは使ってみるのがいいかなと思います
    • まとめ

    今回インタビューに答えていただいた皆さま

    仲 裕介(なか ゆうすけ)Yusuke Naka

    エヌ・ティ・ティ国際通信株式会社
    ICTインフラサービス部クラウドサービス部門 主査

    ※ エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社から出向中

    井深 弘基(いぶか ひろき)Hiroki Ibuka

    エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
    イノベーションセンター テクノロジー部門

    毎日がカルチャーショックですね

    まずは御社とチームの事業内容、お二人の役割などについて教えてください。

    会社としては現在いくつかビジネスの柱がありまして、クラウドサービスやデータセンター、セキュリティ、IoTのほか、法人向けソリューションなどをやっています。

    私が所属する部署は、その中でもIaaSやPaaSといった「エンタープライズクラウド」サービスを開発・提供しています。

    具体的には、WebRTCプラットフォーム『SkyWay』という開発者向けAPIに、研究開発段階から携わっています。

    ※ SkyWay : ビデオ・音声通話、データ通信といったリアルタイムコミュニケーションの標準技術である「WebRTC」を利用し、必要なサーバを構築・運用することなく、手軽にビデオ・音声通話、データ通信を利用できるAPI。https://webrtc.ecl.ntt.com/

    2013年にR&D組織としてプロジェクトが立ち上がり、2017年にトライアルフェーズから事業化フェーズに切り替わって、そのタイミングで私の部署がそのままプロジェクトの主幹で入ることになりました。

    自分たちがR&Dで作ってきたものを、開発メンバーもそのままで外部向けに提供できているのは、とても楽しい経験です。

    私は、実は今年の2月にチームに入ったばかりの新参者で、元々は子会社のNTTレゾナントに出向していて、そこで『OCNモバイルONE』という格安SIMカードのプロダクト主幹として、PMをやっていました。

    そこで4年ほどの経験を経て、もっと少数精鋭の組織の中で自分の手の届く範囲のプロダクトに携わりたいと考えて異動希望を出し、晴れて今年の2月からジョインしました。

    仕事で開発をやったことがなかったので、今でも色々とキャッチアップ中です。

    PMから未経験の開発へ異動って、なかなか珍しいキャリアですね。

    プライベートでVJをやったりなど、コーディング自体は趣味でやっていたので好きを仕事にしたいなとは思っていたんですよね。それもあって異動しました。

    同じNTTグループでも雰囲気は違いますか?

    全然違いますよ、毎日がカルチャーショックですね。

    例えばQiita Teamのようなコミュニケーションツール一つとっても、色んなものをどんどん取り入れています。今までの部署だと、セキュリティ面を考慮してなかなか導入できなかったのですが、ここにきたら最新ツールを取り入れまくっていて、覚えるのが大変です(笑)

    他のツールはどんなものを使っていらっしゃるのですか?

    Slack、Qiita Team、GitHub、Taiga(スクラムツール)。あとは、ビジネスサイドだとG Suiteも使っていますね。

    全社的に利用ツールへのセキュリティ要件が厳しいのは変わらないのですが、うちのチームはR&Dをやってるので、新しいものに対して寛容な上司が多く、かなりの権限が委譲されているのが大きいと思います。

    週に1日は「登校日」としてLABに集合

    チームとしてはどんな体制なのでしょうか?

    プロジェクトの主幹となる私の組織のメンバーのほか、開発や運用、新技術のR&Dを行う井深の組織のメンバーで構成されています。エンジニア中心のバーチャルチームですね。

    役割としては開発者向けプラットフォームの提供の他に、WebRTCという超低遅延配信技術やテレイグジスタンス技術の研究開発も行っていて、総勢二十数名の各チームメンバーが、Qiita Teamを使って日々情報発信をしています。

    セールスやマーケティングを含めたメンバーもいらっしゃるのですか?

    はい、開発から販売まで全責任を私たちが担っています。自分たちのプロダクトを持っていて、かつそれを内製でやっているところは社内でも珍しいので少し特殊なチームだと思います。

    仕事の進め方はいかがでしょうか?こちらのオフィスにはいつもいらっしゃるのですか?

    少なくとも週に1日は「登校日」といって、LABに集まるというルールでやっています。ほかの日は、自宅含めて各自が好きな場所で働いてますね。

    MAX週2日の在宅勤務制度と、それとは別で、オフィス以外の場所で働けるリモートワークの制度を活かしています。

    ※ 2020年3月以降は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、原則在宅勤務での勤務となっているため、2020年4月現在は「登校日」を実施していません。

    チームのアウトプットはQiita Teamに集約

    チームがQiita Teamを利用開始されたのが2015年ということで、何がきっかけだったのでしょうか?

    当時、チーム内で働き方改善のためのミーティングを実施していて、その中で「チームとしての情報発信の頻度を増やしたい」という提案が出てきました。

    そんな折に、Qiita Teamを薦めてきたメンバーがいて、彼がエンジニアの伊藤直也さんをリスペクトしていたんですよね。当時2015年あたりは、伊藤さんが色々とQiita TeamのPRをされていた時期でもあって、そんな背景の中でリーダーに相談したところ「やってみれば」となって、導入することになりました。

    他にも別のツールを使い始めて同じように運用したのですが、結果途中から使わなくなりました。理由は忘れましたが、Qiita Teamがより馴染んだのかなと思います。実はほぼ決め打ちでQiita Teamだったわけです。

    会社によっては、導入した後にちゃんと投稿されるか不安といった声もあるのですが、そのあたりの運用ルールなどはあるのでしょうか?

    ルールというよりかは、SlackとGithub Enterprise、RedmineのWikiも導入して、情報発信の方法と棲みわけを簡単に整備しました。

    Slackに関してはフロー情報を扱い、QiitaTeamとGitHubはストック情報に対して使っています。その中でも、技術Tipsやノウハウに関してはQiita Teamにどんどん書いていき、議事録や仕様情報のような改編予定があまりないものはGithubに書いていく、という形にしています。

    あと、書き始めるきっかけとして、導入当初は朝会で報告する日報にQiita Teamを使っていました。その日やることや前日の振り返りなどを、その日の朝に共有する会です。

    これのおかげで、Qiita Teamに記事を書く習慣が自然と出来上がっていきました。

    比較的初期の頃からお使いいただいてるとはいえ、現時点(2020.3.26時点)で4,800以上の投稿数があって、相当活用されている印象です。

    昔は日報ツールとしても活用されていたとのことですが、現在はどのように使っているのでしょうか?

    今は「なんでもあり」な場所になっていますね(笑)

    お客様との議事録情報などは結構センシティブなものが多いので、それはGitHub Enterprise側で運用しているのですが、そういったもの以外は、アウトプットする場所としてQiita Teamになっています。

    Qiita Teamは、内面の深い思想が浮かび上がる記事を書きやすい

    カジュアルな書き込み例として例えばどんな内容がありますか?

    例えばですが、ある有名なマンツーマン英会話レッスンに通っている人が、毎回のレッスンの感想を書いてたりします(笑)日記的な感じで。

    いいねもかなり集まっていますよ。

    業務とは直接関係のないものもありますし、新しく入ってきた人の自己紹介や、評価面談の内容を書いてる人もいますね。上司とこういう話をした、みたいな感じで、色々な形で自分のやっていることを共有しています。

    その人がどんなキャリアの方向を目指しているのか、内面の深い思想が浮かび上がる記事を書きやすいので、それがQiita Teamの良いところだなと感じています。普段の飲み会ではわからないようなキャラなんかも、記事を読めばわかってくるんですよね。

    現に私自身もチームにジョインするときに100記事くらい読んでいます。ブログみたいにスラスラ読めますから。

    印象的な記事はありましたか?

    ある人の記事で、今後のキャリアパスについての抱負を意思表明をしていて、すごく印象深く頭に残っています。上司との相談内容とか赤裸々に書かれているんですよ。

    そんなところまで書いちゃうんだ!って、フルオープンさにびっくりしましたね。

    その人は実はメディアなどで頻繁に発信をされているような方で私自身も実はファンだったんですよ。そういう背景もあって、ここへの異動届も出していたわけです。

    だからなおのこと印象的な記事でした。

    会社によっては、いいねをつけて盛り上がる派と、コメントの応酬で盛り上がる派があるのですがどちらになりますか?

    それは記事によりますね。議論が起こるようなテーマの場合はコメントの応酬が続きますし、先ほどの英会話レッスンの日記なんかは、ひたすらいいねが付いていってます。人となりの共有は想像以上にいいねが付くなと感じます。

    あと開発チームでは、Qiita Teamで何か検討事項を記事にして投稿したときに「何個以上のいいねがついたら記事の内容が承認される」という運用もしているようです。

    最近Qiitaのいいねが「LGTM」になったと思うのですが、まさにそんな使われ方です。

    ※ LGTM:Looks Good To Meの略。流れてきた記事に「いいね」をするのではなく、しっかりその内容を読んで、その内容が少なくとも自分にとって良いものだと思ったときに押す文化にするべく、改修された記事評価機能のことです。詳細はこちらをご参照ください。

    色々な使われ方が、自然発生的になされているんですね!とても面白いです。

    「好きに使ってくれ」というスタンス

    実際に導入をされて今日まで運用されて想定していなかった効果はありましたか?

    やはり、先ほど井深が申し上げた「人となりの共有」は、想像以上の効果があるなと感じています。例えばGitHubやWikiとかだと、ポエム記事を書く気にはなれませんよね。

    一方で、Qiita TeamはUIもUXもブログに近いので、内面をさらけ出してみよっかな、という気にさせてくれるんですよね。

    あとはすごくイレギュラーな使い方なんですが、Qiita Teamって、クリップボードの内容をペーストするだけで画像データにできるじゃないですか。あれが想像以上にラクで、画像作成ツールとしてQiita Teamを使っているメンバーもいたりしますね(笑)

    パワポ資料を作るときとかに便利でして、私もたまにそうやって使っています。

    それは初めて聞きました(笑)色々な使い方がありますね。

    他に数字的な部分で目に見えた効果はありますか?例えば、Qiita Teamへの投稿数を評価項目の一つにされているなど。

    評価には使っていないですね。

    エンジニアの「アウトプットしたい」というモチベーションを喚起させたいので、そこを評価とつなげて管理するような使い方はできればしたくないと思っています。

    そもそも、Qiita Teamは基本的にほとんど管理していなくて、メンバーの自主性に任せているので定量的な数値効果ってあまり取れていないんですよ。

    ただ、例えば全社的な従業員満足度調査をすると、うちのチームがトップクラスで評価が高いんです。もしかしたら、その一つの要因になっているかもしれませんね。Qiita Team含めて、エンジニアが働きやすいツールが揃っているので。

    なるほど。基本的には「好きに使ってくれ」というスタンスなんですね。リーダーや部署長の方も、Qiita Teamに投稿されるんでしょうか?

    結構書いていますよ。この前なんか、社外の技術顧問との1on1の内容を書いていましたね。

    まずは使ってみるのがいいかなと思います

    メンバーが自由に使っているということですが、記事のグループ分けなどの運用はいかがでしょうか?

    ほぼやっていないですね。

    昔、開発チームとプロダクトチームといった形で、試しにグループを作って運用しようとしたことはあったのですが、結局はほとんど意識されておらず、今では全記事が「グループなし」で投稿されています。

    ただ、それが全メンバーの記事を流し読みできる環境につながっているので、結果としてすごくいいなとは思っています。

    なるほど。逆に今後こんな機能があったらいいな、といったご要望などはありますか?

    Qiita Teamって意図的にディレクトリ構造を作れないUXになっているじゃないですか。それがメリットでもあり、デメリットにもなると思っています。

    例えばうちのチームはQiita Teamをストック情報の箱として利用しているので、ある程度体系だったディレクトリ構造の管理もできると助かりますね。タグ検索もいいですが、カテゴライズ検索もしたいなと。

    なので、昔の記事を検索して読むという使い方はあまりないですね。気軽に投稿できて流し読みする、これがうちのチームの基本的な使い方です。

    タグも明確なルールがなく適当につけているので、昔流れてきたTipsを探すときはがっつりと検索しています。

    ありがとうございます。今後の機能開発の参考にさせていただきます。

    最後に今後、Qiita Teamの導入を考えている企業やチームに向けて、導入のコツやポイントなど、メッセージをお願いします!

    繰り返しにはなってしまいますが、Qiita Teamはチームメンバーの内面が見えて交流が生まれるので、エンジニア文化でないチームにもどんどんと浸透していってほしいと思います。

    Qiita Team自体はそんなに導入ハードルは高くないと思いますので、組織的にいいと思えば、まずは使ってみるのがいいかなと思います。

    Qiita Teamって、事前に想定される効果よりも、使ってみて色々なものが見えてくるタイプのプロダクトなので、使ってみてチームに合うか合わないかの判断をすれば良いのではないでしょうか。

    まとめ

    インタビューの中で特に印象的だったのが、なんども出てきた「人となりの共有」というQiita Teamの効果です。

    決められたフォーマットだと、人はどうしても型を意識するあまり、本音がさらけ出せません。今回お話を伺ったNTTコミュニケーションズ様のように、「あえて放任する」ことが、内面が投影されるアウトプット文化醸成のポイントだと改めて感じました。

    「みんなが発信する」という意識の基礎ができあがっているチームの場合、こうも「自律的・有機的」にオンラインコミュニケーションが根付くものなのかと、非常に感心してお話を伺った次第です。

    現在の『SkyWay』プロダクトはもちろん、テレイグジスタンス技術の社会実装等、今後の動向を引き続き注視して参りたいと思います。

    Lab型オフィス「Lean Agile Base」にて