課題管理表の適切な作成方法とは?効果的に運用する4つのポイントも解説

「課題管理表の作り方を知りたい」
「課題管理表の運用方法のコツを知りたい」
「プロジェクトの進行過程で多くの課題に直面しているので、効率的に管理したい」
という思いを抱えて業務を行っている人は多いでしょう。マネージャーであれば、課題の把握と改善がプロジェクトの成否に関わるため、効率的かつ適切に対処したいと考えているのではないでしょうか?

そこで、今回は課題管理表について網羅的に解説していきます。課題管理表でできること、課題管理表の作り方、運用のポイント、おすすめのツールなどを紹介するので、プロジェクト管理や業務効率化に課題を感じている方はぜひご一読ください。

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    課題管理表は課題解決のために活用される表

    課題管理表とは、プロジェクトの進行中に発生した課題や日々の業務で見つかった課題を把握し、解決するために活用される表を指します。

    課題内容、解決策、担当者、優先度、ステータスなどを一覧表としてまとめることで、チームが直面している課題や問題を可視化できるのです。

    管理表をチーム内で共有することで、課題解決の進捗状況や改善策の検討などに活用できます。優先度や緊急度の高い課題解決に迅速に対処することで、プロジェクトの円滑な進行や日々の業務の効率化につなげられます。

    課題管理表の作成や活用は、ExcelやGoogleスプレッドシートの表計算ソフトや、専用の管理ツールなどを使って行います。課題管理表の活用は、プロジェクト管理や組織マネジメントを効率的に行うために必須といえるでしょう。

    課題管理表でできる3つのこと

    プロジェクトの成功やチームのパフォーマンスを向上させるためにも、課題管理表の活用は必要不可欠です。では、具体的に課題管理表を使うことでどのようなことができるのでしょうか?

    ここでは、下記3つの点に絞って紹介していきます。

    • 課題を漏れなく対応できる
    • チーム内での認識を共有できる
    • タスクの偏りを防げる

    課題を漏れなく対応できる

    課題管理表を使うことで、プロジェクトや業務に発生する課題や問題点を一元管理できるようになります。そのため、課題を放置することなく、対応できるようになるのです。

    管理表にはステータス(完了/対応中/未着手など)を記入するため、仮に対応漏れがあればすぐに判明します。

    また、実際の運用時には、担当者や優先度などの情報を付加することで、課題の重要度/緊急度に応じた対応が可能になります。そのため対応漏れの防止だけでなく、各メンバーが今何をすれば良いのかが一目瞭然になるのです。その結果、常に最適な行動が可能になり、生産性の向上にもつながります。

    チーム内での認識を共有できる

    課題管理表は通常クラウドや共有フォルダなどを使って、チーム内で共有します。そのため発生した課題や直面している問題点のチーム内での共有が容易になります。

    課題管理表には進捗状況や改善策などが記載されているため、チーム全体が課題に対する共通の認識を持てるようになります。そのため効率的な課題解決が可能になるのです。

    また課題管理表の運用に専用ツールを使えば、コメント機能や通知機能なども活用可能です。チーム内でコメントなどをすることで、コミュニケーション促進にもつながるので、課題の迅速な共有や解決策の提案、気軽な意見交換なども円滑に行えるでしょう。

    タスクの偏りを防げる

    課題管理表には、担当者の名前や優先度などを記載します。この情報を確認することで、作業の偏りもすぐに分かります。

    例えば1人のメンバーが複数の課題を抱えていたり、優先度の高い課題ばかりを担当している場合には、是正が必要になります。他の手の空いているメンバーや、過去に同じような課題に直面し解決したことのあるメンバーを担当させることで、効率的な対応が可能になるでしょう。

    課題管理表を活用すれば、マネージャーはメンバーの役割分担が効率的に行えるので、進行管理やタスク管理がより円滑に行えるようになります。

    課題管理表の作り方

    ここでは課題管理表の作り方について、次の2点を解説していきます。

    • 課題管理表に入れるべき項目
    • 課題管理表の運用方法

    管理表に記載する項目と、運用の際のポイントをみていきましょう。

    課題管理表に入れるべき項目

    管理表に入れるべき項目は次の通りです。

    1. 課題のタイトル……課題を簡潔に説明する。
    2. 課題の詳細……課題を詳細に説明し、担当者が一読して状況を理解できるようにする。
    3. 担当者……課題に対処する担当者の名前を記載する。
    4. 期限……いつまでに対応するか日付を記載する。
    5. 優先度……課題の重要度を示す(「高」「中」「低」など)。
    6. ステータス(進捗状況)……進行状況を記入する(「未着手」「対応中」「完了」など)。
    7. 対応策……具体的な解決策を記載する。
    8. コメント……チームでの意見交換や情報共有などに活用する。

    項目の素案が決まったら、一度チーム内で打ち合わせましょう。他に必要な項目があれば、追加し、不要な項目があれば削除します。課題管理表は社内でテンプレートとして活用可能です。ナレッジとして共有できれば、組織全体での業務のスピードアップにもつなげられるでしょう。

    課題管理表の運用方法

    課題管理表は常に最新の状態を保つ必要があります。そのため、定期的なアップデートが必須となります。チーム内で誰がいつ情報を更新するのか、ルールを設けましょう。

    原則的に、課題を発見した人が都度管理表に記入することになります。すぐに入力できない場合には、例えば終業時間前に時間を取って入力するということをルール化しても良いでしょう。

    ただし、課題を入力したり、課題が解決した時に、チーム内で共有できていないと管理表の導入メリットを享受できません。そのため、毎日の夕会や毎週の定例ミーティング時などに課題管理表を確認する機会を設けるのがおすすめです。

    また専用ツールを使えば、情報更新のたびにユーザーに自動通知できるものもあります。Excelやスプレッドシートよりも情報共有が円滑になり、各メンバーにおける情報の見落としリスクも軽減できるでしょう。

    課題管理表を効果的に運用する4つのポイント

    課題管理表を導入しても、うまく活用できなければ業務負担が増すだけです。効果的に運用するためにも、次の4つのポイントをしっかりと理解しておきましょう。

    • 管理表の活用を習慣化する
    • 常に更新する
    • 優先順位が分かるように作成する
    • 運用ルールを設ける

    管理表の活用を習慣化する

    まずは、課題管理表の活用を習慣化させましょう。課題発生時にすぐに入力することや、対応は必ず期日までに実行することなど、ルールを守った運用が求められます。管理表の更新や確認のタイミングを定め、日常業務に組み込むことができれば活用の定着化も促進されるでしょう。

    また課題管理表には課題や問題点だけでなく、対応策や改善策も記載されています。同じような問題に直面したメンバーが、管理表を確認して自身で問題を解決できる可能性もあります。

    そのためにも、課題管理表の活用でどのようなメリットがあるのかなどを、マネージャーや経験値の高い社員がメンバーにレクチャーすることも重要になります。

    常に更新する

    課題管理表は常に更新し、最新の状態にしておきましょう。チームや個人が直面している課題は常に変化しているので、新たな課題が生まれたら、チームに共有するためにもできる限り早く管理表に反映させましょう。

    また課題を解決した場合にも、ステータスを変更するなど、進捗が分かるようにしておくことが大事です。ミス防止や業務効率化を果たすためにも、課題管理表はチーム全体で活用することが大前提です。更新するタイミングをチームもしくは個人で決めて、適切に運用することが成功の秘訣です。

    優先順位が分かるように作成する

    課題管理表にはさまざまな課題が記載されているので、何から着手すれば良いのかが分かるように優先順位を付けておきましょう。

    例えば優先度を「高」「中」「低」の3段階で振り分けたり、セルの色を変えるなどして、一目で重要度が分かるように作成するのがおすすめです。

    優先度が判然としない場合、メンバーによっては次に何をすれば良いのか分からないと悩むケースもあります。新入社員でもすぐに優先順位が分かるようにしておけば、業務を円滑に進められるでしょう。

    運用ルールを設ける

    運用ルールを設けることで、課題管理表の活用や定着が進みます。また入力の漏れやミスも防止できるでしょう。例えば、

    • 課題発生時にはすぐに入力する
    • 課題名はシンプルに記載する
    • 重要度の高い課題が発生したら、全メンバーに通知する
    • 課題管理表(Excel)を開く時にはチャットで連絡する
    • 共有ファイル(Excel)はいったんデスクトップに落としてから作業する

    など、チーム内でルールを設定しましょう。運用を続けていく中でルールを改定することも重要です。無駄なルールや必要なルールを常に削除・追加して、アップデートしていくことを心がけましょう。

    課題管理表の運用におすすめな2つのツール

    課題管理表の運用でおすすめのツールは次の2つです。

    • Googleスプレッドシート
    • Excel

    どちらも多くの会社で日常的に使われているツールなので、ストレスなく導入できるのが魅力です。それぞれの特徴を簡単にみていきましょう。

    Googleスプレッドシート

    Googleスプレッドシートは、オンラインで使える無料の表計算ソフトです。Googleのアカウントがあればすぐに利用開始でき、料金がかからないというメリットがあります。

    使い方もExcelどほとんど同様なので、利用に際して新たに学び直すことも少ないでしょう。Excelと異なるのは、クラウド環境で使えるということです。ネットワークにつなげば、自宅や外出先からでもデータの編集や更新ができます。そのため在宅勤務を導入している組織にも適しているでしょう。

    Googleスプレッドシートは、共同編集も簡単にできるので、他の人が操作をしている時でも気にすることなくリアルタイムにデータの入力が可能です。課題や問題点が発生したら、すぐにデータ更新できるため、入力漏れの防止にもつなげられます。

    Excel

    Excelは多くの企業で使われている、もっとも馴染みのあるアプリケーションといえるでしょう。日常業務で頻繁に使っている人が多いため、操作で迷う心配はありません。

    コストがかかる点がネックですが、日々の業務でも使用している場合には追加的な負担がかかるわけではないので、導入に際しての心理的なコストは低いでしょう。

    ブックを共有すれば共同編集も可能です。ただし多くの場合、1人が作業している間は別の人は触らないというルールで運用しているケースが多いでしょう。その場合には、別の人の作業が終わるまで待たないといけないというデメリットがあります。

    また、運用ルールが徹底されていない場合、ファイルを複製してしまうケースもあるのでバージョン管理に苦労するかもしれません。

    Excelで運用する場合には、ファイルの共有や共同編集のルールを明確に定めるようにしましょう。

    まとめ

    本記事では、課題管理表について網羅的に解説してきました。課題管理表を導入して、上手に運用できれば課題を放置することがなくなり、チームの連携強化にもつながります。さらに、業務負担を均すことができるようになるので、組織全体のパフォーマンス向上も期待できるでしょう。

    本稿では運用におすすめのツールとして、GoogleスプレッドシートとExcelを紹介しました。ともに、業務で日常的に使うことが多いツールなので導入に際してストレスを感じることはないでしょう。

    ただし、Excelの場合には共有や同時編集に弱みがあります。Googleスプレッドシートの場合には、課題や進捗状況が更新された際に見落としてしまうリスクがあります。その点、専用ツールを使えば、データの更新を通知で知らせることができるので、チーム全体で最新の管理表を共有できます。認識のズレも発生しづらいでしょう。

    例えば、ナレッジ共有ツールのQiita Teamを導入すれば、課題管理表を簡単に作成でき、共有や編集もスピーディーに行えます。コミュニケーション機能を使うことで、議論や意見交換の活発化も期待できます。課題の発見と解決を効率的に行いたい場合には、ぜひ導入を検討してみてください。

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