最終更新 2023年4月10日

新人研修で伝えるべき「日報活用のポイント」

新人が入社すると課される業務日報。一般的には「社内の報告文書」という意味合いが強く、簡易なレポートとして認識されることもあり、業務の中で優先順位を下げられがちです。 ですが、日報は新人の成長を促すツールという大切な役割を持っています。日報の意義を理解することなく、目的なしに作成しても、その労力が無駄になってしまうのです。そこで新人に日報の価値や活用のポイントを伝えることが重要になります。 この記事では、チームリーダーや研修担当スタッフが、新人研修で「日報のメリット」を教える時に抑えたい情報を紹介します。ぜひご活用ください。

新人が日報を書くメリットとは

日報はスピーディーな成長を促す「1日単位でPDCAサイクルを実践する」ツール

研修にて日報の重要性を話す時、まず伝えるべきなのは、「書くだけで自然とPDCAサイクルを回すことができる」ことが、日報の最大のメリットだという点です。 ※PDCA:「Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)」の略であり、業務で成果を出すためのフレームワーク 日報をPDCAサイクルに当てはめて考えてみましょう。

  1. 今日の目標・・・Plan
  2. 今日の業務内容・・・Do
  3. 今日の結果と振り返り・・・Check
  4. 課題を解決するための今後の解決策・・・Action
  5. 明日の目標・・・Plan

今日の目標を立てる→業務を行う→業務を振り返り課題を見つける→解決策を考えて行動する→明日の目標を立てる。 この一連の流れに沿って日報を活用すれば、『PDCAサイクル』を回すことが可能です。日報を作成することで、PDCAが実践でき、確実にビジネスパーソンとして成長できるということを研修では伝えましょう。

社内でのコミュニケーションを円滑にする

入社して間もない場合は、社内での人間関係が構築できておらず、コミュニケーションに不安を感じる新人が多いのではないでしょうか。研修では、日報を通じて無理なく自然に、上司や先輩とコミュニケーションを取ることができるメリットも伝えましょう。 新人は日々、業務において戸惑いや迷うことがあって当然なので、気になることや分からないこと、教えて欲しいことなどがあれば、自発的に質問するようチームリーダーや研修担当スタッフは新人に促すべきです。 しかし、人間関係において日が浅い新人は、「質問すること」そのものに萎縮してしまいがちです。職場によっては、上司や先輩がオフィスに在籍していることが少なく、質問のタイミングが取れないといったケースもあるでしょう。 こうした状況を解消するために、質問できなかったことを日報を活用して伝えるように教えましょう。質問の受け答えを通してコミュニケーションが深まり、新人には思いつかない考え方や取り組みを学べるという点で、大きなメリットがあるというのを意識してもらいます。

悩んだポイントやうまくできたポイントを共有できる

情報共有を図れるのも日報のメリットであることを、研修では伝えましょう。 新人ならば特に、悩みや課題が類似するケースも少なくありません。新人一人一人の経験は個人のものと考えられがちですが、新人の多くが悩んだり課題を抱えがちなポイントとその解決策をマニュアルやFAQ集とすれば、新人それぞれの個人の記録が会社全体としての「ノウハウ」になるのです。

日報を書く時に意識するポイント

日報は、上司や先輩が貴重な時間を割いて読むものだと研修では伝えましょう。そのため、日報を書く時には「読み手」目線を意識して書くように指導します。 具体的には「簡潔にまとめられていること」、「内容が正確であること」の2点を守るよう、研修では話してください。

簡潔にまとめられていること

❶ 5W3Hに沿って書かれているか ❷ 箇条書きで書かれているか ❸ 一文50文字程度か ❹ 定量的に書かれているか

内容が正確であること

❶ 誤字脱字はないか ❷ 定量的に書かれた文章の数値が誤っていないか

日報を書いた後には、これらのポイントが抑えられているか確認してから提出するように、研修では指導しましょう。

日報を効率的に書くコツ

日報は毎日書くものなので、できることなら効率的に仕上げたいところ。以下のコツを抑えれば、短時間での日報作成が可能になると研修で伝えると良いでしょう。

テンプレートを使う

日報を書くのに時間がかかるという方は、自分の思いのままに文章を書いているケースが多く見られます。しかし、テンプレートを利用すれば、書く内容が決まっているため、ダラダラと長くならず、書く内容に困ることもありません。 会社独自のテンプレートがある場合は、必ずそのテンプレートを使用する旨を指導しましょう。会社で用意していない場合、テンプレートは無料でダウンロードできるので、あらかじめテンプレートをダウンロードしておきます。必要であればカスタマイズして活用するように伝えましょう。 日報のテンプレートについては、このサイトでも下記URL内で紹介しています。日報の内容が会社で指定されてない場合は参考にしてください。 業務日報を“会社のお宝”に。職種別の日報テンプレート4選
無料で簡単。おすすめのエクセル日報テンプレート5選

業務中にメモを取る

業務後に日報を書き始めると、「今日、何をしたかな…?」と思い出すのに時間を要し、その結果、日報作成に時間がかかるという方も多いはずです。日報を効率的に書くために、業務中にメモを取ることを研修で伝えましょう。 メモといっても一言でかまいません。メモを見返せば記憶が蘇り、一日の業務を思い出す苦労がなくなるはずです。 なお、余裕があれば、その時の気づきなどを書いておくと、さらに日報作成が楽になることも教えましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 今回のコラムでは、新人研修に使える内容として、​​​​​​​​​​​​​​

  • 新人が日報を書くメリットとは
  • 日報を書く時に意識するポイント
  • 日報を効率的に書くコツ

を紹介しました。 新人のみなさんが、研修を通し、日報のメリットや重要性を知る手助けになれば幸いです。

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