社内表彰制度とは?導入の4つのメリットと3つの注意点を解説

「社内表彰制度の導入を検討しているのでメリット・デメリットが知りたい」「導入後に失敗したくないので注意点を把握しておきたい」「社内表彰には具体的にどのようなものがあるのだろう」

など、社内表彰制度の導入担当者はさまざまな不明点や疑問を持っているのではないでしょうか?

社内表彰制度は社員のやる気を引き出したり、人材育成などにも効果を発揮します。うまく活用することで組織の発展が期待できる制度といえます。

しかし、導入に際してはデメリットもあります。また成功させるためには事前に注意点を把握しておく必要もあるでしょう。

そこで今回は経営層やリーダーに向けて、社内表彰制度について詳しく解説していきます。社内表彰制度に興味があり、導入を検討している人たちはぜひこの記事を読んで不明点や疑問点を解消してください。

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社内表彰制度とは

社内表彰制度とは優れた業績や功績、会社に貢献している人やチームを評価して褒賞を与える制度です。褒賞は金一封、金券、記念品、特別休暇、イベントへの招待などさまざまです。

多くの企業が社員や部署のモチベーションアップや人材育成などを目的として導入しています。単なる表彰制度にとどまらず、組織文化の形成にも寄与する仕組みといえるでしょう。魅力的な制度を導入することで、生産性アップにもつなげられるため、企業全体のパフォーマンス向上にも影響を与えるのです。

営業や製造など成果が見えやすい職種の場合には、周りから褒められたり賞与の支給などのわかりやすいかたちで評価されます。しかしバックオフィス系やエンジニアなどの職種は普段はあまりスポットライトが当たりません。そうした人たちも公正に評価する場として、社内表彰制度を導入する組織もあります。

さらに、社内表彰制度を適切に運用することで、社員のロイヤリティを育むことができる点も魅力の一つといえるでしょう。

社内表彰制度の4つのメリット

社内表彰制度の導入によって、次の4つのメリットが期待できます。

  • 人材育成につながる
  • 社員のモチベーションを向上できる
  • 目立たない部署も評価できる
  • 離職率の低下を狙える

人材育成につながる

制度の導入によって人材育成につなげられます。

社内表彰制度で表彰される人材は、企業が思い描く理想のビジネスパーソンでありリーダー像です。つまり社員は、表彰される人材やチームを明確な目標として据えることができるのです。

受賞者を通して、組織の価値観を理解でき、行動規範を学ぶことができます。特に若手社員にとってわかりやすい指標となるでしょう。

社員のモチベーションを向上できる

優れた成績や行動が評価されることで、社員は積極的に仕事にのぞめるようになるでしょう。表彰は個人の日頃の努力はもちろん、チームの協調性も重要です。チーム単位で協力的な雰囲気を醸成することで、ポジティブなマインドも作れるでしょう。

常に助け合い、みんなで改善策を検討することで生産性向上も図れます。成績が右肩上がりになり、チームの雰囲気が良くなれば、さらにやる気がアップするといった好循環が生まれるのです。

目立たない部署も評価できる

業務内容や職種によっては、日頃あまり目立たない部署もあるでしょう。社内表彰制度ではそのような部署も正当に評価して、褒賞を与えます。こうした公平性は組織にとって不可欠です。

「いくら頑張っても評価されない」「自分の仕事の意義がわからない」というマインドは、チーム全体に蔓延しパフォーマンス低下にもつながりかねません。また部署間での協力や連携が希薄になる可能性もあります。

すべての人材や部署に焦点を当てて、やりがいや意義を見出してもらうためにも社内表彰制度の導入は有効なのです。

離職率の低下を狙える

正当な評価を受けることで組織への忠誠心が芽生えます。それにより、離職率の低下が狙えるのです。前述のように、目立たない部署や職種のメンバーも表彰されることで会社への忠誠心が生まれるでしょう。

また好成績を挙げている営業担当者や製品開発の担当者も、正しく評価されることでモチベーションを維持できます。結果、組織への愛着が生まれ、長い期間安定的に会社に貢献する人材となるのです。

成果や結果だけでなくプロセスに注目することはもちろん、真面目な取り組みを続けている人材や円滑なコミュニケーションの促進に寄与した部署など、多角的な軸を設けて、正しく評価することが重要になるでしょう。

社内表彰制度の3つのデメリット

社内表彰制度の導入前にはデメリットもしっかりと把握しておきましょう。主なデメリットは次の3つです。

  • 不公平感を招く可能性がある
  • 社員同士の関係性が悪化する場合もある
  • 運用に一定のコストがかかる

不公平感を招く可能性がある

制度が不透明だったり、選考基準があいまいな場合、不公平感を招く可能性があります。一部の社員や部署に対してのみ表彰が行われたり、毎回同じ人材・部署が評価されていると、他の人たちはやる気を失うでしょう。

選考基準は明確に定め、事前にアナウンスする必要があります。その基準も納得感がないと、受け入れられないでしょう。全社員・全部署が表彰の対象となっていることを示すことが大事です。

社員同士の関係性が悪化する場合もある

表彰を巡って過剰な競争心が芽生えると、社員同士の関係性が悪くなる場合もあります。部署間で関係が悪化すると、コミュニケーション不全になり、業務に支障が出るリスクもあるでしょう。チームワークが悪くなり、業績に影響がでると本末転倒です。

経営者や社内表彰制度の責任者がしっかりとルールを定め、関係性が悪くならないようにチェックする必要もあります。複数の表彰を設けたり、表彰者が一部の人に偏らないように注意しましょう。

運用に一定のコストがかかる

社内表彰制度を導入することで一定のコストがかかる点も留意が必要です。選考にかかる時間や手間、褒賞の費用、表彰式の開催など、さまざまなコストが発生します。

これが事前に計画化されていないと、組織全体に少なからぬ負担を強いる可能性が出てきます。そのため予算の適切な管理が必要になるでしょう。また褒賞の中身やイベントの規模などもしっかりと検討することが大事です。

しかし、社員にとって魅力的ではない褒賞を与えたり、イベント自体が盛り上がらないと、思うような導入効果が得られないおそれがあるので、コストとメリットのバランスを見極めることも重要になります。

社内表彰制度の4つの事例

ここでは、社内表彰制度における代表的な4つの事例を紹介しましょう。

  • 永年勤続賞
  • MVP賞
  • 新人賞
  • 奨励賞

永年勤続賞

もっとも一般的な賞が「永年勤続表彰」です。これは社員の永年の勤続や会社への貢献に対する表彰です。定年退職者だけでなく、勤続5年、10年、20年、30年など、節目ごとに与えられるのが普通です。

褒賞は盾やトロフィーなどの記念品に加え、金一封や福利厚生サービスで使えるポイント、特別休暇などが一般的です。

永年勤続表彰は、成績や実績に焦点を当てるのではなく真面目に働いたことを評価する賞です。在籍年数が評価されることから、条件を満たせば誰でも受賞できます。社員にとっては長く働こうという理由の一つになるでしょう。会社は社員に対して、感謝の気持ちを示すのに良い表彰といえます。

会社と社員間での信頼関係を構築するための良い機会になり得るでしょう。

MVP賞

年間でもっとも優れた成績や成果を挙げた人や部署に贈られる賞です。社長賞などともいわれます。営業成績や大規模プロジェクトの担当者、革新的なサービスや事業を生み出した人・部署が選ばれます。

MVP賞は社内表彰制度の中でももっとも大きな賞で、他のメンバーや部署に刺激を与える効果も期待できます。結果的に組織全体の競争力を高め、部署や社員の成長促進にも寄与するのです。

新人賞

入社1年目の新入社員を対象にした賞です。営業成績や大きなプロジェクトへの参画などが評価軸となります。新入社員は中堅ベテランに比べ、突出した成績を出しづらいため、意欲や姿勢なども評価の対象となります。

新人賞には、新入社員を組織に馴染ませるという意味合いもあります。入社間もない人材を評価することは、受賞者本人だけでなく、同期のメンバーのモチベーションアップにもつながります。

周りのメンバーにとっては、受賞者の行動や価値観を一つの目安にできるというメリットもあります。若手が刺激し合いながら成長を促すことも、この賞の狙いの一つといえるでしょう。

奨励賞

日々の業務で地道に努力している人や部署を称える賞です。組織に積極的にコミットし、前向きな姿勢で仕事にのぞむ人・部署を評価します。

受賞者の日々の業務は、組織内にポジティブなマインドを醸成させるのに貢献しています。例えば、経理や総務、エンジニアなど、裏方的な仕事に従事している人たちが受賞するケースが多いでしょう。

地道な努力や真面目な姿勢でのぞむ人をしっかりと評価することは、人材の定着にもつながります。働きがいや積極性を育むことは、組織の持続的な安定にも貢献するのです。

社内表彰制度を導入する場合の3つの注意点

これから制度を導入する組織は、失敗しないために次の3つの注意点を知っておきましょう。

  • 評価基準を明確にする
  • 一部の部署だけが受賞する仕組みにしない
  • 褒賞は社員が喜ぶものにする

評価基準を明確にする

社内表彰制度を導入する際には、評価基準を明確に決めましょう。

営業であれば成績で明確に評価できますが、貢献度や努力、取り組み姿勢などはあいまいな評価になる可能性があります。評価基準が不明確な場合、「選考委員の主観で決まった」「経営層に気に入られている」「役員の肝いりのプロジェクトだから」など、他の社員から不満を持たれるリスクがあります。

そのため数値で測れない評価項目については特に詳細な基準を明文化する必要があります。すべての社員が納得感を持てるような透明性を担保することが大事です。

一部の部署だけが受賞する仕組みにしない

受賞者が偏らないように、すべての部署や職種の人にチャンスを与える仕組みを作りましょう。営業やマーケティングなどの目立つ部署や成績優秀者だけが受賞し続けると、他の社員はやる気を無くすかもしれません。

一部の部署や人たちだけで盛り上がっていると、軋轢が生まれるリスクがあります。そうなると部署間の協力体制や社員間の協力意識が希薄になってしまいます。

受賞者にも多様性を持たせることが大事です。異なる視点から評価したり、評価軸を複数化するなどの工夫によって、全社員が対象であることを意識させましょう。

褒賞は社員が喜ぶものにする

社員が喜び、モチベーションがアップするような褒賞を選びましょう。メダルや盾など使えないものではなく、金一封・金券・ガジェット・文房具など、実用的な褒賞にすると喜ばれます。

またカタログギフトやポイントなど、個々の社員の好みに応じた選択肢を提供するのも一つの手です。褒賞の設定に迷う場合は、アンケートを通じて社員の要望を募るのもいいでしょう。

まとめ

今回の記事では、社内表彰制度の導入を検討している企業に向けて、制度の概要、メリット・デメリットに加え、具体的な表彰内容や導入の際の注意点を解説しました。

社内表彰制度は社員のモチベーションアップに効果を発揮する制度です。またそれだけでなく、人材育成や離職率低下にも寄与します。

社内表彰制度では一部の社員や部署だけを優遇するのではなく、多様な視点をもって評価することが重要です。日頃スポットライトが当たっていない部署や職種の人を表彰することで公平性を保ちましょう。

制度の導入に際しては、明確な審査基準を設けるのはもちろん、社員がもらってうれしい褒賞を準備することも大事です。

社員のやる気を向上させ、組織全体が前向きな姿勢を持てるように、社内表彰制度をうまく活用していきましょう。