最終更新 2023年4月13日

ファイルストレージとは?5つのメリットと選定ポイントを解説

ファイルストレージは、情報をデータとして保存する仕組みの1つです。

とくに、インターネットに接続することで使える「オンラインファイルストレージ」はリモートワークが浸透しつつある昨今急速に人気を集めています。

ところで、この「ストレージ」には様々な種類があることをご存知でしょうか?

今回は、ファイルストレージと他のストレージの違いから、導入メリット・選定ポイントまでご紹介します。

この記事でわかること

  • ストレージとは何か
  • ファイルストレージを導入するメリット
  • オンラインストレージの選定ポイント

ストレージとは?

あなたが普段PCを使って仕事をしているなら「ストレージ」は、1度は耳にしたことがある言葉だと思います。

ストレージとは、データを入れておく箱のことです。

このストレージは、多くの場合HD(ハードディスク)やUSBなど物理的な媒体を指します。

それに対して、オンラインストレージは、インターネットを経由して使うことができるデータを入れておく箱のこと。

今回解説するストレージは、このオンラインストレージの事を指します。

さて、このオンラインストレージには、大きく分けて次の3つに分類されます。

  1. ファイルストレージ
  2. ブロックストレージ
  3. オブジェクトストレージ

一つ一つ見ていきましょう。

ファイルストレージ

ファイルストレージとは、ファイル単位でデータを保存するストレージのこと。

実は、みなさんにとって最も馴染みのあるであろうストレージがこのファイルストレージなんです。

というのも、macOS、Windowsに搭載されているデータの保存形式は、ファイルストレージ形式を採用しています。

デスクトップに溢れかえった画像やドキュメントを、「画像フォルダ」「ドキュメントフォルダ」と分類して、デスクトップをスッキリさせた経験はみなさんにあると思います。

それができるのは、ファイルストレージの特徴の一つと言えるでしょう。

ファイルストレージを使えば、たくさんのデータを「ファイル」の形で保存することで、簡単に分類し、簡単に取り出すことができます。

ブロックストレージ

ブロックストレージとは、データを「ボリューム」という単位に分けて管理するストレージのことです。

USBメモリやハードディスクがブロックストレージにあたります。

データが独立して存在し、連動していないため、大量のデータも高速で取り出せるのが特徴です。

オブジェクトストレージ

オブジェクトストレージは独自のIDを発行して保存する形式を採用したストレージです。

データを「場所」ではなく「数字」で保存するので、画像データや音声データの保存に適しています。

またセキュリティーの堅牢さやデータのバックアップが取りやすいことも特徴として挙げることができるでしょう。

ファイルストレージを導入する5つのメリット

ここからはファイルストレージを導入するメリットを解説します。

1.ファイルを一括管理

まず、会社内にある膨大なデータを一括で管理できることが挙げられます。

支社や支店がある企業は、別々ののサーバーを契約してデータを保管していることが多いです。

しかし、オンラインファイルストレージを導入すれば、そのデータを一言管理できるのです。

横でのやりとりがとてもスムーズになり、時間が大幅に削減されます。

2.バックアップが自動でできる

ファイルストレージの多くは、自動でバックアップをとってくれます。

従来の紙媒体では、資料を紛失したり、捨ててしまったりすると大変なことになります。

また、パソコンやサーバーのエラーで業務が滞り、残業を強いられた経験がある人もいるのではないでしょうか。

ファイルストレージを導入することで、このようなイレギュラーに対応する時間も削減されるのです。

3.低コスト

企業は、サーバーを自社で購入しています。

これにはかなりの予算がかかります。

さらに、コピー機、コピー用紙、インク代も、積み重なれば経費がかさむことでしょう。

オンラインストレージは、サーバー代やコピーにかかる費用に比べると圧倒的低コストで導入・運用することができます。

4.共有が簡単

オンラインファイルストレージは、データの共有がとても簡単です。

ストレージ上にデータを保存しておけば、あなたが次の日休みであっても、担当者がその資料を取り出して作業することができます。

引き継ぎや共有が簡単なことに加え、サービスによっては複数人が1つのファイルを同時編集することも可能です。

他書との合同プロジェクトも進めやすいでしょう。

5.いつでも誰でもアクセスできる

ファイルストレージを利用することで「オフィスに行かなければ資料がない。」「USBを家に忘れた。」という問題はもう起きません。

閲覧・編集権限を自由に設定することで、通勤時間中でも自宅でもいつでもどこでも作業ができます。

ファイルストレージサービスは、リモートワークに欠かすことができないものなのです。

ファイルストレージの選定ポイント

オンラインファイルストレージは、多くのサービスが提供されています。

それでは、どのような基準でサービスを選べば良いのでしょうか。

セキュリティがしっかりしているか

どんな会社にとっても、一番注意しなければならないのが、データの流出です。

データが流出すると、社外秘のプロジェクト内容や開発中のサービスなどが外部に漏れてしまいます。

顧客の情報が流出したとなると、信用問題にもつながりますよね。

データが暗号化されている、ユーザの承認が必要、など、セキュリティー対策が万全なサービスを選びましょう。

料金形態

複数のファイルストレージサービスを比べて、会社にとって最もコストパフォーマンスが良いものを選びましょう。

利用する従業員の数が多い企業もあれば、扱うファイルが音声データや動画データなどの比較的容量が大きいものが多い企業もあります。

料金形態も、利用できるユーザ数にフォーカスしているのか、容量大きさをウリにしているのか、サービスによってさまざまです。

サポートの有無

次に大切なのは、イレギュラーが発生したときにサポート体制がしっかりしているかどうかです。

  • 相談窓口が24時間開いている
  • 日本語でのサポートに対応している
  • サポート料金はどのくらいかかるのか
  • 迅速復旧対応してくれるのか

このような観点からも、比較してみてください。

使いやすさ

どんなに安くても、使って不便であるとか、機能は多いけど直感的に使いづらいといったサービスを導入してしまうと、従業員の生産性が下がってしまいます。

すると、ビジネスが中々前へ進まず、人件費だけがかさんで会社の成長が止まってしまうかもしれません。 

また、必要な機能が備わっているかも重要なポイントです。

アクセス権限が柔軟か複数人で同時に編集できるかなど、機能をよく見て検討しましょう。

また、モバイル版に対応しているかどうかも選定のポイントになるかもしれません。

ファイルストレージはみんなが使うもの

ご紹介してきたように、ファイルストレージには以下のように多くのメリットがあります。

  1. ファイルを一括管理できる
  2. バックアップが自動でできる
  3. 低コスト
  4. 共有が簡単
  5. いつでも誰でもアクセスできる

さらに、選定ポイントもご紹介しました。

ファイルストレージは、私たちの普段の仕事を支えるとても重要なシステムです。

従業員が満足して働ける環境が整えば、会社にとっても大きなメリットをもたらすでしょう。

使う人のことを考え、自社に合ったサービスを導入してみてください。

Qiita Teamで情報共有をはじめよう