ポイントをおさえて賢くキャッチアップ!働き方改革の内容まとめ

働き方改革のポイント

昨今、話題となっている『働き方改革』。なんとなくは理解しているものの、その詳細については把握していない、という方も少なくないはず。今回のコラムでは、そんな多忙なビジネスパーソンの皆様に向けて、『働き方改革』の具体的な内容を端的にまとめてみました。

なお、本記事は政府による「働き方実行改革」のサイトに公開されている内容をもとに、構成したものです。正確な内容を参照する場合はサイトに公開されている情報を確認ください。

働き方改革の基本的な考え方

『働き方改革実行計画(概要)』では、働き方改革に関して「基本的な考え方」として以下の3つにまとめています。これらはビジョンとも捉えられる内容です。

  • 日本経済再生に向けて、最大のチャレンジは働き方改革。働く人の視点に立って、労働制度の抜本改革を行い、企業文化や風土も含めて変えようとするもの。働く方一人ひとりが、より良い将来の展望を持ち得るようにする
  • 働き方改革こそが、労働生産性を改善するための最良の手段。生産性向上の成果を働く人に分配することで、賃金の上昇需要の拡大を通じた成長を図る「成長と分配の好循環」が構築される。社会問題であるとともに経済問題。
  • 雇用情勢が好転している今こそ、政労使が3本の矢となり、一体となって取り組んでいくことが必要。これにより、人々が人生を豊かに生きていく、中間層が厚みを増し、消費を押し上げ、より多くの方が心豊かな家庭を持てるようになる

働き方改革実行計画(概要)より

こうしたビジョンを阻害する代表的な課題として、正規・非正規の格差や長時間労働、ライフステージに合わせたキャリア設計の難しさなどが挙げられます。
これらの課題を解決するために、「労働基準法70年の歴史で大改革」と述べているほどに、多様な施策が用意されています。

では、その具体的内容を見ていきましょう。

具体的な改革内容

同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善

同一労働同一賃金の導入は、同一の企業・団体における、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差を是正することを目的としています。政府が示す「不合理な待遇差」とは、具体的に、①基本給 ②各種手当 福利厚生・教育訓練派遣労働者の扱い。の4点が働き方改革によって、パートタイム労働法、労働契約法、及び労働者派遣法が改正され、これらの待遇差がなくなります

賃金引き上げと労働生産性向上

最低賃金については、年率3%程度の引き上げを目途に、全国加重平均が 1000 円 になる見通しです。
なお、賃上げを実現した企業に対しては、①税額控除の拡充 ②助成制度の創設 ③雇用保険法の改正 ④雇用関係助成金に生産性要件を設定、などの施策が取られます。

罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是正

現在は、いわゆる36協定(月45 時間以内、かつ年360 時間以内の残業が上限)で時間外労働の限度が定められています。しかし、36協定には罰則等による強制力はなく、労使が合意して特別条項を設ければ、上限のない時間外労働が可能になります。
働き方改革では、協定に強制力が加わり、以下のような方向性での法改正が検討されています。

  1. 時間外労働の限度は、月45 時間、かつ年360 時間
  2. 臨時的な特別の事情があり、労使が合意して労使協定を結ぶ場合においても、年720 時間(=月平均 60 時間)以上の時間外労働は認められない。また、特例の適用は、年 6 回が上限となる
    なお、違反した場合には、罰則が科されることになります。

柔軟な働き方がしやすい環境整備

働きやすい環境設備

働き方改革では、時間や空間の制約にとらわれることなく働くことができる 「雇用型・非雇用型テレワーク」の環境整備、新たな技術開発・オープンイノベーションなどに有効な「副業・兼業」の普及を目指しています。
ガイドライン刷新、導入支援、就業規則の策定など、実効性のある政策手段によって、普及促進を図ります。

女性・若者の人材育成など活躍しやすい環境整備

現在、正社員だった女性が育児で一旦離職すると、過去の経験や職業能力を活かせない職業に就かざるを得ない場合が多く、このことは、労働生産性の向上の点でも問題となっています。
そこで、働き方改革では、女性のリカレント教育・再就職支援を推進しています。雇用保険法における専門教育講座の受講費用に対する教育訓練給付において、

  1. 給付率:最大6割→7
  2. 割上限額:年間 48 万円→56 万円
  3. 給付期間:離職後4年→10 年

の3点を変更点として挙げています。あわせて土日・夜間、e-ラーニング、短時間でも受講できる大学等の女性リカレント教育講座を開拓して、教育機会を広げていくことを目指しています。

また、女性の活躍に関する企業の情報の見える化を進めるべく、2018年度までに、女性活躍推進法の情報公表制度における制度改正が検討されています。
他にも、若者雇用促進法に基づく指針を改定し、希望する地域等で働ける勤務制度の導入など多様な選考・採用機会を促進するといった取り組みも施策として挙げられます。

病気の治療と仕事の両立

現在、労働人口の3人に1人が病気を治療しながら仕事をしていると言われています。なかには、治療と仕事の両立に問題を抱えているケースも多く、働き方改革では、以下の施策が取られるようになります。

  1. 会社の意識改革と受け入れ体制の整備
  2. トライアングル型支援(患者、主治医・会社の産業医、両立支援コーディネーター) の推進
  3. 労働者の健康確保のための産業医・産業保健機能の強化

これらにより、働き手の生産性向上を促進します。

子育て・介護等と仕事の両立、障害者の就労

子育てにおいては、2017年度末までに53万人の待機児童の受け入れを目指しています。また「介護離職ゼロ」 という目標も設定しています。そこで、

  1. 保育士資格の新規取得者の確保、保育士の処遇改善
  2. 介護士の処遇改善
  3. 男性の育児・介護等への参加促進

といった施策が検討されています。また障害者の就労については、「障害の特性等に応じて活躍できることが 普通の社会、障害者と共に働くことが当たり前の社会を目指していく」ことを実現するために

  1. 障害者等の希望や能力を活かした就労支援の推進
  2. 障害者等に対する就労支援

等が、取り組みの内容に含まれています。

雇用吸収力、付加価値の高い産業への転職・再就職支援

転職・再就職など新卒以外の多様な採用機会の拡大が課題となっている現在において、雇用吸収力や付加価値の高い産業への転職・再就職を支援することは、国全体の労働参加率や生産性の向上につながります。
働き方改革では

  1. 転職者の受け入れ企業支援や転職者採用の拡大のための指針策定
  2. 職業能力・職場情報の総合サイト(日本版 O-NET)の創設

等が、施策として挙がっています。

誰にでもチャンスのある教育環境の整備

働き方改革では「家庭の経済事情に関わらず、未来に希望を持ち、それぞれの夢に向かって頑張ることができる社会」を創ることを目的とし、教育環境の整備も進めています。実際には

  1. 経済的に特に厳しい学生を対象にした、返還不要・給付型の奨学金制度の創設
  2. 貸与型奨学金の負担軽減
  3. 高校生等奨学給付金・大学等の授業料減免の充実
  4. 幼児教育の無償化

など、教育費の負担軽減の施策が予定されています。

高齢者の就業促進

現在、「65歳を超えても働きたい」と願っている高齢者は約7割と言われています。しかし、実際に働いている人は2割と少数という状況です。
そこで、働き方改革では、65 歳以降の継続雇用延長や 65 歳までの定年延長を行う企業への支援を充実し、将来的に継続雇用年齢等の引き上げを進めていくための環境整備を行うことで、高齢者のニーズに応じた多様な就労機会を提供します

外国人材の受け入れ

高度な技術、知識等を持った外国人材の積極的な受け入れを図るためには、外国人材にとって魅力ある就労環境等を整備する必要があります。そこで、

  1. 企業における職務等の明確化と公正な評価・処遇の推進
  2. 企業と高度外国人材のマッチング支援外国人の生活面の環境整備
  3. 日本版高度外国人材グリーンカードの創設(永住許可申請に要する在留期間が5年→世界最速級の1年に)
  4. 高度人材ポイント制度における、トップ大学卒業生への加算措置を

などといった施策が挙げられています。

働き方改革の実現に向けて参考になるWebサイト

冒頭でもお伝えしたように、本記事は政府の「働き方実行改革」サイトに公開されている内容をまとめたものになります。詳細内容を参照したい方は、下記のリンクをご確認ください。

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