社内で情報共有がうまくいっていない状況に対して、「しょうがない」と蓋をして原因を突き止めることを諦めていませんか。
情報共有が社内で活性化すると、個人が長年の経験から身に付けた卓越したノウハウや考え方を組織全体で共有することができます。ノウハウや考え方を誰もが共有できるようになれば、次はそれらをどのように応用させていくかという、より高度な業務に取り組めます。
また、伝え漏れや二度手間な説明などに費やす時間を削減できるのも情報共有のメリットでしょう。社内で情報共有が活性化すると無駄な時間が削減され、業務効率を向上させることができます。
(参照:「情報共有の目的を明確にして業務の効率をあげよう」 )
情報共有が上手くいかない原因が組織内でちゃんと話し合われず、無視され続けている場合、活発に情報交換が行われる組織と比べて、業務効率に大きく差がついてしまうのではないでしょうか。今回は情報共有ができない原因とその打開策についてご紹介します。
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情報共有ができない3つの原因
情報共有ができない原因には、どんなものがあるのでしょうか。大きく分けて、情報共有が滞る状況としては以下の3つが挙げられます。
- 情報共有に具体的なルールがない。
- 情報を発信できればできるほど良いというカルチャーを作り出せていない。
- 次から次へと舞い込んでくるタスクに追われて、情報共有の優先順位が下がってしまう。
これらの3つの原因に対する打開策を次からご紹介します。
情報共有に具体的なルールがない
情報共有ができるできないの分かれ目は、情報共有に具体的なルールがあるかないかに帰着します。明確なルールは、情報共有を誰もが実践できる敷居の低いものにしてくれるのです。
例えば、会社で情報共有ツールを導入したとしましょう。
「みんなが知っていると役立つ情報をどんどん投稿してください!」という、ざっくりとしたルールを定めるとどういうことが起こるでしょうか。
ベテランでノウハウもある社員なら、そのくらいの呼びかけでも自分のノウハウをドキュメント化して共有することはできるでしょう。しかし、若手の社員は「何をどう書けばいいのか分からない」といった悩みを抱えることになります。そうなると、一部の人しか発言しなくなるので、情報共有は定着しません。
そこで明確なルールとして「5W1H:いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」を意識する、といった指針を設けることをお勧めします。情報共有ツールによっては、記入する項目をテンプレート化しておくことができるので、そういった機能を利用するのもいいでしょう。若手社員に対しては、「5W1Hのテンプレートに合わせて、ノウハウとして得た情報を投稿してみよう」と促すと情報共有への抵抗がより少なくなるでしょう。
情報を発信できればできるほど良いというカルチャーが作れていない
情報共有ができない例として、「このノウハウは自分の長きに渡る経験で得たものだから、誰にも教えたくない」という、自身のノウハウを周囲との優位性に利用する考えがあります。こういった考え方を改めるには、「ノウハウを自分だけのものにするのは得にならない」というカルチャーを作ることが重要です。
情報共有にツールを用いているのであれば、投稿数やアクセス数が多く、有益な情報を発信した社員を表彰するなどの仕組みを用意してみてはどうでしょう。その仕組みに後押しされて積極的に情報共有をしていくうちに「情報発信はメリットがある」ということをメンバー各々が実感し始め、次第に社内に情報共有する文化が根付いてくでしょう。強制ではなく、自発的に取り組む理想的なカルチャーを目指しましょう。
次から次へと舞い込んでくるタスクに追われて情報共有の優先順位が下がってしまう
仕事に取り掛かる前には、プランを組み立てて実行しますが、割り込みのタスクが発生すると実行プランが崩れてしまいます。これは情報共有でも起こり得る課題です。
相手の都合に合わせて「このくらいの時間帯に報告しに行こう」と計画しても、報告したい相手がそのときにちょうど不在なことや、想定外のタスクが次々と舞い込み、タスク処理に追われて、情報共有の優先順位を下げてしまうことがあります。結果として報告が後回しになり、自分の仕事が大きく手戻りするリスクにも見舞われてしまいます。
「確認しておきたいところはあるけれど、不在みたいだし、もう少し形になってからの報告でいいや」と自己判断でプレゼン資料の作成を進めて完成形にしたものの、「要件を満たしていないので、やり直し」となるような経験は誰しもがあるでしょう。です。
他の優先度の高いタスクをこなすことで、情報共有が後回しになってしまうような場合は、情報共有する時間を日々のスケジュールに組み込むという解決策があります。情報共有をスケジュール化する一つの手段として、グループ共有可能なカレンダーアプリなどに社員共通のスケジュールで「情報共有の時間」というのを組み込みましょう。
情報共有の時間が設けられていると、それまでに報告しておきたいことをまとめておけます。要点をまとめておけば、情報共有の抜け漏れ防止につながります
(参照:「情報共有をスケジュール化しよう」)
まとめ
情報共有ができない原因とその打開策として「情報共有に対する曖昧なルール設定が、チームメンバーたちを情報共有から遠ざけること」、「社員に情報共有に対するプラスイメージを持ってもらい、良いカルチャー作りをすることが重要だということ」、「情報共有をスケジュール化してルーティーンにすること」の3つをご紹介しました。
今回ご紹介したのは、情報共有ができない普遍的な原因でしたが、会社の状況によって情報共有ができない原因は他にもあるでしょう。3つの原因を参考にして、まずは自社の原因を洗い出してみてください。