エンジニアリングとは?業界の種類や将来性が期待される分野を解説

エンジニアリングについて知りたいと考えている方の中には、「エンジニアリングとは具体的に何を指すのか」、「どのエンジニアリング分野が将来有望なのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?

エンジニアリングとは、科学的知識と技術を応用し、社会の様々な課題を解決する技術のことです。この広範な分野には、ITエンジニアリング、機械エンジニアリング、化学エンジニアリングなどが含まれます。

この記事では、エンジニアリングの基礎知識から、各分野の仕事内容や将来性、さらにITエンジニアリングの具体的な展望について詳しく解説します。これを読むことで、エンジニアリング業界の全体像を理解し、将来のキャリア形成に役立つ知識を身につけることができます。

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そもそもエンジニアリングとは何か

エンジニアリングは、新技術の開発や既存技術の改良を通じて、より快適で便利な社会を構築する技術の総称です。エンジニアリングの領域は非常に広く、機械、電気、化学、情報技術など多岐にわたります。

これらの分野では、科学的な知識と数学的な手法を駆使して、問題を解決し、新たな価値を生み出すことが求められます。エンジニアリングは、私たちの日常生活を支える重要な技術であり、社会全体の発展に寄与するものです。

エンジニアリングとエンジニアの違い

エンジニアリングとエンジニアの違いを理解することは重要です。エンジニアリングは、技術や科学の知識を応用して実際の問題を解決するためのプロセスや方法論を指します。

一方、エンジニアは、そのエンジニアリングの知識と技術を実践し、具体的な形にする専門職のことです。例えば、ITエンジニアはソフトウェアの設計や開発を行い、機械エンジニアは機械の設計や製造を担当します。エンジニアは、エンジニアリングの理論を基に実際の製品やシステムを作り上げる役割を果たします。

ITエンジニアの将来性

この章では、ITエンジニアの将来性について以下3つ観点から詳しく解説します。

  • 人材供給が追いつかない業界である
  • IT業界を震撼させる「2025年の崖」
  • 横断的なIT知識や技術が求められる時代になる

人材供給が追いつかない業界である

ITエンジニアの需要は急速に高まっている一方で、人材供給が追いついていないのが現状です。

例えば、経済産業省の調査によると、2030年には約79万人のIT人材が不足すると予測されています。この背景には、デジタル化の進展や新技術の導入が急速に進む中で、それに対応できる人材の育成が追いついていないことが挙げられます。

(出典:IT分野について|経済産業省

特に、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)やITシステムの更新が求められる現代において、ITエンジニアの重要性はますます増しています。しかし、急速な技術進化に対する教育や訓練の不足が、人材不足の一因となっています。例えば、AIやIoT、5Gなどの新技術の普及に伴い、これらの技術を実装・運用できる高度なスキルを持つエンジニアが求められていますが、その供給が不足しています。

また、企業のDX推進に伴い、従業員全体のデジタルリテラシー向上も求められているため、ITエンジニアの需要はさらに増加する見込みです。この人材不足を解消するためには、教育機関や企業が積極的にIT人材の育成に取り組むことが必要です。これにより、将来的に持続可能な人材供給体制を構築し、技術革新の波に対応できるエンジニアを確保することが求められます。

IT業界を震撼させる「2025年の崖」

「2025年の崖」とは、2018年に経済産業省が「DXレポート」で提示したキーワードです。これは、日本企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進できない場合、2025年以降に大きな経済損失が発生するリスクを指します。主に次の2つの問題が挙げられています。

  1. 既存システムの老朽化と複雑化
    • 多くの企業は、レガシーシステムの維持に多大なコストを費やしています。このため、システムが複雑化・ブラックボックス化しており、全社横断的なデータ活用が困難になっています。古いシステムが維持されることで、新しい技術の導入が遅れ、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進まない状況が続いています。
  2. 人材不足と技術的負債
    • IT人材の不足も深刻な問題です。多くのITエンジニアが定年を迎える中、若い人材は古いシステムのメンテナンスに魅力を感じず、離職するケースが増えています。これにより、システムの維持・更新がさらに遅れ、経済産業省の報告によれば、2025年には最大で43万人のIT人材が不足する可能性があります。

このような問題を克服するためには、企業が積極的にレガシーシステムを刷新し、DXを推進するための環境を整えることが不可欠です。特に、DX推進には経営陣のリーダーシップが重要であり、ITエンジニアの育成と確保が急務となっています。企業がこの課題に対応しない場合、国際競争力の低下や経済的な損失が避けられないため、早急な対策が求められます。

横断的なIT知識や技術が求められる時代になる

現代のIT業界では、単一の技術に特化するだけでなく、横断的なIT知識や技術が求められるようになっています。これは、IoT、AI、ビッグデータなど多岐にわたる技術が密接に連携しているためです。

例えば、IoTデバイスの設計にはハードウェアの知識だけでなく、データ分析やネットワークの理解も必要です。また、AI技術を応用する際には、データ処理能力やクラウドコンピューティングの知識が欠かせません。さらに、各分野の技術が進化し続ける中で、継続的な学習とスキルの更新が重要となっています。このような複合的なスキルセットを持つエンジニアは、より広範な分野で活躍でき、企業からも高く評価されます。

IT技術の担い手:エンジニアリングの種類や仕事内容6選

エンジニアリングには多岐にわたる専門分野が存在し、それぞれの分野で異なる技術と知識が求められます。ここでは、特に注目される以下6つのエンジニアリングの種類と仕事内容について紹介します。

  • ITエンジニアリング
  • 化学エンジニアリング
  • 機械エンジニアリング
  • プラントエンジニアリング
  • シビルエンジニアリング
  • レコーディングエンジニアリング

ITエンジニアリング

ITエンジニアリングは、ソフトウェアやシステムの開発、運用、保守を担当する技術分野です。またITエンジニアは、プログラミング、ネットワーク管理、データベース設計など幅広いスキルを持ち、企業のITインフラを支える重要な役割を果たします。日々進化する技術に対応し、セキュリティ対策や新しい技術の導入も行います。

化学エンジニアリング

化学エンジニアリングは、化学技術を用いてプラントの設計や運営、新素材やエネルギー分野の研究開発を行う分野です。石油や鉱物などのプラント施設の管理運営を含むプラントエンジニアリングの一部ですが、新素材やエネルギーの研究開発にも携わります。

化学エンジニアは、幅広い業界で活躍し、例えば輸送機器や電化製品の開発にも関与することがあります。これにより、化学エンジニアリングは多くの産業で重要な役割を果たしています。

機械エンジニアリング

機械エンジニアリングは、工場設備や機械設備の設計、製作、運用を行う分野です。宇宙開発、産業ロボット、自動車、家電など、多岐にわたる製品の開発に携わります。

機械エンジニアは、構造設計、機構設計、筐体設計、樹脂設計、レイアウト設計など、さまざまな専門分野に分かれており、それぞれの製品に応じた知識と技術が求められます。機械エンジニアリングは高度な専門知識が必要とされる分野です。

プラントエンジニアリング

プラントエンジニアリングは、石油化学プラントや発電所などの大型施設の設計、建設、運用を行う分野です。プラントエンジニアは、効率的かつ安全に運用するためのシステム設計や、環境負荷を最小限に抑える技術の導入などを担当します。

また、プロジェクト管理やコスト管理など、経営的な側面も求められることが多いです。プラントエンジニアリングは、エネルギーやインフラ整備に不可欠な役割を果たしています。

シビルエンジニアリング

シビルエンジニアリングは、土木工学に基づくインフラ整備を行う分野です。道路、橋梁、ダム、空港などの設計、建設、維持管理を担当します。

シビルエンジニアは、地質調査や環境影響評価を行い、地域社会に適したインフラを構築します。また、防災や都市計画にも携わり、安全で住みやすい社会を実現するために重要な役割を果たしています。

レコーディングエンジニアリング

レコーディングエンジニアリングは、音楽や音声の録音、編集、ミキシングを行う分野です。レコーディングエンジニアは、音楽スタジオや放送局で活躍し、高品質な音響を提供します。音響機器の操作や音の特性を熟知し、アーティストやプロデューサーと協力して、最適な音質を実現します。レコーディングエンジニアリングは、音楽や映像制作において重要な技術です。

ITエンジニアとして将来性が期待される分野

ITエンジニアの将来は、技術の進化とそれに伴う需要の増加によって広がっています。ここでは、特に注目されている二つの分野について紹介します。

IoTやネットワーク

ITエンジニアとして将来性が期待される分野は、IoT(モノのインターネット)やネットワークです。IoTとは、家電や車、産業機器など、さまざまな物がインターネットに接続されてデータをやり取りする技術です。スマートホームのデバイスやヘルスケアのウェアラブルデバイス、産業用センサーなどが含まれます。IoTの普及に伴い、ネットワークの設計・運用を担当するネットワークエンジニアの需要も高まっています。

またネットワークエンジニアは、IoTデバイスが効率よくデータを送受信できるようにセキュリティの確保や通信の最適化を行います。クラウドサービスとの連携も重要であり、AWSやGoogle Cloudなどのプラットフォームの知識が求められます。これにより、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する役割を果たします。

AIやビッグデータ

ITエンジニアとして将来性が期待される分野の中に、AI(人工知能)やビッグデータがあります。AIとは、コンピュータが学習して自動的に判断や予測を行う技術で、音声認識、自動運転、医療診断支援などに活用されています。AIエンジニアは、これらの技術を実現するためのアルゴリズムやモデルの開発を行います​。

ビッグデータは、大量のデータを収集・分析して有用な情報を引き出す技術です。例えば、消費者の行動データを分析してマーケティング戦略を立てたり、医療データを解析して新薬の開発に役立てたりします。データサイエンティストやデータエンジニアの需要が高まり、専門的な知識とスキルが求められています。

まとめ

この記事では、エンジニアリングの基本概念から、ITエンジニアリングの将来性、各種エンジニアリングの種類とその仕事内容について詳しく解説しました。ITエンジニアの需要は急速に高まっており、特にIoTやネットワーク、AIやビッグデータの分野は将来性が期待されています。

これらの技術は、現代社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支え、企業の競争力を向上させる重要な役割を果たしています。エンジニアリング分野でのキャリアを考える際には、この記事の内容を参考にし、自身のスキルアップと将来のキャリアパスに役立ててください。