
昨今、コミュニケーションツールとして多くの方がSNSを利用していることでしょう。企業が業務用に導入したSNSが社内SNSと一般的に呼ばれているものです。個人が利用するSNSと同様に社内SNSも普及してきてますが、導入しても活用しきれていない企業も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、社内SNSの導入効果や選定基準、活用ポイントを紹介していきます。本記事を読んで社内 SNSを有効的に活用し、活性化させていきましょう。
社内SNSとは
InstagramやFacebook、LINEなどのSNS(ソーシャルネットワークビジネス)の形式を会社に導入したものが社内SNSです。業務内容の連絡、写真やデータ、会議の議事録やマニュアルなどの情報共有が社内SNSを利用の主な目的です。
連絡や共有をしやすくすることで社員同士の相互理解を深めることができたり、メンバー間・部署間の連携においての問題を解決できる可能性が広がったりします。
社内SNSが使われる主な目的3つ
社内SNSが使われる目的は大きく分けて3つあります。
コミュニケーションの活性化
1点目はコミュニケーションの活性化です。
メールでは一対一のやりとりが多く、さらに、業務の連絡が基本でしょう。一方社内SNSは一度に複数の人に情報を提供することが容易になります。また、投稿にリアクションやコメントができるためカジュアルにコミュニケーションを取ることができます。
例えば、他部署や他拠点の人とはコミュニケーションを取る機会があまりないという企業が社内SNSを活用すれば、他部署の社員とのコミュニケーションのハードルも下がるでしょう。コミュニケーションが円滑になれば、新たな仕事を進める時やトラブルが発生した時でも迅速に対応することが可能です。
相互理解の促進
2点目は相互理解の促進です。
働く上で、同僚はもちろん上司や部下の相互理解が必要です。
社内メールだと堅苦しく業務的な内容が多くなってしまうという人がほとんどでしょう。その上、相手がどのような人か分かりづらく、相互理解を深めるのが難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。
さらに、以前はオフィスで顔を合わせてでコミュニケーションをとれていたのが、感染症拡大の影響で在宅ワークが増え、コミュニケーションを取る機会が減少しているという組織は少なくありません。
しかし、社内SNSを通して気軽に上司や部下とコミュニケーションを取ることにより、その人がどのような人かを会話内から把握でき、相互理解につながります。
情報やナレッジ、ノウハウの可視化
3点目は情報やナレッジ、ノウハウの可視化です。
業務マニュアルや会議の記録、顧客とのやり取りの記録などを管理することで、資料を探すことも人に聞く手間も省けます。そうすることで効率的に業務を進めることができます。
また、属人化されていた情報やナレッジも社内SNSを通して共有することで社内全体が把握でき、業務効率化以外にもトラブルの回避にもつながります。
社内SNSの利用で得られる3つの効果
ここでは、社内SNSを利用して得られる効果を説明します。
業務を効率的に進められる
従業員のスケジュールの確認や進捗状況を共有することができます。また、目標や業務内容を全体に共有することで報告・連絡・相談をメールに比べて素早く行えます。結果として、業務を効率的に進められるようになるでしょう。
生産性が向上する
上司や部下とコミュニケーションが取りやすくなることで、信頼関係ができ、ちょっとした意見交換がしやすくなったりアイディアが出しやすくなったりする環境が生まれます。
また、効率的に業務が進められることで削られた時間を他の業務にあてられるようになります。それだけでなくパフォーマンスの向上や課題の早期発見、ワークライフバランスが取りやすくなります。
場所にとらわれずコミュニケーションが取れる
拠点が離れている人やテレワークをしている人、外回りなどで会社にいることが少ない人でもスマホやタブレットが手元にあれば直ぐに連絡が取れるようになります。
タイミングや場所に関わらず、手軽にコミュニケーションが取れると、スケジュール調整の手間を省いたり共有し損ねるということを減らしたりできるようになります。
社内SNSツールを選ぶときの基準
実際に社内SNSを導入するとなった場合、どのような基準で選定をすればいいかを解説します。
ツールの選定基準は企業や組織によって様々あるかもしれませんが、ここでは3つを取り上げ、紹介します。
社内SNSツールを導入する目的を叶えられるか
「コミュニケーションの活性化」、「業務の効率化を図るため」、「情報やナレッジ、ノウハウの共有」など企業によって導入する目的は異なります。そのため、導入を検討しているツールではその目的を達成できるのかを確認しましょう。
例えばコミュニケーションの活性化を目的とし社内SNSを導入しようと考えているならば、チャット機能やリアクション機能、掲示板機能があるものを選択するのが良いでしょう。
まずは社内SNSの導入目的を明確にし、その目的が叶えられるようなツールを選ぶようにしましょう。
また、選定のための基準や選定のプロセスについて事前に社内で認識をそろえておくとスムーズに導入準備が進みます。
使いやすいデザイン、機能であるか
社内SNS導入後、きちんと活用してもらうにはデザインや機能の使いやすさも重要です。マニュアルがないと全く使い方が分からなかったりUI(ユーザーインターフェース)が分かりづらかったりする場合、社内SNSの利用にハードルを感じる人もいるでしょう。
また、使い慣れている人でも操作が複雑であると、それを越える使用メリットが感じられなければ使われなくなります。そのため、導入する際は操作がシンプルで誰もが使えるツールを選ぶのがポイントです。
セキュリティ対策がされているか
誰でも気軽にやりとりができるため、アクセスもしやすくなります。裏を返せば、不正ログインが起こり、顧客情報や機密情報などが流出してしまう可能性も高まります。また、社員がうっかり会社の情報を漏洩してしまう可能性も出てきます。
このようなトラブルが発生してしまうと会社の信用にも関わってきます。そこで、IDやパスワードの管理を徹底や、ユーザーの権限を限定してのファイル閲覧や編集の制限をするなどツールの機能を利用してセキュリティ対策をしましょう。
さらに、ツールに備わっている機能だけでセキュリティ対策をするのではなく、企業内でセキュリティ対策のルールを作成したり、社内SNSを活用するにあたっての社員研修を行ったりするなど社内全体で意識していくことも重要です。
社内SNSツールを導入後の活用の3つのコツ
ここでは、社内SNSを利用する効果を得るために、組織に社内SNSの利用を浸透させるめのコツを紹介します。
社員に使い方のレクチャーをする
社員に使い方をレクチャーすることで社内SNSをより定着させることができます。
SNSは若者にとっては身近であっても、年齢層が上がるとそうではないこともあります。感覚的に操作できる人もいれば、全く使い方がわからないという人が出てくることもあるでしょう。
社内SNSはできるだけ多くの人に参加してもらう方が一体感が生まれます。そのため、操作のハードルや利用頻度に差ができないよう、導入・運用の担当者を置き、社内SNSの使い方のレクチャーを行ったり、使い方に関する質問などを気軽に行える環境を作ったりすることをおすすめします。
社員SNSを利用する際のルールを設ける
社内SNSを利用する際にはルールを設けることをおすすめします。ガイドラインがなければどのような内容を発信したらいいかわからなかったり、プライベートとのメリハリがつかなくなってしまったりします。
例えば、利用できるのは業務時間内とする制限やプライベートの内容は書き込まない等のルールを設けるのもいいでしょう。
ルールを設定することで社内SNS疲れによる社内SNS離れや社内トラブルを予防にもなります。
他のツールとの使い分けの基準を決める
社内SNSといっても様々な社内SNSが存在しており、機能や特徴は異なります。そのため、複数のツールを導入している企業もあるでしょう。
しかし、使い分けの基準を決めておかないと利用目的が曖昧のまま使用することになり、機能しないツールが出てきてしまいます。また基準を決めておかないと、情報が点在することになり、最悪の場合情報漏洩の原因にもなりかねません。
社内全体で各ツールの基準を明確化し共有することで、目的を持って社内SNSを利用でき、コミュニケーションや情報共有を活性化することができるでしょう。
まとめ
本記事では社内SNSが使われる主な目的や利用によって得られる効果、社内SNSツールを選ぶときの基準から導入後の活用について解説しました。
本記事を読んで社内SNSを導入する上での要点を抑え、自社に適した社内SNSツールを選ぶようにしましょう。