作業手順書のテンプレート5選!作成する4つのポイントも解説

「作業手順書を効率的に作る方法が知りたい」

「どうすれば使いやすい作業手順書を作成できるのだろう」

という思いを抱えているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか?

作業手順書の活用によって、業務効率化やミス防止につながります。しかし、クオリティの高い作業手順書を作るためには時間や手間がかかるものです。またせっかく時間をかけて作成したのに、現場でまったく使われないということも起こりえます。

そこで重要になるのがテンプレートの活用です。今回は、作業手順書を作成するための手順を紹介し、テンプレートの活用メリットも解説します。あわせて具体的なテンプレートも5つ取り上げ、作成時に押さえておくべき4つのポイントも紹介します。

作業手順書の作成で悩んでいるビジネスパーソンは、ぜひ参考にしてみてください。

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    作業手順書とは作業の手順を記した書類のこと

    作業手順書とは、業務で必要となる作業の手順をまとめた書類のことを指します。作業手順書には、作業内容、方法、手順、注意点などを記載します。

    作業手順書を活用することで、作業者は迷わず業務を遂行できます。それによって、作業効率と正確性の向上が期待できます。また、新人や経験の浅い人材でも作業手順書をみながら業務を行うことで、一定程度の品質を確保できるでしょう。

    さらに、手順の共有と統一を図ることで、特定の社員に業務を依存することがなくなります。結果、属人化の防止や若手社員の成長にもつなげられるのです。

    作業手順書を作る3つのステップ

    作業手順書を初めて作る人や、これまで満足のいく書類が作れなかった人に向けて、作成手順を解説していきます。ステップは大きく分けて、次の3つです。

    1. 必要な情報を洗い出す
    2. 構成を作成する
    3. 構成に準じて分かりやすく執筆する

    必要な情報を洗い出す

    最初に、該当する作業の全体を見渡し、必要な情報を洗い出します。ここでは、作業内容と方法、手順、注意点などに加えて、使用するツールや機器など、詳細を洗い出していきます。

    情報をピックアップする際には、実際に作業をしている人にヒアリングをしたり、アンケートを取る方法が効果的です。また、作業をしている人の隣に座って観察したり、機械などを操作している人のそばに立ってメモを取るといった方法もあります。

    作業手順書は様々なスキル・経験を持つ人材が活用します。中にははじめてその作業に従事するという人もいるでしょう。そのため、情報を省略したり、不正確な情報が記載されていると、ミスの発生原因になります。

    このことからも、情報の収集と洗い出しの項目はとても重要なステップとなるのです。

    構成を作成する

    次に洗い出した情報をもとに、構成を作成します。実際に作業を行っている人材に確認しながら、手順があっているか、抜け漏れがないかを確認することが大事です。

    ベテランの作業者は手順を省略したり、注意点を頭の中にとどめている可能性もあります。そうしたケースでは、記載漏れにつながりやすくなるので注意しましょう。

    また、逆にこの工程で、ムダな作業や重複している作業の修正や統合も考えてみましょう。ツールや機械を入れ換えたのにも関わらず、作業フローは以前のまま、といった場合には改善策を打つことで効率化が図れる場合もあります。現状の職場環境に適した作業手順を見極めて、構成を作成することが重要になるでしょう。

    構成に準じて分かりやすく執筆する

    作業手順書は分かりやすく執筆することが大事です。新人でも分かるように、簡潔な文章を心がけ、専門用語の使用は避けましょう。

    また、図表や写真を使うなどの工夫も取り入れましょう。フローチャートを使えば、作業の全体像が理解しやすくなるのでおすすめです。

    作業手順書でテンプレートを活用する4つのメリット

    作業手順書は業務効率化や属人化解消に有効です。そのため組織に取り入れたいと考えている人も多いでしょう。ただし、作成には手間や時間がかかります。さらに、作業手順書を作ったものの活用されない、といった事態に陥らないとも限りません。

    そうした問題を解決する手段の一つに、テンプレート(ひな型)の活用があります。下記に、テンプレートを活用する4つのメリットを整理していきましょう。

    • 効率的に制作できる
    • 品質の向上を狙える
    • 統一性を担保できる
    • 変更に対応しやすい

    効率的に制作できる

    テンプレートを使えば、作業手順書を効率的に作成できます。テンプレートはデザインやレイアウト、記載項目、構成がすでに決まっています。そのため一から制作する必要がないので、時間や手間を削減できるのです。

    品質の向上を狙える

    テンプレートを使えば、自分で一から作るよりもハイクオリティな作業手順書ができるでしょう。

    テンプレートには記載すべき項目があらかじめ入っているため、作成者は自社の情報を入力するだけで済みます。項目の抜け漏れのリスクを最小限にできるので、作業手順書の品質向上が期待できるのです。

    また、デザインやレイアウト面でも、テンプレートを活用するメリットはあります。例えばExcelやWordで作業手順書を一から作成する場合には、作成者のスキルや知識によっては、見づらい手順書になってしまうリスクがあります。テンプレートを使えば、スキルや知識レベルに関係なく、見やすい手順書の作成が期待できます。

    統一性を担保できる

    テンプレートを活用すれば、全社で作業手順書の統一性を担保できます。

    デザインや項目が不統一だと、作業手順書のクオリティにもバラツキがでます。結果として、作業手順書を利用する業務のアウトプットにも影響がでるでしょう。

    作業手順書は業務の効率性だけでなく、正確性にも関わる重要な書類です。そのため、個人単位や部署単位で勝手に作成するのではなく、会社全体で統一のテンプレートを使うように、ルール化することが大事です。

    変更に対応しやすい

    作業手順書は一度作成して終わりというわけではありません。業務内容の変化やツール・機械の入れ換えに応じて、修正や改善を加えて運用していきます。

    軽微な修正であれば、業務ごとに修正・改善しアップデートしていけばいいでしょう。一方で、項目を追加したり削除したりする場合には、テンプレート自体を修正する必要があります。

    もしテンプレートを使用せずに個別に作業手順書を作成すると、必要な項目の追加や不要な項目の削除を忘れてしまう可能性があります。

    一方、全社で決まったテンプレートを使用している場合は、大本のデータに変更を加えれば対応できるのでミス防止に寄与します。

    作業手順書のテンプレート5選

    ここでは実務に役立つ作業手順書のテンプレート5選を紹介していきます。すべて無料で入手できるので、気になったテンプレートがあればダウンロードしてみましょう。

    • ​​NEC
    • kaizen penguin
    • bizocean
    • SILAND.JP
    • Template box

    NEC

    (出典:【テンプレート有】作業手順書の作り方|効率的な現場運用の実現に向けて作業手順書を有効活用!|NEC

    NECが提供しているテンプレートは、Excelファイルの「工程作業手順書」です。製造業向けのテンプレートとして想定されていますが、項目名に修正を加えれば、様々な業種・職種で活用可能です。

    略図を記載するスペースもあるので、業務フローや図表を入れることで分かりやすい作業手順書が作成できるでしょう。

    kaizen penguin

    (出典:作業手順書の作り方|具体的な作成ステップとポイント【テンプレート付き】|kaizen penguin

    kaizen penguinは、業務フロー可視化ツール『octpath』を提供する株式会社アクロリアが運営する業務改善メディアです。

    同サイトから入手できるテンプレートは、Excelで作成されており、「フェーズ」「フロー番号」「業務工程」「作業内容」を埋めることで詳細な作業手順書が作成できます。

    フェーズごとに色分けされているため、担当部署や担当者が一目瞭然です。自分が実施すべき項目が明確に分かるため、作業手順に迷うこともないでしょう。

    bizocean

    (出典:《調査報告》 中小企業の4社に1社が「業務知識の属人化」に課題|bizocean

    ​​bizoceanには3万点以上のビジネス書式テンプレートが準備されており、会員登録(無料)することで誰でも利用可能です。

    「手順書・マニュアル・説明書」の書式テンプレートは2023年4月現在、64点あります。例えば、経理業務手順書(Word)は経理担当者の基本業務である、現金出納帳の記入方法、給与の入力方法などの手順が詳しくまとめられています。

    テキストで丁寧に説明する必要がある業務に適したテンプレートとなっています。

    SILAND.JP

    (出典:マニュアルの作成イメージ(サムネイル)|SILAND.JP

    SILAND.JPは、Word形式の業務マニュアル・運用マニュアル用テンプレートが入手できるサイトです。上記のテンプレートは見出しを使うことで目次設定が可能になるため、複数ページにまたがる作業手順書やマニュアル書の作成に活用しやすいでしょう。

    Template box

    (出典:無料テンプレート:作業手順書(エクセル・Excel)シンプルな雛形・製造豪・建設業・工事・会社|Template box

    Template boxからは無料のテンプレートが多数入手でき、ビジネスで役立つデータも豊富に揃っています。例えば、シンプルなレイアウトが特徴の「作業手順書(エクセル・Excel)」は製造業や工場などの現場で使いやすいひな型です。

    項目を最小限に抑えているため、作成者・作業者の両方に使い勝手がよいテンプレートといえるでしょう。

    使いやすい作業手順書を作成する4つのポイント

    最後に、使いやすい作業手順書を作成するための4つのポイントを紹介します。

    • ターゲットを明確にする
    • 視覚的に分かりやすく作成する
    • 読んだ人がすぐに作業できるように作成する
    • 現場の人からフィードバックを受ける

    ターゲットを明確にする

    作業手順書を使用するターゲットを明確にイメージして作成しましょう。例えば、新人や新しく異動してきた人が対象の場合には、手順や内容を細かく記載する必要があります。

    また使う言葉にも気をつけなければなりません。専門用語は避けるのが基本です。もし難しい言葉を使う場合には、注釈で言葉の意味を付記するなど、工夫することが大事です。

    視覚的に分かりやすく作成する

    文字だけでなく図表や写真、イラストなどを使用し、視覚的に分かりやすい作業手順書を心がけましょう。文字だけでは作業内容のイメージがわかない可能性があります。

    分かりづらい項目や過去にミスが発生した手順については、できる限り写真やイラストを使って説明しましょう。

    読んだ人がすぐに作業できるように作成する

    作業手順書は、読み手のスキルや経験に関係なく、読んだ人がすぐに作業ができる書類でなければなりません。作業手順書を読んで迷ったり、別の人に聞くようなことがないように、簡潔に記載しましょう。

    作業者が理解できない部分は早急に改善する必要があります。事前に作業者に内容を確認してもらい、分からない部分や詳しく知りたい部分をヒアリングして、本稼働の前に修正しましょう。

    分かりづらい作業手順書で運用を続けると、生産性が下がったり、ミスが多発するリスクが高まります。事前のチェックでは、社歴が浅い人材や新人に確認してもらうと、より精度の高い作業手順書が作成できるでしょう。

    現場の人からフィードバックを受ける

    作業手順書を導入後は、現場の社員からフィードバックをもらい、修正・改善を重ねましょう。事前チェックやヒアリングでは拾いきれなかった部分や、導入後に手順が変わった箇所などが出てくるかもしれません。

    また、これまで最適だと思っていた作業フローを改善することで、さらに効率・生産性を高められる可能性もあります。現場の社員に目的意識をもって業務に取り組んでもらうためにも、フィードバック面談の実施や意見・不満を収集できる仕組みを作りましょう。

    まとめ

    今回は、作業手順書の作り方をはじめ、テンプレート活用のメリットや具体的なテンプレート5選などを紹介しました。また使いやすい作業手順書の作成ポイントも4点解説してきました。

    作業手順書を一から作成する場合には、手間や時間がかかります。効率性を重視するためにも、作業手順書を作成する際にはテンプレートを活用しましょう。テンプレートを使えば、作業手順書の品質向上や社内での統一化も図れます。項目の追加・削除が発生した時にも、テンプレートの修正によって素早い対応が可能です。

    ここで紹介したように、Webサイトから使いやすい無料テンプレートが入手可能です。それぞれに特徴があるので、使いやすいテンプレートをダウンロードし、カスタマイズを加えながら使用するのが良いでしょう。