「アジャイルチームを作って組織のパフォーマンスを向上させたい」「自律的な組織を構築するためにアジャイルの考え方を導入したい」「アジャイルチームを作る上での注意点やコツはあるのだろうか」
など、ビジネスにアジャイルを取り入れたいと考えているマネージャーや経営層は多いのではないでしょうか?
デジタル化の進展や顧客ニーズの多様化など、ビジネス環境の複雑化が年々増しています。成功している企業の多くは、変化するビジネス環境に対応するために、柔軟性や俊敏性に強みを持つアジャイル開発やアジャイルチームの導入を進めています。
しかし従来のトップダウン型の組織で働いている人にとって、アジャイルチームの構築は簡単なことではないでしょう。自律的な組織であるアジャイルチームを効果的に立ち上げて、運営するにはどのようなコツやポイントがあるのでしょうか?
今回はそのような疑問に答えるために、アジャイルチームの特徴や注意点、運営上のコツなどを解説していきます。チーム運営に課題を感じているビジネスパーソンにとって有益な情報となっているので、ぜひ最後までご一読ください。
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アジャイルチームとは
アジャイルチームとは変化するビジネス環境に柔軟かつ俊敏に対応できるように設計されたチームのことです。アジャイルとは元々「俊敏さ」という意味を持ちます。
従来はソフトウェア開発の分野で導入された考え方ですが、現在ではビジネス全体で採用されています。
アジャイルチームはウォーターフォール型の組織とは異なり、チーム単位で意思決定・実行する自律的な組織です。各人が責任と権限を持ち、市場の変化やニーズに即応することで商品やサービスの質を向上させていきます。
アジャイルチームのビジネス的な強みは、迅速な意思決定と効率的な課題解決を実現することといえるでしょう。
アジャイルチームが注目される背景
アジャイルチームが注目される背景には、テクノロジーの進化とともに市場が急速に変化していることが挙げられます。企業は競争力を維持するために、迅速な対応が求められているのです。
さらにこれまで以上に顧客ニーズが多様化し、予測が難しくなっているため、柔軟な組織運営が必要とされているという背景もあります。顧客のニーズはテクノロジーの進展や価値観の多様化などによって、複雑化しています。従来までの画一的な商品やサービスでは、顧客の要望を満たせない状況になっています。顧客は自分たちが個別に感じている課題や問題を解決してくれる商品・サービスを求めているのです。
そうした顧客のニーズを敏感に察知し、すぐに対応して商品やサービスを提供するためには、旧来型の組織運営や開発体制では対応できなくなっているのです。トップダウン型の組織では意思決定やアクションが遅く、ビジネスチャンスを逸してしまうリスクが高まります。企業はより俊敏かつ柔軟に意思決定し、行動するためにもアジャイル型のチーム運営が必要になっています。
またデジタルトランスフォーメーションの必要性が叫ばれる中、デジタルツールの導入だけに留まらず、経営戦略や組織体制の変革も求められています。そうした大きな変化をチーム単位やプロジェクト単位で試行する手法として、アジャイルの考え方は有効です。権限や責任を各人に委譲し、チーム単位で実行と改善を繰り返すことで、自律的なマインドを持った人材を育成することもできます。こうした取り組みが組織全体に広がることで、組織全体の変革が可能になるのです。
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アジャイルチームの5つの特徴
ビジネスシーンでアジャイルチームが注目されているのには理由があります。特に、次の5つの特徴がメリットとして知られています。
- 権限が分散されている
- ビジョンが明確である
- PDCAサイクルを回しやすい
- ニーズに素早く対応しやすい
- チームワークが重要視されている
権限が分散されている
アジャイルチームでは権限がトップダウンではなく、チーム内に分散されています。これにより、現場のメンバーが迅速に意思決定を行うことができ、変化に素早く対応できます。
社内調整のための時間や手間を省くことができるので、顧客の要望に対して、各メンバーやチーム内ですぐに意思決定し、改善策を打てるようになります。顧客にとっては満足度が上がり、企業やブランドへのロイヤリティ(忠誠心)も上がります。
また各メンバーは自律的な行動が求められるようになるので、責任感の醸成にもつながります。自分たちの行動や決定がビジネスの成果に直結するため、モチベーションアップにも寄与するのです。結果的に、従業員満足度も上がるため、人材の定着にも貢献するのです。
ビジョンが明確である
アジャイルチームでは、チーム全体で共通のビジョンを持っています。明確なビジョンがあることで、チームメンバーは同じ方向に向かって努力することができ、一体感が生まれます。
アジャイルチームでビジョンを共有することは、プロダクト開発や顧客対応の一貫性を保つためにも重要です。アジャイルチームは個人やチームに権限を持たせる手法なので、運用を間違えると、会社のビジョンや目的と乖離するリスクがあるのです。
そうしたズレが商品やサービスに反映されると、企業としての信頼が損なわれかねません。またチーム内でも人によってビジョンが異なると、良好なチームワークが築けなくなるおそれがあります。ウォーターフォール型であれアジャイル型であれ、ビジネスを進める上ではチームワークが重要です。その方向性や目線を合わせるために、ビジョンの明確な規程と共有が肝要になるのです。
PDCAサイクルを回しやすい
アジャイルチームでは計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)のサイクルを迅速に回すことができます。PDCAの高速化によって、継続的な改善が可能になり、効率的に効果を上げることができます。
アジャイルチームは計画、設計、実装、テスト、リリースという一連の流れを繰り返し、開発を進める手法です。ソフトウェアに関わらず、ビジネス全体に活用するときも同様に、素早さを重視します。この強みはウォーターフォール型にはないものです。
ニーズに素早く対応しやすい
アジャイルチームは、顧客や市場のニーズに迅速に対応することが得意です。変化に敏感な環境下では、迅速な対応がビジネスの成功に直結します。
前述の通り、顧客ニーズの多様化やデジタル化の進展などビジネスを取り巻く環境が複雑化しています。顧客の要望が変化することで必要な機能が変わることもしばしば起こりえます。そうした事態に柔軟に対応することが、ビジネス成功の鍵を握っているのです。
チームワークが重要視されている
アジャイルチームでは、チームワークが非常に重要です。各メンバーが協力し合い、互いにサポートすることで、高いパフォーマンスを発揮することができます。
自律的な組織であるからこそ、課題解決にはチームワークが不可欠です。一定の権限を持つメンバー同士が専門的なスキルを発揮し、協力し合いながら改善策を講じることで成果を上げられます。
例えば、顧客からのクレームや要望を受けたあと、スピード感をもって対処することで、顧客との関係性の維持向上につなげられます。チーム運営を円滑にするためには日頃からのコミュニケーションの促進が重要でしょう。具体的には、定期的なミーティングやフィードバックの共有が効果的です。
アジャイルチームの2つの注意点
アジャイルチームはすべてのビジネス課題を解決してくれそうですが、万能というわけではありません。次の注意点やデメリットについては導入前に事前に把握しておきましょう。
- 高度なマネジメントスキルが必要
- 全ての部門に向いているわけではない
高度なマネジメントスキルが必要
アジャイルチームを効果的に運営するには、高度なマネジメントスキルが求められます。特にメンバー間のコミュニケーションやチーム内の課題の解決能力が必要になります。マネージャーはモチベーションを維持しながら、適切な指導を行わなければなりません。当然、マネジメント能力の高い人材がチームを率いる必要が出てきます。
従来の縦割りのチーム編成や組織風土の場合、適任者が見つからないケースもあるでしょう。そうした場合に無理にアジャイルチームを編成してもうまくいかない可能性もあります。
またアジャイルでプロジェクトを進める場合には、臨機応変に課題に向き合う能力やタスクの優先順位付けなども必要になります。メンバーに適切に指示を出し、PDCAを回していくためにはプロジェクト管理の能力や経験も求められるでしょう。
全ての部門に向いているわけではない
アジャイルチームは非常に柔軟な組織形態ですが、すべての部門に適しているわけではありません。特に長期的な計画が必要なプロジェクトには不向きかもしれません。また最初に要件定義を固めて、変更や修正ができないようなプロジェクトもアジャイルの手法は向いていません。
さらにチームメンバーのマインドやスキルによっても、アジャイルチームの編成が向いていないケースがあります。例えば、責任や権限の委譲によって萎縮するメンバーが多かったり、指示待ちタイプの人材が多くいるチームでは機能不全に陥ることもあるでしょう。
アジャイルチームではメンバー各自に自律的な意思決定や行動力も求められます。そうしたことが可能になるためには、高い専門性や経験値が必要になります。部門やチームによっては自律的なマインドセットを持っていなかったり、スキルにミスマッチがあるケースもあるでしょう。マネージャーや経営層は部門や人材の特性を見極めて、適切なフレームワークを選択することが求められるのです。優れたアジャイルチームを作る3つのコツ
アジャイルチームで成果を上げるためには、次の3つのコツを実践するといいでしょう。
- 事前に計画を立てる
- 小規模な組織を作って試してみる
- 学ぶ環境を整える
事前に計画を立てる
アジャイルを採用するからといって、即興的にプロジェクトを進めるわけではありません。事前に計画を立て、ビジョンや目標を共有することが大事です。なぜアジャイルを導入するのか、その意図やメリットについても周知しておくとチーム内での混乱も未然に防げます。
またアジャイルは一般的に小規模なチームで実践します。これまでの組織体制からの変更点や、各人に求められるマインドセットやスキルについても明示しておく必要があるでしょう。このとき、メンバーが持つべきスキルは万能である必要はありません。アジャイルチームではチームワークが重視され、それぞれのメンバーがスキルを持ち寄ってパフォーマンスを最大化するイメージです。
下図のように、「メンバーのスキルの凹凸を、チームとして埋める。」ことで適切なチームビルディングが可能になります。
小規模な組織を作って試してみる
アジャイルチームを導入する際には、まず小規模な組織で試してみることが重要です。小さな規模でアジャイルのプロセスを試行し、効果を確認した後で、徐々に規模を拡大していくことが有効です。これにより、大きなリスクを避けることができます。
最初から全社でアジャイルを導入しても現場に混乱を招くだけです。まずは導入しやすい部門やチームで、どのような成果を得られるか、課題は何か、その解決策はどうだったかなど、知見を貯めることが重要です。リスクを最小限にしつつ、成果を最大化することで、組織内にアジャイルチームの有効性を伝播させることができるでしょう。
学ぶ環境を整える
アジャイルチームが成功するためには、学び続ける環境を整えることが重要です。チームメンバーが新しいスキルや知識を習得できるように、定期的な勉強会やワークショップを開催しましょう。eラーニングの受講費用や書籍の購入費用、セミナー参加代などをサポートする仕組みを導入してもいいでしょう。
またメンバー同士が知識を交換できる場を設けることも大事です。お互いに教え合う機会を作ることで、能動的に学ぶ姿勢が育まれます。個人のレベルアップがチームのレベルアップにつながるので、管理職やマネージャーの助けはもちろん会社全体で学べる環境を構築することが重要になります。
無駄を削ぎ落とした情報共有ツール「Qiita Team」
シンプル設計で、情報共有の文化を根付かせたい方に最適です!!
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まとめ
アジャイルチームは現在のビジネス環境において非常に有効な組織形態です。柔軟性と迅速性を持ち、変化に対応できるチームを構築することで、企業は競争力を高めることができます。
アジャイルチームを成功させるには、事前の計画、適切なマネジメントスキル、小規模な試行、学びの環境整備などが必要です。ここで紹介したコツや注意点を意識することで、効果的なアジャイルチームの構築が可能になるでしょう。
チームのパフォーマンス向上に課題を感じているマネージャーや経営層はぜひ、アジャイルチームの導入を検討してみてください。


