
2021年現在も新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、テレワークを導入する企業、あるいは導入を検討する企業が増えています。
中にはいきなりテレワークが導入されて困惑している方もいることでしょう。「コロナ禍の今だけの辛抱だ。」そう思ってテレワークをしている方もいるかもしれません。
しかし、テレワークは企業側にもそこで働く従業員にもメリットだらけの働き方なのです!そこで今回は、テレワーク導入のメリットや実際に導入する際の流れを解説します。
目次
テレワーク導入のメリット
まずは、テレワークが導入されるとどのようなメリットがあるのか、企業側、従業員側それぞれの視点から解説します。
企業側のメリット
企業側のメリットは、
- 従業員の離職率が減ること
- コスト削減
が挙げられます。詳しく見ていきましょう。
離職率が減る
従業員の中には子育てをしながら働いている人や親の介護をしながら働いている人など、様々な事情を抱えている人がいます。
テレワークはオフィスへの出勤を必要とせず働くことができます。
従業員がそれぞれのライフスタイルに合わせて働くことができることで仕事への満足度が向上し、離職率が下がる傾向にあることが確認されています。
コストが削減出来る
テレワークは導入の際にはお金がかかりますが、それは惜しむべきコストではありません。
長期的な視点で見ると、テレワークの導入は圧倒的なコスト削減につながり、従業員の通勤費削減にもつながります。
今までは自宅から職場までの費用を経費として負担していた企業も、テレワークの導入によってオフィスへの出勤日数が減ればそのコストは何割も削減できます。また、オフィスを一度経由しての取引先までの移動用も抑えられるのです。
そして、大きなオフィスにかける費用も必要なくなる事でしょう。
最近では電通やエイベックスが本社ビルを売却したことでも話題になっていました。
特に、都心部ではオフィスを維持するだけで小さいオフィスでも年間数億円かかることがザラにあります、テレワークを活用してコスト削減を実現しましょう。
従業員側のメリット
従業員側のメリットは、
- 働きやすい
- パフォーマンスが向上する
などが挙げられます。では詳しく解説していきます。
働きやすい
企業側のメリットで挙げたように、テレワークを導入すれば個人のライフスタイルに合わせて働くことができます。
最初こそ慣れない環境で苦戦するかもしれませんが、何と言っても出勤時間がゼロになることは最大のメリットです。
今後テレワークが主流となれば、都心から離れた自然あふれる土地で子育てをしながら働くことも夢ではありません!
パフォーマンスが向上する
テレワークを行うことで、それぞれの従業社員が自分らしい働き方ができるようになります。
- 朝が弱い従業員も、家で仕事ができれば肉体的にも精神的にも大助かり間違いなし!
- ママさん社員は、子どもの送り迎えに苦労することもありません!
- 要介護の家族がいても、そばで寄り添いながら仕事ができます。
柔軟な働き方は、各個人の生産性の向上につながります。
さらに、テレワークなら自分最適な環境で仕事ができます。
- いつも隣のデスクにいる従業員の強烈な香水
コロンの匂いに耐える必要はありません。 - 室内の温度も自由自在です。
- BGMも思いのままです。
それぞれにあった仕事環境は、最高のパフォーマンスに大きく貢献すること間違いなしです。
テレワーク導入の流れ
ここでは、テレワークの導入の流れをまとめて解説します。
常に「何のためにテレワークを導入するのか」を考えることが大切です。
決してテレワークの導入そのものが目的にならないよう心がけましょう。
1.現状分析
まずは、今の会社の状況を客観的に分析します。確認しておきたい項目がこちらです。
- 就業規則などの社内の制度
- 人事評価制度
- 従業員の自宅でのネット環境
- テレワークでの仕事の進め方
- テレワークに対する従業員の考え方
正確な現状分析ができていないと、導入後にトラブルになりかねません。ここは入念な分析が大切です。
2.テレワークの対象者を決め、会社のルールを作る
現状分析を終えたら、実際にルール作りをしていきます。
・テレワークの対象者を決める
テレワークを導入するといっても、会社によっては従業員全員というわけにはいかないかもしれません。例えば接客業の場合、店舗で顧客の対応をする従業員は必ず出勤が必要でしょう。
営業先や取引先へ直接行くことが会社にとって良い選択の場合もあります。
会社全体をみて、どの部署がテレワークに合っているのかを決めましょう。
・社内のルール作りをする
次に、社内のルール作りをします。
「今まで通りでいいじゃん!?」と思った方もいるかもしれませんが、そういうわけにはいきません。
従業員それぞれがオフィスの外で働くことが普通になるのです。
- 残業の定義をどのようにしますか?
- 平日の仕事量を減らして土日の午前中にも仕事をすることを認めますか?
新しい働き方のシステムを導入することで、今までに考えなくてよかった事もきちんと決める必要が出てきます。
・ITシステム導入
テレワークを導入すると、
- 勤怠管理が難しい…
- 情報共有がうまくできない
- コミュニケーションが取りづらい
など、様々な問題が出てきます。
こうした問題は、ITシステムを導入することで解決できます!
ただし、ただ有名なシステムを導入しても合わなかったり使いづらかったりする場合がありますので、自社の課題を明確にし、その課題を解決できそうなシステムを導入するようにしましょう。
ITシステムについて知りたい方はこちら↓
【必須システム7選】4タイプ別にテレワークを徹底解説!導入に必須のシステムも!
・人事評価システムを明確化する
何をもって「成果を上げた」というのか、オフィスで従業員と直接会う機会が減ると確認しづらくなります。
あとになって「不公平だ」という不満が出てこないよう人事評価を明文化し、常に客観的な評価と従業員が納得できるようなシステムを作っておくことが大切です。
3.環境を整える
テレワークを進める上で、環境を整えることは不可欠です。今までのオフィスは働くための場所ですから何も支障がなかったことでしょう。
しかし「生活するための場所」である自宅で仕事をする場合、周囲の環境が整っていないかもしれません。
特に、ネット環境はよく確認しておきたい項目です。必ず、テレワークの導入前に従業員一人一人確認し、必要な保障の提供もしておきましょう。
4.セキュリティを確認する
テレワークの導入の際にもう1つ大事なことがあります。
それが「セキュリティ対策」です。
会社の情報漏洩はたびたびニュースでも報道されるほど深刻な問題となっています。
2021年1月29日には、エンジニアが警察やNTT、SMBCのソースコードを流出させてしまい問題になっていました。
情報漏洩はいつどこで起きるかわかりません。
特に従業員や顧客の個人情報の流出は、会社そのものの信用の失墜につながります。
関係者にしか情報にアクセスできないよう徹底したセキュリティ対策、コンピューターウイルスから情報を守るソフトウェアの導入など、絶対に確認しておきましょう。
参照:一般社団法人日本テレワーク協会|すぐわかる!テレワークの導入
従業員が気持ちよく働ける環境の構築を
最初は慣れずにやりづらいと感じるかもしれませんが、導入してみるとテレワークはメリットだらけの働き方です。
だからこそ、ルールづくりや環境の整備など「準備」には時間をかけ、導入後のトラブルを最小限に抑えられるようにしておくことが肝心です。
ITツールも上手く使って、ぜひ快適なテレワークを実現してください!