最終更新 2023年4月5日

社内wikiの作り方は?普及のコツや導入を失敗させないために必要なこと

社内wikiを活用すれば、社内に存在するさまざまな情報を一箇所にまとめることができます。社員がいつでも・誰でもアクセスできる社内wikiを導入することで、業務の効率化や生産性の向上をすることができるでしょう。しかし、社内wikiの導入準備や運用体制の構築を入念に行わないと、あまり活用されず放置されてしまうリスクもあります。

本記事では、社内wikiの導入効果を最大限発揮するために、社内wikiの作り方から導入を失敗させないためのポイントを紹介します。

社内wikiの作成が重要である理由

会社の制度や決められた手続きを調べたいと思った時に、どこにアクセスすれば情報を手に入れられるかわからず困った、ということは誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。

あらゆる情報をまとめるフォルダがあれば、誰かに都度尋ねる手間や時間もかからず、また、質問を受けた人も業務を行う手を止める必要はなくなります。

全ての問い合わせをなくすことは不可能かもしれませんが、福利厚生の詳細や有給休暇の取り方、経費精算の仕方など、必ず発生する問い合わせとそれに対する回答をwikiとしてまとめておくことは、既存業務を圧縮し、業務効率化や生産性向上を叶えることができるでしょう。

また、誰しもが同じ回答を得ることができれば、誤った情報が広がり混乱してしまうこともなくなります。

社内wikiを作成することは、社内の情報を整理するためには重要だといえるでしょう。

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社内wikiに含めるべき情報の種類

「社内wikiは便利そうだ、作りたい」と思っていても、実際にどのような情報をまとめていけばいいのか具体的なイメージが掴めないという方に向けて、社内wikiに含めておくとよい情報の種類を紹介します。

働く上で重要になる情報

まずは、働く上で重要になる情報です。
例えば下記のような内容がまとめられていると、新しく社員が入社した際にオンボーディングをスムーズに行えるなどメリットがあるでしょう。

  • 会社のミッション・企業理念
  • 就業規則オフィスの利用
  • ガイドライン
  • PCのセットアップ方法や利用に関する案内

よくある問い合わせとその回答(FAQ)

続いて、よくあるお問い合わせとその回答(FAQ)です。
先述のように、経費精算の方法や休暇の申請など、決まった対応があるものに関しては、あらかじめ回答を用意しておくと問い合わせ対応の業務を圧縮することができます。

議事録やメモ

会議の議事録や業務に関する申し送り事項、取引先に関するちょっとした情報などが、必要な時に自由に閲覧できると便利なこともあるでしょう。

「この情報について誰か知っていますか」と聞いて回る必要もなく、回答する方も逐一手を止めなければならないということがありません。

個々の経験や知識をまとめたもの

些細な情報をシェアしておくことで、属人化や情報の偏りが減り、組織全体の生産性を向上させることに寄与するでしょう。

似たような業務をしていたり、引き継ぎをしっかり行ったりしていても、属人化は発生するものです。
個人の経験から学んだことや業務に関するちょっとしたコツなどが共有されれば、メンバーは自らスキルアップを図ることができます。

社内wikiの作り方

社内wikiでどのようなことができるかを理解した上で、社内wikiの作り方を見ていきましょう。

ここでは下記の3つのステップにわけて解説します。

  • まとめたい情報を洗い出す
  • wikiページを作成する
  • 必要に応じて編集する

まとめたい情報を洗い出す

まずは、どのような情報を社内wikiにまとめたいかを洗い出しましょう。
実際に社内wikiを利用する社員の声も参考にしながら進めていくことをおすすめします。

wikiページを作成する

どのような情報を社内wikiにまとめたいかを決めたら、実際に情報を社内wikiのページに移していきましょう。

このとき、個別のwikiページ同士の関係も組み立てておくと、情報を求めてる人がほしい情報にたどり着ける確率が上がります。
例えば、wikiの個別ページを階層化する、関連ページを設定するなど、特定のページにどのような情報が補足としてあると役立つか、工夫してみましょう。

必要に応じて編集する

社内wikiがある程度形になったら運用を開始することができますが、社内wikiの作成はそれで終わりではありません。
情報は常にアップデートされるものです。
何か変更があった時には、忘れず社内wikiを更新するようにしましょう。

古い情報が残っているままでは、間違った対応をしてしまう社員がでてくる可能性もあります。

記載内容を確認する時間を定期的に設けたり最新情報はすぐに反映する習慣をつけたりするなど、後から編集する体制を整えておくことが大切です。

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社内wiki導入ステップを完全解説!効果的に活用する5つのポイントとは

社内wikiの導入に失敗しないため必要な4つのポイント

社内wikiをただ作るだけでは、導入の目的は果たせません。
ここからは、社内wikiを上手く活用するために押さえておくべきポイントを4つにわけて解説します。

社内wikiの導入目的を明確にする

まずは、なぜ社内wikiを作りたいのか、その理由や目的を明確にしましょう。
なんとなく「便利そうだから」という理由で導入をすると、「せっかく導入したのにあまり利用されなかった」ということになってしまい、時間と費用が無駄になってしまうということになりかねません。

また、導入の効果を測ったり改善度合いを考察する際にも、目的を振り返ることができればどの程度成果があったのか判断することができます。

自社に合ったツールを選定する

自社に適したツールを選ぶことも重要なポイントです。社内wikiはツールによって機能や費用はもちろん、UIなどの使用したときの感触は千差万別です。エンジニア向けの社内wikiやデザインに特化したサービスなど、多種多様なツールが存在します。

無料で利用できる範囲でも十分なのか、ある程度費用をかけて運用をするのか、目的に沿って検討しましょう。

社内wikiを導入することでどんな状態にしたいか、ということを念頭に置いておくと、それほど迷わずに選ぶことができるでしょう。

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編集・編集閲覧権限の範囲を決める

社内wikiを編集したり閲覧したりできる範囲を決めておきましょう。

社内wikは誰もが利用できるものではありますが、情報を変えられる人がいると、いつの、どの情報が正しいのかわからず混乱を招くことになってしまいます。
役職者や特定の部署の人のみが編集できる設定にしておきましょう。

また、一部の社員のみに開示されるべき情報がある場合は、公開範囲を限定し、情報の秘匿性を保つようにしましょう。

どの企業でも、人事情報や社員の個人情報など、一部の人しかアクセスできない情報が扱われるシーンはすくなくないでしょう。
漏洩がないよう、細心の注意を払って閲覧範囲を設定してください。

蓄積する情報の種類を指定しておく

蓄積する情報の種類を定めておきましょう。

社内wikiにまとめたい情報以外のものは、なるべく残さないようにしましょう。
ありとあらゆる情報を社内wikiに登録してしまうと、情報を体系化しづらかったり本当に必要な情報が埋もれてしまったりします。

社内wikiをどのようなものとして利用したいのか、目的に立ち返ってルールを定めておくことをおすすめします。

社内wikiを普及させるための3つのコツ

最後に、社内wiki導入後、社員に利用してもらえるようにするためのコツを紹介します。
一人でも多くの社員が情報共有をすることのメリットを享受できるよう、ぜひ参考にしてみてください。

社内wikiを管理する担当者を立てる

社内wikiを管理する担当を決めておきましょう。
社内wikiの導入を担うだけでなく、使い方のレクチャーや利用サポートまで一貫して行うことをおすすめします。

誰かがリーダーシップを執って導入・利用促進まで行えれば、社内wikiの存在の認知から日々活用されるまでの期間を早くすることができるでしょう。

社内wikiは利用されてこそ価値を発揮する情報ハブです。
導入で終わらず、利用されるまで取り組みを続けましょう。

利用範囲は少しずつ広げていく

社内全体に普及させるためのふたつ目のコツは、社内wikiの利用範囲を少しずつ広げていくことです。全社員に対していきなり社内wikiを導入してしまうと、急激に利用サポートが増えてしまうということになりかねません。

シンプルでわかりやすい利用マニュアルを作る

社内wikiは、社員の情報共有を簡単にし、生産性を上げるためのツールです。そのためには、細かすぎるルール設定をしないことも大切です。
運用するためのルールが細かすぎると、「便利そうだけど面倒なシステムだ」という印象を持ってしまう社員もいるでしょう。

多くの社員を助けるツールとなるためには、そのシステムを使う人が使いやすいと感じることができるような柔軟なルール作りが肝心です。

ルールはなるべくシンプルに設け、多くの人がスムーズに利用できるような環境を整えるように心掛けましょう。

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社内wikiが失敗してしまう7つの理由とは?導入で気を付けるポイントも解説

まとめ

どのような社内wikiになれば業務が効率化できるか、社員の生産性があがるか、目的意識を持って社内wikiを作ることが重要です。

社内wikiはその会社に合った方法で上手に導入することができればとても便利なツールです。テレワークを進める企業も増えてきた中で、日々の業務に関する疑問がスピーディーに解決する社内wikiは欠かせないものとなるでしょう。

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