
境界を超えたチームには、 思いを流さず伝える場所が必要
広告を中心とした事業を展開されているFringe81さんにインタビューしてきました。 エンジニア、事業系問わず全社でQiita Teamをご利用いただいている点を取材しに伺いましたが、その背景にあるFringe81チームの高い一体感は、とても興味を引くものでした。 そこで今回は、Fringe81さんにおける Qiita Teamのご利用状況をご紹介する前編と、Fringe81チームの一体感がどう作られているかにフォーカスした後編とに分け、如何にして「境界を超えた」チームづくりに成功しているかをお伝えしていきたいと思います。
インタビューさせていただいた皆様
- Marketing Solution事業部 ディビジョンマネージャ 佐藤さん
- Media Growth事業部 Community Manager 寺本さん
- 技術開発本部 マネージャー 夏井さん
社長もポエマー、文章で思いや考えを伝えていく場所
ー 早速ですが、Qiita Teamにはどんな投稿をされていますか? 佐藤さん: うちのチームでは大きく3つあって、議事録と、週次・月次の事業進捗、それから「ポエム」ですね。 Qiita Team導入以前からそういう文化はあって、そもそも 弦さん(社長・田中弦氏の社内での呼ばれ方)がポエマーなんで(笑) 例えば弦さんが「なぜFringe81はこういう文化であり続けようとするのか」という話をQiita Teamに書いたら、それ見て新卒がコメントしたり、自分の思ったとらえかたをポエムにしたりとか、そういう事が起きています。

変化が必要な意味を話さなければ、変わる動機は生まれない
ーFringe81さんのQiita Teamには現在2,500近い投稿がされていて、90名のメンバー全員が投稿した経験があるという状態になっており、かなり定着していると言えそうです。導入時はどういったことをされましたか? 佐藤さん: 導入する意思決定をしたのは松島取締役で、その後の現場向けのフォローなどは、僕やこういったツールに慣れているメンバーが中心になって行いました。 ただやはり、 そもそも人間は変化を嫌うので、変化に慣れているFringe81でもきちんと「なぜ変化しなきゃいけないのか」という意味を話さないと、そもそも変わる動機が無い。 なので具体的に「なぜ導入するのか、どういう機能があるのか、どういうときに使うのか」というところをスライドでまとめ、勉強会を開きました。途中でジョインしてきたメンバーがいたらその都度開催して。
Qiita Teamなら流さずにフィードバックできる
― 導入前はYammerをお使いだったそうですが、以前比べて変わったなと感じるところはありますか? 夏井さん: そうですね、全然しゃべらないんだけど実はめっちゃ熱い思いを持ってる人が結構Qiita Teamで見えてきていて、アウトプットするのに文字だといけるけど人前に立って話すのは難しい、という人はやりやすくなったんじゃないかと思います。 たぶんYammerとかSlackだと流れちゃうんですね、熱い感じがすーっといなくなる(笑) そうすると書いた方も「あれ、意外とみんな反応してくれなかったな…」ってなってしまう。アウトプットするのも結構勇気がいるので、それだと定着しないと思うんですね。Qiita Team使うとコメント返したりThankしたり、トップページの右カラムに出る「最近いいね!された記事」で「あ、そういう投稿があるんだ」って気付いたりして、自然とみんなのフィードバックが集まってくる感覚が僕にはありますね。
相手に分かるように、言葉を選んで伝える
― 流れていってしまわないので、そのあいだにちゃんとフィードバックがつくタイミングがあると。 夏井さん: YammerとかSlackはある程度雑に書けてしまうんですが、Qiita Teamだとそういう風に残していくもの、全員が見るものだという意識があるので、言葉とか選んで書きますよね。例えば技術屋にしかわからない書き方とかせずに、ちゃんとみんながわかるように書こうねという。 ― ちゃんと情報を受け取る側のことを想定して書いているんですね 夏井さん: そうですね、事業側と技術側の壁というか、「技術屋何言ってるかわかんないよ」「技術屋もっと事業のこと勉強しろよ」とか、会社もこれから大きくなっていくなかでそういう嫌な感覚はチームの中で起こしたくないということは考えていますね。 (後編につづく)技術と事業、職種を超えてのコミュニケーションに悩むチームは多いのではないでしょうか。 後編では、Fringe81さんが如何にしてその境界を超え、チームとしての一体感を全社で作り上げているのか掘り下げていきたいと思います。