建設業の生産性を向上させる作業日報の活用法と例文

作業日報とは、建設業や製造業などの現場において、各作業員がその日の作業内容や進捗状況を報告するための文書です。この文書には、作業の具体的な内容、作業時間、使用した材料や機械、作業中に発生した問題点などが記載されます。これにより、作業の進行状況を正確に把握し、効率的な現場管理が可能になります。

クラフトバンク総研が建設工事会社に対して行った『建設業の2024年問題に関する動向調査』(総回答数:1,506名)によると、回答者の57%が未だに日報を手書きしており、35%はExcelを使用していることがわかっています。

回答者のツール利用状況

出典:クラフトバンク総研 – 『建設業の2024年問題に関する動向調査』

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建設業従事者が作業日報を書く意味

建設業従事者作業日報を書くことには、以下のようなメリットがあります。

進捗の把握

日々の作業内容を記録することで、予定通りに工事が進んでいるか、進捗の遅れがあるかを迅速に確認でき、適切な対応が可能になります。

問題点の早期発見

作業中に発生した問題点を日報に詳細に記載することで、問題の早期発見が可能になります。これにより、トラブルが大きくなる前に迅速な対応策を講じることができます。

現場全体のコミュニケーション向上

日報を通じて上司や他の作業員と情報を共有することで、現場全体のコミュニケーションが円滑になります。特に大規模な工事現場では、情報共有は作業の効率化と安全性の向上に直結します。

証拠の保存

作業日報は、後々のトラブル対応やクレーム処理の際に重要な証拠となります。例えば、工事が予定通りに進行しなかった場合や、欠陥が発生した場合に、日報が証拠として利用できるため、法的リスクを軽減することができます。

労働時間の適正管理

作業日報に労働時間を記録することで、従業員の労働時間を適正に管理できます。これにより、過度な労働や不適切な労働条件を防止し、労働環境の改善に寄与します。

上記のようなメリットが挙げられる一方で、日報が意味ないと思われることがあります。その理由の一つに、毎日日報を書く目的がわからない点があげられます。日報を書く目的が明確でない場合、日々の報告書を作成することが単なるルーティンワークになってしまいます。

例えば株式会社チームスピリットの調査によると、「普段の仕事で無駄だと感じる作業は何か」(図2)という問に対し、日報を含む労務管理の作業を「無駄だと思う」66%と発表しています。

無駄だと感じる作業について

出典:日報を含む労務管理の作業、「無駄だと思う」が66%に[チームスピリット調査]|SalesZine ニュース

このように、日報を書く意味を感じていない人は少なくありません。日報を書くことで享受できるメリットなどを伝えることで、意味を持って日報を書いてもらえるようにしましょう。

建設業の作業日報の書き方

建設業の作業日報の書き方は、以下のような基本的な記入項目を押さえることが重要です。

  • 作業日:作業を行った日付を記入します。
  • 作業場所:作業を行った現場や区画を具体的に記載します。
  • 作業内容:その日の具体的な作業内容を詳細に記述します。
  • 作業時間:作業の開始時間と終了時間を記入し、総作業時間を算出します。
  • 使用資材・機械:使用した材料や機械の種類と数量を記録します。
  • 問題点・改善点:作業中に発生した問題点や改善点を記載します。
  • 作業員名:作業に従事した作業員の名前を記入します。
【無料テンプレートあり】作業日報の効果的な作り方

建設業の作業日報を作るタイミング

作業日報のテンプレートは、工事が始まる前に作成を終えておきましょう。工事中にテンプレートが変更されると、記載される情報が日によって異なり、管理や確認が難しくなります。

建設業の作業日報の管理方法

作業日報の管理方法は、作業日報をどの媒体で作成するかによって変わります。

紙で作成する場合

紙を保管する場所が必要になります。何も考えずにまとめてしまうと、後に確認が必要になった際に探すことが難しくなります。確認しやすくするために、工事や日付などで分類して保管することが望まれます。

デジタルで作成する場合(Excel、メール、情報共有ツールなど)

紙とは違い、物理的な保管場所を用意する必要はありません。後で確認しやすいように、工事や作業者ごとにフォルダ分けをしたり、ファイル名や件名に命名規則を設けると良いでしょう。

帳簿書類の保管について

帳簿書類が作業日報である場合、建築物衛生法によって保管が義務付けられています。保管期間は建築物衛生法では定められていませんが、東京都健康安全研究センターでは、帳簿書類を5年間保存することを推奨しています。よって、少なくとも5年間は保管しておくことが望まれます。

建設業の作業日報の運用方法

建設業の作業日報の運用方法には、紙(手書き)、エクセル・メール、グループウェア・社内SNS、社内向け情報共有ツールなどがあります。それぞれの方法について、具体的な運用方法とメリット・デメリットを見ていきます。

紙(手書き)の場合

運用方法

作業日報を手書きで作成し、毎日現場監督や上司に提出します。その後、上司が内容を確認し、必要に応じて修正やコメントを加えます。

メリット

  • 手書きであるため、特別なスキルや機材が不要
  • 紙媒体での保管が容易

デメリット

  • 手書きによるミスが発生しやすい
  • 保管場所が必要
  • 情報の検索や共有が手間

商品・サービス紹介

手書き用の作業日報テンプレートが販売されています。作業日報を手書きで書きたいが、どのようなテンプレートを使えばいいかわからないといった方は、ぜひご参考にしてください。

「作業日報(2枚複写)」B6判タテ型 名入れ業種別伝票

手書きよう作業日報テンプレート①

出典:「作業日報(2枚複写)」B6判タテ型 名入れ業種別伝票

日本法令 作業日報 労務51-1

手書き用作業日報テンプレート②

出典:日本法令 作業日報 労務51-1

エクセル・メールの場合

運用方法

作業日報をエクセルで作成し、メールで上司に提出します。エクセルテンプレートを使用することで、統一感のある日報が作成できます。

メリット

  • デジタルデータとして保存・管理が容易
  • 自動計算機能を利用できる
  • 情報の検索や共有が簡単

デメリット

  • パソコンやソフトウェアの操作スキルが必要
  • データの紛失リスク

Excelテンプレート紹介

「作業日報がどういう内容であればいいかわからない」、「作業日報のExcelテンプレートを見てみたい」という方は、テンプレートBANKの作業日報テンプレートがおすすめです。

Excel用作業日報テンプレート

出典:建設現場で使える作業日報の書き方を解説【無料テンプレート付】

さまざまな種類のExcelテンプレートを確認することができます。

メール例文紹介

ここでは、メールでの作業日報が知りたいという方向けに、メールでの作業日報のテンプレートを用意しました。ぜひご参考にしてください。

建設業の作業日報の例文①

件名: 【作業日報】2023年10月10日

担当者各位、

本日の作業日報をお送りいたします。

作業内容:
・基礎工事の完了
・配管設置作業の進行

使用した材料:
・コンクリート: 5立方メートル
・配管: 20メートル

進捗状況:
・基礎工事: 100%
・配管設置: 50%

問題点:
・配管設置中に一部不具合発生。明日修正予定。

天候: 晴れ

担当者: 山田太郎

以上、よろしくお願いいたします。

山田太郎

建設業の作業日報の例文②

件名: 【作業日報】2023年10月11日

担当者各位、

以下、本日の作業日報を報告致します。

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日付: 2023年10月11日
天候: 曇り
担当者: 佐藤一郎
---

### 作業詳細
作業内容:
1. 鉄骨組立作業の開始
2. 外壁パネルの取り付け

作業時間:
- 鉄骨組立: 8:00 - 12:00
- 外壁パネル取り付け: 13:00 - 17:00

使用した資材と数量:
- 鉄骨: 15トン
- 外壁パネル: 30枚

### 進捗状況
- 鉄骨組立: 40% 完了
- 外壁パネル取り付け: 60% 完了

### 問題点と対応策
- 外壁パネルの一部に傷が見つかり、交換が必要。明日新しいパネルが到着予定。

### コメント
本日の作業は順調に進行しましたが、外壁パネルの傷により若干の遅れが発生しました。明日はパネルの交換から作業を開始する予定です。

---

以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

佐藤一郎

建設業の作業日報の例文③

件名: 【作業日報】2023年10月12日

担当者各位、


本日の作業日報を共有いたします。

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#### 日付: 2023年10月12日
#### 天候: 晴れ
#### 担当者: 鈴木次郎
---

### 作業内容
1. 内装工事の進行
2. 照明設備の設置

### 作業時間と進捗状況
- 内装工事: 9:00 - 11:00 (進捗: 70%)
- 照明設備設置: 11:30 - 16:30 (進捗: 80%)

### 使用した資材と数量
- 壁紙: 50平方メートル
- 照明器具: 12個

### 問題点と対応策
- 照明設備設置中に電源トラブルが発生。一時的に作業停止し、電気技師を呼んで修正対応済み。

### コメント
本日は照明設備の設置中に電源トラブルが発生しましたが、迅速に対応し作業を再開することができました。内装工事も順調に進んでおり、明日も引き続き進行予定です。

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以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。


鈴木次郎

グループウェア・社内SNSアプリの場合

どうやるのか

専用のグループウェアや社内SNSを使用して作業日誌を共有します。これらのプラットフォームには、専用のフォームや投稿機能が備わっています。例えば、SlackやMicrosoft Teamsを活用する企業が増えています。

メリット

  • リアルタイムで情報を共有・確認可能
  • コミュニケーションが円滑
  • 過去の日報を簡単に検索・参照できる

デメリット

  • 導入コストがかかる
  • 初期設定や運用に時間がかかる場合がある

社内向け情報共有ツールの場合

運用方法

社内向けの情報共有ツールを使用して、作業日報を作成・管理します。例えば、Qiita Teamなどのツールを活用すると、ナレッジ共有やプロジェクト管理が効率的に行えます。

メリット

  • ナレッジ共有が容易
  • プロジェクト全体の進捗を一元管理できる
  • コミュニケーションの効率化

デメリット

  • 導入コストや運用コストがかかる
  • ツールの使い方を習得する必要がある

Qiita Teamの紹介

Qiita Teamは社内向け情報共有ツールで、作業日誌の共有にも適しています。リアルタイムでの情報共有や、タグ付けによる情報整理、コメント機能などがあり、チーム全体での効率的なコミュニケーションが可能です。

Qiita Team案内

まとめ

作業日報は、建設業や製造業における現場管理やプロジェクト進捗の把握に欠かせない重要なツールです。紙(手書き)、エクセル・メール、グループウェア・社内SNS、社内向け情報共有ツールなど、さまざまな運用・管理方法があります。

それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるため、自社のニーズや現場の状況に応じて最適な方法を選択することが重要です。また、無料テンプレートやアプリを活用することで、効率的に作業日報を運用・管理することができます。