
情報共有を促そうと「情報共有は業務の効率向上において非常に大切です!」、「報・連・相を欠かさずにやりましょう」と呼びかけても、そのあと放置していては、情報共有は決して社内に定着しません。また、「今、時間大丈夫ですか?」と断りを入れて情報を伝えなければならない時や、伝えたい相手の業務を中断してもいいのか様子を窺ったりと、情報共有のタイミングを見定めるのも非常に面倒です。
要するに、社内で情報共有を意識する機会がしっかりと設けられていないと、社員は情報共有をどんどんおろそかにしてしまう可能性があります。そこでお勧めするのが、情報共有に割いて良い時間をスケジュールにしっかり組み込みむことです。 今回は、情報共有をスケジュール化することのメリットと組み込み方の例を紹介します。
目次
情報共有をスケジュール化することのメリット
情報共有をスケジュール化することのメリットは大別して以下の2つです。
- 情報共有して良いタイミングを見極める手間がなくなる
- 情報共有の抜け漏れを防止できる。
メリット1: 情報共有して良いタイミングを見極める手間がなくなる
「今、忙しそうだけど、話しかけて大丈夫かな?」といったことを気にして、報告するのを後回しにした経験は誰しもあるはずです。社内で情報共有のための時間をしっかり設けることで、気兼ねなく質問ができるようになります。 また、会議室などの指定された場所に集まるだけで、聞く体制が整った相手に情報伝達ができるのです。 あらかじめ時間が決まっていれば、その時間までに自分の提供する情報を整理して伝わりやすくする工夫もできるので、より質の高い情報共有ができるでしょう。
メリット2:情報共有の抜け漏れを防止できる
別の仕事に追われて、うっかり情報共有を後回しにしてしまい、最終的に忘れてしまう、といった事態を防ぐことができます。社員のスケジュールに予定として登録してあれば、自然と情報共有するように社員を促せるでしょう。 情報の伝え忘れは、気づいたらその都度修正すればそれで良いと思いがちですが、相手の受け取り方はさまざまです。単純に受け流す社員もいますが、「意図的に自分に情報を教えてくれなかったのではないか」、「十分に情報を提供してくれない」など、ネガティブに受け取る人もいるはずです。そうした状況は、社内の信頼関係を損ねる原因となります。 情報共有の抜け漏れは想像以上に重大なことですから、情報共有をスケジュール化することによって、社員の信頼を失う要因を未然に防ぎましょう。 では、実際に情報共有をスケジュール化するには、具体的にどういった方法があるのでしょうか。次で紹介します。
情報共有をスケジュール化する方法
方法①: スケジュールに社員共通の定期的な予定として登録しておく
PCを全員が所有していない組織では、「毎週火曜、ミーティング(今週の業務について)A会議室にて」といった内容を、社員全員が見える掲示板などに書き込んでおき、社員各々が自分のスケジュールに組み込む方法があります。社員全員がPCを所有し常にオンラインにアクセス可能な環境であれば、共通のスケジュール帳のアプリケーションツールを利用することで、定期的なミーティングはもちろん、急な情報伝達が必要になった際も迅速に対応可能です。
方法②: 業務の最後には日報を書くと定める
ミーティングはある程度まとまった時間を要しますし、参加する社員の予定をすり合わせる必要があります。社員の通勤場所が異なる職場などで、毎日ミーティングを行うのはなかなか難しいでしょう。こういった職場環境では毎回の業務終了後に1日の自分の業務を日報にまとめて、メールやドキュメントで共有するように義務付ける方法をおすすめします。日報を習慣にすると、毎回の会議で業務報告をする時間が短縮できますし、ミーティングの回数を減らすことも可能になります。日報を書く時間は、業務終了後15分とスケジュールを定めて、書き忘れを防ぎましょう。
方法③: パワーランチ
パワーランチとは社員がミーティングを兼ねてランチタイムに食べるお昼ご飯のことです。ランチのための休憩時間がてら情報共有を行えば時間を有効に活用できます。日々の業務におけるちょっとした連絡など、ミーティングを行うレベルではないと感じる情報もパワーランチでなら簡単に伝えられます。また、顔を合わせてのコミュニケーションですので、ITツールを利用した情報共有では生まれにくいコミュニケーションや結束感を醸成できるでしょう。
まとめ
情報共有をスケジュール化するには、さまざまな手段があることが理解いただけましたでしょうか。 情報共有を習慣化させることで、業務はますます効率化します。ぜひ、本記事で紹介した方法を参考に社内で実践してみてください!