
「マニュアルのテンプレートを使って、質の高いマニュアルを作れるようになりたい」
「手っ取り早くマニュアルを作成して、業務効率化を図りたい」
という気持ちはあるものの、使えないマニュアルを作成してしまい悩んでいる人はいませんか?
マニュアル作成は、ひな形や、フォーマットなどのテンプレートを使えば誰でも簡単に作成できます。
本記事は、初めて業務マニュアルを作ることになった担当者向けに、マニュアル作成にはテンプレートの活用がおすすめな理由や、マニュアルを作成するための手順について解説します。さらにおすすめのマニュアルテンプレートサイトや、マニュアル作成を行うためのポイントまでを網羅的に解説します。
この記事を読めば、「マニュアルを作成してみたものの、使えない..分かりにくい…」といった悩みを解消できるため、ぜひご一読ください。
目次
マニュアル作成にはテンプレートの活用がおすすめな4つの理由
マニュアルとは、業務の進め方や全体像を誰が見ても把握できるような内容にまとめたものを指します。
ここでは、そのマニュアル作成にあたって、テンプレートを活用することがおすすめな理由を以下4つに絞って紹介します。
- 効率的にマニュアル作成できる
- 質の高いマニュアルをすぐに作成できる
- 抜け漏れ防止になる
- フォーマットを統一できる
効率的にマニュアル作成できる
マニュアル作成は、一見大変なタスクと思われがちですが、テンプレートを活用することで効率的に作成することができます。
テンプレートがない場合、毎回一から業務内容に合わせた構成案を考えたり、似たようなマニュアルを何度も作ってしまう可能性があります。
しかしテンプレートを活用すれば、以前に作られたマニュアルを参考にして、必要項目をあらかじめ示した「雛型」にしておくことができます。
その結果、短時間で効率的にマニュアルの作成が可能となるでしょう。
質の高いマニュアルをすぐに作成できる
テンプレートを活用すれば、質の高いマニュアルをすぐに作成することができるのでおすすめです。
テンプレートは、一般的によく使われるページや項目が含まれているため、忘れがちな内容も見逃さずに記載することができます。とくに、デザインやレイアウトなどがすでに最適化されているテンプレートを利用することで、専門的な知識を持たない従業員でもデザインやレイアウトに時間を割くことなく執筆に集中できます。
そのため、質の高いマニュアルをすぐに作成することができます。
抜け漏れ防止になる
テンプレートを活用すれば、抜け漏れ防止につながります。
ビジネス文書などの入力フォームや文書作成をする際は、必要項目をすべて入力することが欠かせません。
このような場面でテンプレートを使わずにただ目視して手入力してしまうと、記載項目を網羅できず、後々書類にミスが生じたり、何かしらのトラブルを引き起こす場合があります。
しかしテンプレートを使用すれば、事前に作成されたフォーマットを活用するため、手入力するよりも一貫性のある抜け漏れの少ない文書を作成することができるでしょう。
フォーマットを統一できる
テンプレートを活用することで、フォーマットの統一が可能となります。
テンプレートを使わない場合、製作者によって異なるビジュアルのマニュアルが出来上がってしまいます。これでは、読み手側にとっては分かりづらくなってしまう可能性があります。
またフォーマットが乱れていると、見た目が整理されていないだけでなく、情報が正確に伝えられない可能性もあります。
あらかじめ決められたテンプレートを使用しフォーマットを統一することで、作成者によって異なることのないビジュアルを担保できます。読み手にとっても見やすいマニュアルを作成できるため、おすすめです。
マニュアルを作成するための5ステップ
ここからは、実際にマニュアルを作成するうえでの具体的な手順を5つのステップに分けて解説します。
- ステップ1 入れるべき情報を整理しておく
- ステップ2 マニュアルの構成を作る
- ステップ3 執筆を行う
- ステップ4 確認して発行する
- ステップ5 見直し・改善を行う
マニュアルはいきなり書き出すのではなく、業務内容を整理しながら入れるべき情報を整理しておくことが重要です。
それでは、一つずつ見ていきましょう。
入れるべき情報を整理しておく
マニュアルを作成する前に、どのような情報が必要か、入れるべき情報を整理しておきましょう。
たとえば製品やサービスのマニュアルを作成する場合。マニュアルを作成する対象となる製品やサービスの特徴、使い方や注意点などを洗い出し整理します。
その上で、読み手に知っておいてほしい重要な情報を選別し、それをマニュアルに盛り込みます。また、マニュアル作成に必要な素材も整理すると良いでしょう。
あらかじめ必要な画像や図表、表なども事前に準備して置くことで、スムーズに作業を進めることができます。
マニュアルの構成を作る
入れるべき情報を整理した結果から、マニュアルの構成を作ります。マニュアルに入れるべき情報をどのように伝えるかを考えながら構成を考えましょう。
この作業を怠ると、利用者に伝わりにくいマニュアルになる恐れがあり、せっかく作成したマニュアルが使われず無駄になってしまう場合があります。
「何を伝えたいのか」「どのように書くのか」を明確にしたうえで、マニュアルの目的や対象読者、章立て、順序などを組み立てます。
また、マニュアルを作成する際は、一人で作業をしてしまうと主観が入ってしまう可能性もあります。チームなど複数人でマニュアルの構成を実施することで、客観的に構成されたマニュアルを作成することができます。
執筆を行う
マニュアルの構成が決まったら、次に執筆を行います。
執筆にあたっては、以下のようなポイントに注意しながら行います。
- 分かりやすい表現を心がける
- 必要な情報を網羅する
- 誤解を生じないように注意する
- 図表を活用してわかりやすくする
- 読みやすいレイアウトを作る
テンプレートを利用する場合は、テンプレートに沿って文章を書いていくことが重要となります。
テンプレートを活用すれば、基本的な構成や文章の書き方が定義されているため、マニュアル作成にあたって効率的に進めることができるでしょう。
内容を確認して発行する
執筆を行った後は、必要な情報を確認してから文書を発行しましょう。特に以下の情報を確認しておきましょう。
- 記載されている情報に誤りはないか
- 情報は分かりやすく説明されているか
- スペルミスや文法の誤りは無いか
これらの確認を怠ってしまうと、誤った情報を流してしまう恐れがあります。
最終確認を行ったうえで発行することで、ミスがなく信頼度の高いマニュアルを作成することにつながります。
マニュアルを作成する際は、間違いや抜け漏れがないように、「必ず複数人で内容を確認し、問題があれば修正を行い、最終的にマニュアルを発行する」といったルールを設けることが欠かせません。
見直し・改善を行う
実際に運用が始まったあとは、情報の変更に応じて定期的に内容を見直し、修正が必要なときは改善を行いましょう。
マニュアルは、長期的に使用していると記載された内容が古くなったり、不正確になる場合があります。
そのため、発行後にも定期的な見直しや改善を行うことで、発行済の情報が本当に正確かどうか再確認できます。誤りがあっても迅速に修正できるため、誤った情報流出を防ぐことにつながります。
このように定期的な見直しと改善を繰り返すことによって、マニュアルの内容が洗練されていき、より使いやすく、わかりやすい最新のマニュアルを作成することができます。
マニュアルのテンプレートサイト5選
ここでは、マニュアルのテンプレートサイトを5つに絞り、その特徴もご紹介します。
自社にはどんなマニュアルのテンプレートサイトが合っているか考えながらチェックしてみてください。
経費削減実行委員会

【特徴】
経費削減に役立つ情報を集めた「経費削減実行委員会」は、ビジネス書式テンプレートを配布しています。無料の会員登録をすることで、様々な種類のテンプレートをダウンロードすることができ、業種別や目的別にテンプレートを選ぶこともできます。
bizocean(ビズオーシャン)

【特徴】
bizoceanは書式のテンプレからダウンロードしたテンプレートや自分のPCに保存したファイルを社内共有できる特徴があります。また、社内申請や各種ワークフローの手順を申請書類といっしょにメモにまとめ、ナレッジ共有も可能です。人数、容量によって課金が発生しますが、基本的にはサービスし放題となっており無料で始めることができます。
bizroute(ビズルート)

【特徴】
bizrouteは、社内で使用するWord形式のテンプレートを無料で提供しており、営業、人事、経理、開発などの部門向けのマニュアルなどのテンプレートが用意されています。ビジネスにおいて起こりがちな問題に対処するための手順や、知っておくべき知識など、幅広く取り扱っています。
プレゼンデザイン

【特徴】
デザインテンプレは、PowerPointのテンプレートを無料で使えるサイトとなっており、そのテーマは「品質」と「生産性」向上の両立を図ることです。
デザインを使ってプレゼンを伝わりやすくするのはもちろん、わずかな手間ですばやく資料を作り上げることを目指し、各種デザインルールを定義しています。基本はビジネス向けですが、デザインパーツ集やカラーサンプルも配布されているためデザインに慣れていない人も利用しやすくなっています。
テンプレートBANK

【特徴】
テンプレートBANKは、取引や管理、社内業務に役立つビジネステンプレだけでなく、ポスター、名刺やラベルなどのデザインにこだわったテンプレートにも対応している無料のテンプレサイトとなります。Word形式なので編集しやすく、中小企業、個人事業主を支援するサイトとして、商用利用無料で提供している特徴があります。
質の高いマニュアル作成を行うための4つのポイント
この章では、質の高いマニュアル作成を行うポイントを4つに分けて解説します。
- 入れるべき情報を精査する
- 5W1Hを意識して作成する
- なるべくシンプルに書く
- 視覚的に読みやすく構成する
入れるべき情報を精査する
質の高いマニュアルを作成する際には、必要な情報を収集し、入れるべき情報を精査することがポイントです。
手当たりしだいに情報を盛り込んだマニュアルでは、利用する際に、「知りたい情報にたどり着けない」「時間をかけて読まないと内容が分からない」となってしまい、かえって読み手を混乱させる恐れがあります。
必要な情報のみを盛り込むように情報を精査することで、欲しい情報をスムーズに探し出すことができ、質の高いマニュアル作成ができます。
5W1Hを意識して作成する
質の高いマニュアルを作成するためには、5W1Hを意識して作成することもポイントです。
マニュアルを作成する際に、5W1H(Who, What, When, Where, Why, How)を意識しないと、読み手が必要な情報が網羅できず、不十分なマニュアルを作成してしまう恐れがあります。
しかし、読み手がどのような目的でマニュアルを利用するのかを理解し、それに応じた情報を5W1Hを意識して網羅的に内容を記載することで、課題解決や目標達成をサポートすることができ、マニュアルの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。
なるべくシンプルに書く
なるべくシンプルに書くことは、質の高いマニュアル作成に欠かせません。
情報が複雑に書かれたマニュアルは、専門用語や長い文章、冗長な説明などが多く、必要な情報を見つけるのに時間がかかり、読者を困惑させてしまいます。
しかし、短い文章やわかりやすい説明、図表などを活用することで、利用者の誰もが理解しやすい文書となり、誤解を招かないようにすることができます。
余計な情報は省き、利用する立場に立ってなるべくシンプルに書くことを意識しましょう。
視覚的に読みやすく構成する
視覚的に読みやすく構成することも、質の高いマニュアルには欠かせない要素となります。
一般的に文字だらけのマニュアルは、読む人に負担を与えてしまいます。
マニュアルにはできるだけ画像やイラストを配置し、視覚的な要素を取り入れることがポイントです。
また画像やイラストだけでなく、見出しを使い分けたり図表や挿絵で表現することで、視認性が高まり、より正確な理解を促せます。
まとめ
本記事は、おすすめのマニュアルテンプレートサイト5選をご紹介するとともに、初めて業務マニュアルを作ることになった担当者向けに、マニュアル作成にはテンプレートの活用がおすすめな理由や、マニュアルを作成するためのステップなどを解説しました。
業務の効率化や属人化防止には、マニュアルの作成と共有は有効な手段となります。
「一からマニュアルを作成することが手間と感じる」
「手っ取り早くマニュアルを作成して、業務効率化を図りたい」
という方は、まず本記事で紹介した5つのテンプレートサイトから検討するとよいでしょう。