
「日報や週報はただの業務記録」として、文字をただ埋める作業で終わらせていませんか? 日報や週報は業務記録にとどまらない「自身を成長させるツール」として有効活用することができます。日報と週報を合わせて活用すれば、より大きな成長へとつなげていくことができるでしょう。
本記事では、「日報や週報=成長ツール」という視点から、必要な項目や便利なテンプレート、報告書を効率的に作成するポイントを解説します。
目次
日報や週報に必要な項目とは?
まず初めに、日報と週報それぞれに必要な項目を紹介します。
日報に必要な項目
日報に必要な項目は主に下記の4つです。
- 今日の目標
- 業務内容
- 所感
- 明日の目標
基本的に、この項目について記載をすれば、毎日の業務報告としては十分でしょう。
日報は毎日書くものなので、細かく記載しようとすると必要以上に時間がかかってしまいます。日々の様子やその趣旨が分かる内容であれば問題はありません。
週報に必要な項目
週報に必要な項目は下記の5点です。
- 週の計画または目標
- 業務内容
- 目標に対する成果
- 課題や振り返り
- 次週の計画または目標
週報は週に対応した業務をまとめて報告するので、いつ何をどれくらい行ったのかが明確にわかるように記載するようにしましょう。
あまりにも不明瞭だと、週単位で目標乖離することにもなりかねません。
週に一度の報告だからこそ、チームや上司に対して十分な報告を行うことを心掛けてください。
作業を効率化できる日報テンプレート
日報や週報を一から作成すると、記述する項目を毎回考えることから始まって、作成時間が長くなってしまいます。内容も抜けもれが発生し、日によって統一されず雑然としがちです。そういった問題を一挙に解決してくれるのがテンプレートです。
記入項目の決まっているテンプレートを使えば、何を書くか悩む必要がなくなるので、日報作成にかかる時間が短くなり、記入の抜け漏れを防げます。
さらに、記入項目にある「今日/1週間の課題」「今日/1週間の改善点」を考えながら仕事をするので、業務に対する思考や観察眼も自然と磨かれます。
下記に日報と週報のテンプレートを紹介しますので、日々の仕事にぜひ活用してみてください。なおテンプレートを上手に有効活用するために、組織やチーム、ご自身で使いやすくなるように都度カスタマイズしていくことをお勧めします。
日報テンプレート2種
職種別の日報テンプレート
会社でテンプレートを使うときに全員が同じ形式のテンプレートを使うこともできます。しかし、エンジニア、営業、総務、新入社員など、それぞれの役職やフェーズごとに取り組む内容や課題が異なります。
そこで、テンプレートを職種別で使い分けることで生産性をさらに向上させましょう。学んだこと、改善すべき点などを職種ごとに最適化することによって、日報は効率的に機能するのです。
職種別の日報テンプレートは下記で紹介しているのでご覧ください。
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エクセルの日報テンプレート
社内でエクセルを利用することが多い、会社向けの無料のエクセルのテンプレートです。簡単な操作で文字のフォントや大きさ、項目の内容をカスタマイズできるので、自分の好みや会社の仕様に合わせられます。
エクセルの日報テンプレートは下記で紹介しています。
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日報と週報をセットにしたテンプレート
週報と日報で同じ体裁を利用したい方向けのWordテンプレートです。新しくテンプレートを準備するのが手間な方にはお勧めです。
※参考サイト
業務報告書(日報・週報)
PDCAの要素が盛り込まれているので、こちらをベースにカスタマイズしていくのもよいでしょう。例えば上司からのフィードバック欄を追加すれば、課題解決や気付きをもたらすようなテンプレートにすることができます。
PDCAに特化した週報テンプレート
今週の目標(Plan)を書き、1日ごとの業務内容(Do)と目標に対する結果(Check)を記述します。最後に改善点(Action)、次週の目標(Plan)を記述しやすくしたのが、PDCAに特化した週報のテンプレートです。
このテンプレートを使うことにより1週間を通した目標を定められます。
「どうすれば目標を達成できるか?」「どのように業務を行えば効率が良くなるのか?」と考えを巡らせることで、仕事の質が週ごとに向上するでしょう。
下記のテンプレートを使って記載をしてみてください。
【目標】今週の目標
【mm月dd日(月)】業務内容、目標に対する結果
【mm月dd日(火)】
【mm月dd日(水)】
【mm月dd日(木)】
【mm月dd日(金)】
【振り返り】改善点、次週の目標
日報や週報を効率的に作成するための3つのポイント
この章では、日報や週報を効率的に作成するためのポイントとして以下の3つを解説します。
- 日頃からメモをする癖をつける
- 5W2Hを意識する
- できる限り数字などを用いて具体的に書く
日頃からメモをする癖をつける
日報を書く時間を短縮したい方は、気づいたことや日報に書きたい内容を都度メモしておくことをおすすめします。
日報なら終業時間の間際に、週報なら金曜日に一気に書く方も多いでしょう。
しかし、それでは午前中にやったことをあまり覚えていなかったり、週の始めに対応した時の詳細を忘れてしまった、ということになってしまった方もいるのではないでしょうか。
思い出すことに時間がかかってしまうのは効率がいいとは言えません。
また、仕事の改善につながるアイデアを思いついたのに忘れてしまった、という場合は何か良いチャンスを逃してしまう可能性もあります。
そのようなことにならないよう、小さいタスクを終える度、アイデアが思いつく度に日報を業務中に更新しましょう。終業時間の間際に一気に書くよりも手間がかからないので、日報や週報の記載に時間をかけずに済みます。
後から思い出して執筆するよりも、結果的に時間を短縮できる可能性もあります。
5W2Hを意識する
日報や週報で業務内容を報告する際は、5W2Hを意識して書きましょう。
何がどれくらいどうなっているかを整理して書くことで、情報が伝わりやすくなり、自身の置かれている状況を的確に報告できます。
5W2Hは情報を論理的に整理できるフレームワークです。
それぞれが意味するものは下記の通りです。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
- How much(どの程度)
状況をフレームワークに当てはめて整理することで、読みやすい報告書を書けるだけでなく、改善しなければならないポイントを見つけやすくなり、PDCAを実践しやすくなるでしょう。
できる限り数字などを用いて具体的に書く
日報の目標や達成した業務内容は、できるだけ数字で記載しましょう。
状況を具体的に伝えることで、何がどのように進んでいるかが伝わりやすくなります。
例えば、以下は数字を用いない例です。
「新規顧客の獲得が目標よりも若干下回りました。先週と同じくらいだったので、来週は目標達成できるようにアポイントを獲得します」
このように数字が用いられていないと具体的な成果や課題のイメージがしにくくなります。業務内容を執筆する場合には、以下のように、
- 新規顧客の獲得は、目標達成率70%。今週の進捗だと月末には目標102%達成の見込み。
- 架電後の商談設定率は50%。本日の架電時で聞かれたことと回答したことをまとめ、次回以降の架電の際にスムーズに答えられるようにし、毎回確実にアポイントを獲得できるくらい信頼を高められるようなコミュニケーションを取る。
というように数字で記載してみましょう。
数字は目標や達成度を明確にします。そうすれば具体的な対策や改善案を出すことができ、仕事の改善スピードが早くなるでしょう。
まとめ
本記事では、日報・週報で書く項目やテンプレートを紹介しました。
日報・週報を書く際にはテンプレートを用いることで、日報と週報は業務改善に役立つツールに生まれ変わります。さらに、日報と週報を合わせて活用すれば短期と中期の目線で業務に向き合え、成長スピードが向上するでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、日報・週報を成長に役立つツールとしてぜひ活用してみてください。