インストール不要のローカルWikiを無料で自作する方法と注意点

インストール不要のローカルWikiサービスで簡単にローカルWikiを立ち上げたいという人はこの記事を読めばローカルWikiの作り方がわかります。

ローカルWikiとは?

wiki(ウィキ)と聞くとWikipediaを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

世界最大のwikiはWikipediaです。そもそもwikiとは不特定多数の人が共同で編集するウェブサイト・知識データベースのことを指します。

ローカルWikiとはその名の通り、地域コミュニティの掲示板またはポータルサイトのような知識データベースのウェブサイトのことです。

ローカルWikiはその地域コミュニティの人たちが共同で編集して地域情報やニュースを配信することが主な役割です。

最近では各市区町村のWebサイトがあるので影を潜めていますが、ジモティーなどのサービスはローカルWikiをもっと使いやすくしたWebサービスですね。

ローカルWikiは各市区町村よりもさらに小さな地域単位・集合住宅などのコミュニティでのニッチな情報を蓄積するという目的で今でも使われています。

ひと昔前は当たり前のように存在した回覧板のほとんどはローカルWikiに取って変わった印象がありますね。

これを聞いて「自分の地域でもローカルWikiを立ち上げたい」と考えている人もいると思います。

この記事ではインストール要らずで簡単にローカルWikiを構築できるサービスを紹介します。
最後まで読めば、誰でもローカルWikiを立ち上げることができるようになるでしょう。

ローカルWikiをゼロから立ち上げる時の注意点

ローカルWikiを立ち上げる前に検討しておきたいのが「コスト」です。

コストとひとくちに言ってもお金だけがコストではありません。

たとえば、ローカルWikiを一度立ち上げたら誰かがメンテナンスをしなければならないのでメンテナンス管理コストがかかります。

それに加えてサーバー代やドメイン代なども毎年費用がかかります。

サーバー代は安く見積もれば月々500円、年5,000円程度がボリュームゾーンでしょう。

意外とゼロからローカルWikiを立ち上げるのはコスパが悪いかもしれません。

そんな時に導入を検討したいのが「LocalWiki」というサービスです。

LocalWikiは非営利団体が運営しているオープンソースの完全無料でローカルWikiを作れるサービスです。

LocalWikiの日本語公式サイト内の「LocalWikiをあなたのコミュニティに導入しよう」から簡単にあなたの地域だけのwikiが作成できます。3分で作れます。

まずはあなたの地域を追加しましょう。範囲はどれだけ小さくても構わないらしいです。

次にアカウント作成画面に遷移するので必要項目を入力しましょう。

最後の「Do NOT fill out this form unless you’re a s-p-a-m-m-e-r」は「あなたがスパマーじゃないならこの項目は入力しないでください」という意味なので空欄のままログインボタンをクリックしてアカウント作成を完了しましょう。

アカウント作成が完了すると、以下の画像のような私が作成した川崎市中原区のwikiが新規作成されます。

ちなみにこの記事を読んだ中原区の方がいれば是非1人で飲みに行ける居酒屋の情報を追加してくださいね。

※私が作成したLocalWikiの中原区のページはこちら

LocalWikiを導入するだけで無料でしかも3分程度でローカルWikiが作れてしまいました。

ですが、このLocalWikiではページの非公開やユーザー同士の交流をする機能などがなかったり、多少英語がわからないと使いこなせないので、集合住宅などで使うのにはあまり適していないです。

泥棒にマンションや集合住宅の情報が渡ってしまう可能性もあるので注意が必要ですね。

ページの非公開や公開を切り替えることができるサービスを自作することも可能ですが、やはりウェブサイトのメンテナンスコストがかかってしまいます。

そこでおすすめしたいのがクラウドWikiサービスです。

企業などで使われているクラウド型のwikiサービスは地域コミュニティやサークルなどの情報を共有・蓄積するのにも適しています。

クラウドと聞くとお金がかかるサービスのように思えるかもしれませんが、実は特定の条件を満たすと無料でずっと使えたり、無料トライアルをすることもできる上にメンテナンスは運営会社が行うので前述したサーバー代やドメイン代がかからないのことも魅力的です。

たとえば、クラウドWikiサービスだとページごとに公開/非公開を切り替えることができるので外部の業者の方々との一時的な連携も簡単になります。

※以下はクラウドWikiサービスでQiita Teamというサービスの画面の一例です。

まとめ

ローカルWikiは地域コミュニティを活性化させる手段としても有効です。

ぜひLocalWikiやクラウドWikiサービスを活用してローカルWikiを立ち上げてみてはいかがでしょうか?

DX推進指標とは?活用方法や詳しい内容について解説

今あらゆる産業において、ビッグデータやIoTなどITの技術を活用し、DXによって業務を効率化していくことが求められています。

DXは経済産業省を中心に以前から変革が推進されているものの、現場レベルではなかなか進んでいないのが現状。実際のアクションプランにまで施策を落とし込むことができず、苦労している企業も多いのではないでしょうか。

そこで経済産業省では、2019年に「DX推進指標」を作成し、企業がDXをどのくらい進められているのかについて指標を発表しました。今回はこの「DX推進指標」について、内容を噛み砕いて解説していきます。

「DX推進指標」とは?

「DX推進指標」とは?

「DX推進指標」とは、経済産業省が企業に対して、DX推進をどの程度進めているのか自己診断してもらうために作った指標のことです。

DXとは、本来企業文化やビジョンまで大きく変革が求められるものです。DXを進めていき、新しい開発手法を生み出したりすることで、自社の顧客に向けた新しい価値創出に取り組まなければなりません。

ただ実際には、実験的に行われているものの、実際のビジネスの変革にまではつながっていないということも指摘されていました。

こういった状況を改善するためにも、まずは各企業が自己診断することによって、具体的なアクションを促すことが「DX推進指標」における目的です。

経産省による「DX推進指標」策定の目的

経済産業省による「DX推進指標」策定の目的は大きく分けて2つあると考えられています。

  1. 関係者間の認識共有
  2. 必要なアクションの気づきの提供

それぞれどういった目的があるのか具体的に把握しておきましょう。

関係者間の認識共有

まず経産省では、社内でDXを行うために、認識共有が非常に重要であるということを強調しています。

DXは自社のビジネスモデルそのものを変革する試みでもあるため、部門ごとの認識がずれていると上手く進んでいきません。経産省は以前から日本企業が部門ごとに個別のシステムを運用していて、一貫性があまりないということを主張していました。

経営層、事業部門、IT部門、など様々な部門が共通の認識を持っているかチェックするためにも「DX推進指標」は重要なのです。

必要なアクションの気づきの提供

社内で実験実証的にDXが行われているだけでは、なかなかDXは進んでいきません。

これにはまず、具体的に自社はどのくらいDXが進んでいるのかという指標を明確に理解しておく必要があります。

今どのくらい進んでいるのかが分からないと、具体的に次何をすべきなのかがよく分からなくなってしまいがちです。何をすべきかを明確にする目的でも「DX推進指標」は効果を発揮していきます。

DX推進指標の構成

引用:経済産業

ではDX推進指標には具体的にどのような指標が設定されているのでしょうか。ここではその推進指標や構成について、具体的に解説します。

DX推進の枠組み(定性指標)

まず「DX推進の枠組み」においては、経営サイドがどのようにDXを進めているのかを判断するための指標を設定しています。

DXに取り組むにあたっては、顧客視点でどのような変革をしていくかが最も重要なものです。経営がDXを推進する環境にあるのか、事業にはしっかり落とし込めているのかなどを指標として設定しています。

DX推進の取組状況(定量指標)

定量指標の方では、DXの競争力強化への取り組みとして、新規顧客割合や研究開発のスピードなどを活用することを指標として設定しています。またDXへの投資額や、デジタルサービスにおける収益性など様々なモノを数値的に判断していきます。

ITシステム構築の枠組み(定性指標)

こちらは実際にどの程度ITシステム構築が進んでいるかについて指標を設定しています。データの活用や、活用のスピード感など、システムに求められる要件を満たそうとしているかを判断します。

ITシステム構築の取組状況(定量指標)

先述した経営面と同様に、取り組みに対しての進捗管理に触れています。具体的にはDX人材の数や、研修予算、事業の予算などについて数値的に評価するための指標です。

自己診断結果に基づくベンチマークを活用する

自己診断結果に基づくベンチマークを活用する

「DX推進指標」における自己診断が完了したら、その内容を中立組織であるIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)に提出することで、診断結果と全体データの比較ができるベンチマークをもらえます。

他社と比較して自社はどのような状態にあるのか、ベンチマークを上手に活用することで、今後取るべきアクションは何かを明確にしていけるのです。

「DX推進における取締役会の実効性評価項目」とは

先述しているようにDXは部門ごとの実行は不可能で、経営サイドの全面的な協力が必要です。

経営の執行を行う取締役会の役割も非常に重要であることを予想して、経済産業省は会合の際に議論が活発化するように「実行評価項目」をまとめました。

これは、各推進指標に対して取締役に回答をしてもらうことで、データを集めて、より議論を活発にすることを期待しています。

DXは推進指標を活用して進捗を確認すべき

以上で見た通り、DX推進指標は企業のDXにおける成熟度を計る指標として非常に有効です。

独立行政法人のIPAが入ることによって、より他社とのDXの進捗が浮き彫りになり、自社がどのくらいDXが進んでいるのか判断しやすくなります。

DXを実際に実行する際には、全社で共通の認識を持っておかねばなりません。

DXを進めたいと考えているのであれば、ぜひまずは推進指標を活用して現時点での状況を把握してみてはいかがでしょうか。

DX推進ガイドラインとは?経産省の資料を具体的に解説

さまざまな産業において、DX(デジタルトランスフォーメーション)による革新的な変化が求められている現代社会。DXすることで業務が効率化され、企業活動の生産性が高まったり、新事業の創出にもなったりと、非常に良い効果が見込めます。

しかしいざDXを実践してみようと思っても、どこから手を付ければいいか分からない企業の経営者・担当者の方は少なくありません。

そこで今回は経済産業省が発表している「DX推進ガイドライン」を参照し、DXには何が必要なのか、メリットは何なのかなどについて解説します。

経産省による「DX 推進ガイドライン」とは?

経産省による「DX 推進ガイドライン」とは?

経済産業省は2018年9月に「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」という資料を発表しています。

これは同年の5月に有識者を集めて議論を行ったものを元に作成した資料で、DXを推進するにあたって抑えるべきポイントを明確にしたものでした。

これを元に取りまとめられたのが、同年12月に発表された、DXを具体的に推進するための「DX推進ガイドライン」です。具体的なアクションプランを提示することで、より経営者・担当者がDXを推進しやすくする方法を解説しています。

経産省がDXを推進する理由

DXレポートにもある通り、経済産業省は日本企業における「2025年の崖」の克服を危惧しています。

「2025年の崖」とは、既存の老朽化したシステムが残存した場合、日本における国際競争への遅れや停滞を懸念する考え方のことです。2025年までに予想されるIT人材の引退と、各種サービスのサポート終了などによるリスクの高まりが、日本の衰退につながるのではないかと危険視されているのです。

日本企業が国際競争でも取り残されないようにするために、政府もDX化を推し進めているのです。

企業がDXを進める理由

企業がDXを進める理由

日本企業における問題点は、各業界でレガシーなシステムに維持管理を任せてしまっているという点です。

特にIT関連予算を戦略的に活用できていないがために、レガシーなシステムにお金を支払い続けている企業もあるようです。

これにはまず、会社として具体的な経営戦略を定めるなど、経営的な視点から変化していかなければなりません。しかし現状はDX推進ができる人材も現場に不足しており、なかなかDXが進まない要因となっています。

DX推進ガイドラインの構成

そこでベンチマークとして有効活用できるものが「DX推進ガイドライン」です。同ガイドラインは、大きく分けて以下2つの切り口に分かれています。

  1. DX推進のための経営のあり方、仕組み
  2. DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築

各項目において細かい内容が策定されていますが、今回は主なポイントをそれぞれまとめてみました。

「DX推進のための経営のあり方、仕組み」のポイント

DX推進のためには、まず経営陣が根本的な仕組みを変えていかなくてはなりません。

ここでは各5項目に分けて、経営における重要な方針を固めていますが、内容として一貫しているのは「経営におけるDXのビジョン」が重要だということ。

流行っているからとりあえずDXをしてみよう!という考えでは、DXを社内で推し進めることは不可能です。

経営ビジョンをしっかり策定して、その上でDXをどのように行っていくのか、姿勢を見せることが非常に重要なのです。

またDX自体は非常にチャレンジングな事であるとも指摘しており、経営ビジョンが定まっていても、以下の内容を具体的に定めておかなければ、現場はなかなかついてこないということも考えられるでしょう。

  1. 人材の育成はできているか
  2. 外部から知識を学んでいるか
  3. サポートする仕組みはあるか

「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」のポイント

もう一つ、「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」部分では、より具体的にどのようにITシステムを構築し、それを実行に移していくかのプロセスについて指摘しています。

DXにおいては「体制・仕組み」が非常に重要です。既存のレガシーなシステムを刷新していく必要があるため、現場の判断に委ねられる部分が大きいと言えます。

ただこの時に重要なのが、自社で主体的に行い、各部署ごとではなく全社的に取り組むことです。実装すべき新しいシステムについて、しっかり自社で理解し、ひとつひとつ明確にしていくことでシステムの複雑化を防ぐことができます。

他企業に助けを求めてDXを丸投げするのではなく、自社で主体的に改善していくことが重要なのです。

DX推進は経営陣のコミットメントが求められる

進めようと思っても、なかなか進めるのが難しいDX推進。

DX推進ガイドラインで政府が策定しているように、まずは経営陣がきちんとDXに対するビジョン・施策などを明確にしていくことが重要です。

古い体質の日本企業では、技術の刷新を行うことに抵抗があったり、難しいと感じるところも多いでしょう。

しかしDXは経営陣が進めていこうとすれば、少しずつ変えていくことができます。何から始めたらいいか分からない経営者・担当者の方も、ぜひ政府のガイドラインを参考にしてDX推進に取り組んでみてはいかがでしょう。

【最新版】DX戦略はなぜ必要?8つの業界での活用事例を徹底解説

変化の激しい現代社会において、今非常に注目を集めているDX(デジタルトランスフォーメーション)。

データやテクノロジーなどのIT技術を企業活動に反映させることによって、新たなニーズを発掘したり、サービスを磨き上げたりすることができます。

トレンドワードでもある「DX」ですが、実際にDXを導入するためにはどのような戦略を練ったら良いのか、分からない企業がほとんどなのではないでしょうか。

本記事では、なぜDX戦略が必要なのかについてや、各業界のDX戦略の事例を中心に解説します。

なぜ、DX戦略が必要か?

なぜ、DX戦略が必要か?

まずはDX戦略が必要な理由は主に3つ挙げられます。

  1. 業務の効率化につなげられる
  2. 新しい事業の創造も期待できる
  3. デジタル競争で他国に遅れを取らない

まずDXを導入することによる最大のメリットは、業務の効率化にあると言えます。古い体質の企業では、業務を人的なリソースに依存することも多く、なかなか生産性が上がらないという特徴があります。IT技術を普段の業務に積極的に取り入れ、生産性を上げていくことで、より利益率を高めて強い経営基盤を築くことにつなげることが可能です。

またこれまでの既存の事業以外にもDXを起こすことによって、より新しい価値を創出していくことにもつながります。今やWebやSNSなどのインターネットでもモノが売れる時代です。デジタルな手法を利用することで、より新しいモノを開発できたり、売り方を工夫したりできるようになります。

また3つ目について、DXの波に乗り遅れてしまうと、他国とのデジタル競争で遅れをとり、結果的に国内の事業が衰退してしまう可能性もあります。現にGAFA(Google・Apple・Facebook・Amazonの略称)に代表されるようなアメリカのビッグテック企業は、世界的に有名な高収益企業としても知られています。GAFAはデジタル競争においても先進的で、各々の市場をほぼ独占している状態にまでシェアを伸ばしています。競争の優位性でも遅れを取らないために、DX戦略を積極的に取っていくことは非常に重要なのです。

ただ実際に各社がどのようなDX戦略が必要なのか気になる方も多いですよね。ここからは、各業界ごとにどのようなDX戦略を行っているのかについてまとめています。

1. 金融業界のDX戦略

金融業界のDX戦略

 「Fintech」という単語でも知られているように、キャッシュレス決済やネット銀行など、私達の生活にも浸透し始めている金融のDX戦略。近年は日本でもすっかりキャッシュレス決済が進み、各社のシェア争いが話題を呼んでいます。

今後もますます「お金」がデジタルにやりとりされる世の中になっていくため、私達も身近に金融業界のDX戦略を感じることができるでしょう。

2. 保険業界のDX戦略

従来の保険業界では、顧客に対して対面でプランを説明し、納得してもらったら加入してもらうというスタイルの販売方式が主流でした。

しかし近年では、ネット保険が民間にもかなり普及し、自動車保険から生命保険までほとんどの保険がネットで手続きできるようになってきています。

個人のプランによって契約内容が複雑な保険業界では、販売だけでなく、顧客管理の分野でもDX戦略が推進されています。

私達にとっても、ますます簡単に保険に入れるような世の中になっていくのではないでしょうか。

3. 製造業界のDX戦略

製造業界のDX戦略

車・機械・電子機器など様々なモノを製造する現場でもDX戦略は進んでいます。例えば世界的な車メーカーのトヨタ自動車では、工場でのIoT化を積極的に推し進めていて、以下のようにかなり積極的な取り組みを実施しています。

  • 3D CADなどを用いたデザインデータの一元管理
  • 現場からの声をAIを使って収集
  • セキュリティ対策で周辺機器をIoT化

モノを作る過程では多くの人員を必要とすることが多いですが、DX戦略を取ることでより生産性をアップさせることもできるようになります。

4. 小売業界のDX戦略

小売大手各社は、流通から現場業務のオートメーション化を重要視しており、インターネット通販(EC)の市場はますます拡大しています。

例えば世界的な小売大手のウォルマート社は、2018年度に1兆円を超える額のIT投資を実施しており、店舗業務の自動化に力を注いでいます。

今後もWebやSNSなどで積極的にモノが売られていく中で、DX戦略がかなり大胆にとられていく業界の1つとなることでしょう。

5. ヘルスケア業界のDX戦略

ヘルスケア業界のDX戦略

DXの波は、医療現場にも顕著にあらわれています。

例えば創薬の分野では、人間がいちから成分配合を考えるのではなく、AIによって予め割り出されたものの中から調合するという流れも盛んです。

現場でも患者のデータを一括管理したり、手術でARの技術が使われたりと、かなり積極的な利用が目立っています。

6. 物流業界のDX戦略

物流業界は元来、物流の管理など非常に細かいデータが必要になる業界です。一方で従事者の年齢は上がり、労働人口も不足しているため、多くの現場でDXの導入が指摘されてきました。

現在行われている施策としては、トラック輸送の配車支援サービスやスケジュール管理のデータ化などが挙げられます。またユニークなところでは、量子コンピューターを活用した配送ルートの最適化も、社会実装に向けてPoC等が進められています。

将来的には自動車の自動運転技術が進んでいき、ますます輸送に人的リソースを割かなくていいような未来が期待されています。

7. 教育業界のDX戦略

金融業界の「Fintech」と並んで知られているのが、教育業界の「Edtech」(Education technology)です。近年は新型コロナウイルスの影響もあり、教育を対面で行うことが非常に難しい世の中になっています。そんな中で、遠隔でも学べるeラーニングをはじめとするEdTechは重要視されており、学校教育の現場でもDXが進みはじめています。

教える側の役割も大きく変わると言われている教育業界において「Edtech」が教育の形を大きく変える見込みです。

8. 行政のDX戦略

行政のDX戦略

行政におけるDX戦略で1番目覚ましいのは、書類主義文化の撤廃でしょう。2020年には河野行革相が、ハンコ文化を一気に撤廃させたことで話題となりました。

経産省ではデータを基本的にクラウドベースで管理し、国民が利用しやすいサービスにすることを目指しています。さらに政府は「デジタル庁」の創設に向けても力を入れており、今後ますます国のDXを牽引する存在になりそうです。

各業界でのDX戦略は積極的に採用されている

今回はDX戦略とは何かについて、各業界の事例を参照しながら解説してきました。日本でも各業界でDX戦略が進んでいることがお分かり頂けたでしょうか。DX戦略を行うことで、ますます生産性がアップし、業務が効率化していくことが期待できます。

今後DX戦略は間違いなく積極的に推し進められていくことが予想されています。私たちの身の回りにも間違いなく変化が現れるDX戦略、これからも目が離せません。

企業がDXを進める理由とは?DXの意味や日本企業が抱える問題について解説

近年、DXという言葉を耳にするようになりました。
なんとなく聞いたことがあるものの、「DXって何?」「企業がDXを進めてどうなるの?」「これまでのIT化とはどう違うの?」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、DXやそれに関連する言葉の意味や、企業がDXを推進する意味と意義についてご紹介します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味

DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味
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DXとは、正式名称を「デジタルトランスフォーメーション」と言います。日本語では「デジタルの変革」と訳します。
具体的には、ITの進化によって新しいサービスやビジネスモデルを生み出し、展開することで、コストの削減・働き方改革・社会全体の変革につながる施策の総称を意味します。

また、DXとともに語られることの多いのが「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」です。
どちらもデジタル化と訳すことはできますが、DXとはまた違った意味を持ちます。
それぞれ何が違うのか、ご説明します。

デジタイゼーション・デジタライゼーションの意味

code coder coding computer
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まずはデジタイゼーションについて。
デジタイゼーションとは、ある業務工程におけるアナログ情報の部分的なデジタル情報への置換を示します。例えば、紙の書籍を電子書籍にする、紙ベースの書類をPDF化するといったことが挙げられます。手作業で行っていた実績集計作業を、RPAといってボタン1つ押すだけで人の手をほとんど動かさずに作業が完結するシステムを使用することも、デジタイゼーションの一つといえます。

次にデジタライゼーションとは、自社内外に関係するプロセス全般をデジタル化することです。例えば、レンタルビデオ屋でDVDを貸していた会社がストリーミングサービス(インターネットで動画が見られるサービス)を始める、車を売っていた会社がカーシェアを始めるといったことが挙げられます。

ここまで、DXとそれに関連するデジタイゼーション・デジタライゼーションの意味について解説してきました。

確かにデジタル化は、プライベートでも仕事でも人々の生活を便利にします。しかし、何故この数年で「DX」という言葉が浸透し始めたのでしょうか。そこには、経済産業省が公開した「DXレポート」が絡んでいます。

経済産業省「DXレポート」の衝撃

経済産業省「DXレポート」の衝撃

経済産業省の「DXレポート」とは何かというと、DXを推進しないと、日本の既存システムでは世界で生き残ることができない、敗者になってしまうと警鐘を鳴らしたものです。

具体的には、企業がDXを進めることができないと、2025年〜2030年に年間最大12兆円の損失が発生する可能性があると書かれています。

何故そんな莫大な損失が出る可能性があるかと言うと、今あるITシステムやデータが複雑化・ブラックボックス化しており、新しいビジネスモデルや顧客体験を生み出す足かせになっているという問題があるからです。

この問題を放置してしまうと、ベンダーやユーザーに弊害が起こるとされています。

弊害の内容は、
・データ化されたものの、活用しきれずデジタル競争の敗者になる可能性
・災害、システムトラブルによるデータ流出の可能性
・技術の保守や運用に割く人材が不足する可能性
などが挙げられます。

企業がDXを進める意味と意義

上記のような弊害を前提に、企業がDXを進める意味と意義は一体どこにあるのでしょうか。以下、3つのメリットについてご紹介します。

生産性の向上

1つ目は、生産性の向上です。

DXを進めることで、これまで手作業で行ってきた業務が自動化されることで業務効率が上がり、実は不要だったプロセスも見えてきます。

また、業務の流れを短縮・必要な人員の見直しなども進むことで、その分の時間や手間をデータ活用や分析にまわして事業に活かすことが可能になります。

レガシーシステムの刷新

2つ目は、レガシーシステムの刷新です。

レガシーシステムを簡単に言うと、複雑化・ブラックボックス化して問題を抱えている古いシステムのことです。

膨大な顧客データを集めていても、データの見える化やマーケティング・製品開発に生かせる仕組みが無い状態では、そのデータに価値はありません。

ユーザー属性・行動・検索キーワードなどのデータを分析することで、顧客や消費者のニーズに沿った集客やサービスの改善をすることが可能になります。

BCP対応

最後3つ目は、BCP対応です。
BCPとは、事業継続計画と言って、災害などの緊急事態時に損害を最小限に抑え、事業の継続・復旧を図る計画を意味します。


特にコロナ後、製造や物流業界ではDXを前倒しして行い、AIの活用や人員削減、倉庫のオペレーション変革を進める動きが見られました。

DXの意味は社会全体の変革

DXの意味について、これまでなんとなく分かるようなわからないような、と思っていた方もクリアになりましたでしょうか。
DXを進めると、企業のビジネスモデルだけでなく人々の暮らしにまで影響を与えます。そして、このような新しいシステム基盤の導入には、莫大な予算と時間を要するのも事実です。
経済産業省のDXレポートが示す2025年まであと残りわずかなので、取り入れられるところからDXの推進を始めていきましょう。

【事例紹介】DX化を先進的に進める国内外企業の取り組みを解説

スマートデバイスやAI、ビッグデータ、クラウドといった様々なデジタル技術を取り入れ、新たなビジネスモデルを創出することで顧客や社会に変革を起こすことを目指す「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。今、多くの企業がDXへと舵を切っています。

本記事では、すでにDX化を実現して新しい価値を提供しつつある企業の先進事例をご紹介します。

国内DX事例

国内DX事例
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まずは国内DX事例について、3つご紹介します。

住友生命保険相互会社

国内保険会社大手の住友生命保険相互会社では、健康増進型保険「Vitality(バイタリティー)」という新商品の開発にあたって、DXにチャレンジしています。

同社はこの商品開発で、関連会社であるスミセイ情報システムと共に、レガシーシステムを担当していたITエンジニアを大量・短期にDX人材へと転換する必要に迫られました。そこで同社は、「マイクロラーニング」とチャットシステム「Slack」、およびオンライン会議を組み合わせたやり方を編み出しました。

マイクロラーニングとは、1回5分程度の動画や短いWebコンテンツなどを教材として使い、学習を進めていくという学びの方法です。 学習者はスマートフォンなどを通じて場所を問わず、好きなタイミングで学習を進めることができます。

これら3つの要素を組み合わせる事で、時間や場所に制限されることなく、コミュニケーションを取りながらDXを実現するための学習を進めることに成功しました。

小松製作所

株式会社小松製作所は、建設機械や産業機械の生産などを事業とする企業です。

同社では「デジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクション」と銘打って、2015年1月にDXの取り組みを開始しています。スマートコンストラクションとは、建設生産プロセスに関わるあらゆる「モノ」のデータをICTでつなぎ、施工の最適化をはかるソリューションの総称です。

具体的には、ドローンを飛ばして現場を測量し、そこから3Dデータを作成。職員がパソコンでそのデータを見ながら、想定される問題を事前に察知・推察し、それを元に計画の変更が決まると、その指示が現場の建設機械へと伝達されます。

こういったプロセスそのものをアップデートする取り組みは、国内で高い評価を受けており、経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX銘柄2020」において「DXグランプリ」に選出されています。まさに日本を代表するDX先進企業といえます。

日本郵便株式会社

日本郵政グループでは、「新規ビジネス室」「DX推進室」を社長直属のプロジェクトとして立ち上げを発表しており、郵便局とDXを組み合わせることで新たな付加価値創造を目指しています。

具体的には、ゆうパックやゆうメールを引き受ける際にバーコード等から取得できるデータを、配達作業における経路計画や要員配置に活用するなどして、データを最大限に活用した業務改革を実行しています。2023年度には、荷物追跡などを含む基幹システムの刷新を予定しており、新システムにもこのデータドリブンの考え方を反映するとみられています。

海外DX事例

skyline photography of buildings
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このようなDXの動きは日本国内だけでなく、海外でも非常に顕著です。ここでも3つの有名企業について見ていきましょう。

Spotify

スウェーデン発の音楽配信サービス「Spotify」は、今や定番になりつつあるサブスクリプション型の音楽聴き放題のサービスを文化として定着させた存在であると言えます。Spotify以前は、CDやダウンロードが主流だった音楽業界だったわけですが、特定の楽曲を購入して視聴したり、様々な機能をアプリケーションに持たせるなどして、音楽の新しいディストリビューションのあり方を定義し、それに向けたDXを推進していったと言えます。

Uber

日本国内にも進出しているUberは、「自動車で移動したい人」と「車を持っていて、空き時間がある人」をマッチングする配車・カーシェアリングサービスであり、世界のタクシー業界に変革を起こしました。

サービスはアプリに集約され、GPSでユーザーの位置情報を正確に把握し、車の到着時間も適確に伝えてくれます。Uber自身は一台も車を所有することなく、このサービスを実現しているという、既存のリソースに「意味のイノベーション」をもたらした、驚きのDXサービスとなっています。

McDonald’s

マクドナルドは激化する外食産業競争の中でも、「Velocity Growth Plan」と呼ばれるDX化計画を策定し、特にAI領域に注力しています。

たとえばドライブスルーについて、同社では顧客の好みや買い物時間、天気についてAIがデータを統合分析し、そこから導き出される最適なメニューを提供するという仕組みを、アメリカとオーストラリアのほぼすべてのドライブスルー店舗に設置しています。

ユーザーの利便性を向上させることはもちろん、顧客データを集積し、今後に生かすというDX化が進められていると言えます。

スピード感を持ってDXを推進することが重要

スピード感を持ってDXを推進することが重要
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DXと一言でいっても、企業の業種・サービスを提供する顧客によって、取り組みの内容は様々です。今回見ていった通り、勢いのある会社は取り組みへのスピード感が違うもの。DX化の波に乗り遅れないためにも、スピード感を持ってDXを推進することが重要だといえます。

DX化がもたらすメリットと、実現に向けたプロセスとハードルについて解説

ここ数年で一気に広がっているDX化の波。あなたの会社ではDXを進めていますか?

本記事ではDXの理解を深めるために、DX化の概要からメリット、ハードルなどについて解説します。

DXとは

そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)とは何でしょうか?経済産業省によると、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」 と定義されています。

少しわかりやすく言い換えると、DXとは、スマートデバイスやAI、ビッグデータ、クラウドといった様々なデジタル技術を取り入れ、企業が新たなビジネスモデルを創出することにより、顧客や社会に変革を起こすことを示します。

ちなみに、Digital Transformationの略語は普通なら「DT」になりますが、英語圏ではTrans=Xと省略する文化があるため、「DX」と表記します。

DX化が注目される背景

DX化が注目される背景
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ではなぜ今、DX化が注目されているのでしょうか?

経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」によると、国内の様々な企業が既存のシステムを維持し続けた場合、下記のような事態に陥ることが予測されています。

・システム管理者の高齢化によるシステムのブラックボックス化

・システムが複雑化し、新システムに移行ができなくなる

・システムの保守や運用技術者の人材不足

上記の事態はシステム維持コストの増大や、急速な市場の変化に対応できない等の大きなリスクを生じさせます。これらは通称「2025年の崖」といわれており、年間で最大12億円もの経済損失を引き起こすとされているのです。

つまり、急速に変化する市場の中で企業が生き残っていくためにはDX化が必須であり、そのためにDXが今注目されているというわけです。

DX化がもたらすメリット3選

DX化がもたらすメリット3選

では、DXは企業や我々の社会にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?DXの必要性を踏まえながら、そのメリットを3つ説明します。

レガシーシステムからの脱却

先に述べた「2025年の壁」の最大の要因となっているのが、日本企業独自の「レガシーシステム」です。レガシーシステムとは、新しい技術の発明によりコンピュータ技術が古くなることをいいます。

レガシーシステムを使い続けた場合、利用技術が古いために新しい技術との互換性が低く、業務の効率化を妨げたり、古い技術を扱える人材の不足や、コスト増大にも繋がってしまいます。

早い段階でDXに取り組んでレガシーシステムを刷新することで、企業に待ち受けているこれらの問題を回避することが重要となります。

変化するビジネス環境への適応

これからの時代は、デジタル技術やマーケティング技術の発達によって、あらゆる変革が継続的に起こると予想されています。今後、最新の技術を駆使した企業を相手に、古い技術のままで戦っていこうとする企業は淘汰されていくでしょう。

DXを推進することによって、今後の急速に変化するデジタル技術に柔軟に対応することができるようになり、新時代の競争の中でも生き残っていける企業へと変化することができます。

生産性の向上

業務の生産性向上もDXを推進するメリットの一つです。これまでのIT化やデジタル化でも、生産性向上は実現できましたが、今後、新しい技術の登場やビジネスモデルの変化によって、ますますの生産性向上させることが可能になってきます。

また、DXによって働き方改革やNewnormal時代の多様な働き方への対応も同時に推進することができます。DXは企業の働き方を革新させる可能性を秘めているのです。

DX化のハードル3選

DX化のハードル3選
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DXの必要性やメリットについてはご理解いただけたと思います。しかし、DX推進を阻害する要因も企業には存在します。ここではDX推進を阻害するハードルについて、代表的なものを3つ挙げます。

DX人材の確保

DXの推進には、デジタル技術に精通した技術者の存在が必要不可欠になります。それらの知識を持つ人材が社内にいない場合は、新たな人材の確保も必要になります。

しかし、日本では少子高齢化に伴う労働力人口の減少、そしてIT需要の高まりに伴い、社会全体で深刻なIT人材不足に陥ることが予想されています。今後、最新の高度な技術を理解した人材の競争が激化し、人材の確保の難しさがDX化を妨げる要因となる可能性があります。

ボードメンバーの理解

DXによる改革には大きな変化が伴うため、少なからず反発を生むこともあるでしょう。それを理解してもらえなければ、DX化をスムーズに進めることは難しいといえます。

だからこそ、トップダウンでの号令が必要なテーマであると言え、企業の代表者を含めたボードメンバーによる理解と社内発信が重要となります。

レガシーシステムそのもの

DXを進めるためにはレガシーシステム化した既存のシステムを見直すことも不可欠です。現在すでに10年以上経過した基幹システムなどは、システムのブラックボックス化や複雑化によりシステム移行がすでに困難になってしまっている場合があります。

そのような場合は、早急な対応が必要になると言えるでしょう。

DX化の進め方

DX化の進め方
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最後に、具体的にどのような手順でDX化を進めていくべきかについて説明します。

ボードメンバーによるコミットメント

まず大切なことは、ボードメンバーによるコミットメントです。

大きな変化を伴うDX推進には、まず最初に経営層を含めた社内外でのビジョンの共有が必要です。これがなされていないと、DX推進の旗ふりがうまくできず、途中でストップしてしまい、社内に混乱と不信感だけを残してしまう恐れがあります。

DX推進体制の構築

トップ層のコミットメントを得たら、次は実際に変革に取り組むためのチャレンジをサポートする体制づくりが必要です。プロジェクトグループを立ち上げたり、DX推進部門を設立したりすることも有効です。

業務とシステムの現状分析・現状評価

チームができたら、自社システムをはじめとするIT資産がどのような状況にあるかを評価します。システム全体を俯瞰し、老朽化・ブラックボックス化したシステムの存在を把握します。

デジタル化に伴う既存業務の構造改革

DXでは、デジタルを活用して既存ビジネスをより高度化する必要があります。従来の業務の流れのデジタル化を進めていくことで、業務の構造そのものを見直し、既存業務の構造改革を進めます。

既存ビジネスの高度化

既存業務の構造改革にある程度の目処がついたら、デジタルを活用した新しいビジネスモデルへと事業そのものを変革させるチャレンジへとフェーズがシフトします。それに伴い組織の構造を抜本的に組み直し、組織の意識そのものも変革していくことが重要となります。

DX化のビジョンを共有して取り組む必要がある!

DX化のビジョンを共有して取り組む必要がある!
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DXの流れは今後、ますます加速していくことが予想されます。

DXは、全社全体を巻き込んだ取り組みが必要になるため、情報システム部門や現場部門単体だけで進めていくことは困難です。社内外様々なステークホルダーにDX化のビジョンをしっかりと共有して、経営層を巻き込んで推進していく必要があります。

DXの波に乗り遅れないためにも、日頃からDXに関する情報にアンテナを張り、覚悟を持ってDXに取り組むようにしましょう。

いま、DX(デジタルトランスフォーメーション)が求められる理由を解説

いま、あらゆる企業にとって「DX」の推進が、経営戦略における重要なファクターとなっています。

DXとは「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略称で、デジタル技術を企業経営等に活かすための取り組み全般を示す言葉です。

本記事では、そんなDXが官民それぞれの領域で注目されている理由や、活用されるテクノロジーについて解説します。

デジタルトランスフォーメーションとは

デジタルトランスフォーメーションという言葉は、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック教授が「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱したことに始まります。

一般的にDigital Transformationを略すと「DT」となりますが、“Trans” 部分を英語圏では「X」と省略して表現する文化に起因して、DTではなくDXと表現されるのがデファクトスタンダードとなり、そのままDXが定着しました。

なお日本においては、以下の経済産業省による定義がDXの意味することとして掲げられています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」(2018年発表「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」より)

デジタイゼーション・デジタライゼーションとの違い

デジタルトランスフォーメーションに似た言葉として、「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」がありますが、これらはデジタル化の「段階」によって違ってくる概念となります。

  • 第一段階:デジタイゼーション
  • 第二段階:デジタライゼーション
  • 最終段階:デジタルトランスフォーメーション

まずデジタイゼーションとは、ある業務工程におけるアナログ情報の部分的なデジタル情報への置換を示します。例えば、紙の書籍を電子書籍にする、紙ベースの書類をPDF化するといったことが挙げられます。手作業で行っていた実績集計作業を、RPAといってボタン1つ押すだけで人の手をほとんど動かさずに作業が完結するシステムを使用することも、デジタイゼーションの一つといえます。

次にデジタライゼーションとは、自社内外に関係するプロセス全般をデジタル化することです。例えば、レンタルビデオ屋でDVDを貸していた会社がストリーミングサービス(インターネットで動画が見られるサービス)を始める、車を売っていた会社がカーシェアを始めるといったことが挙げられます。

民間企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)とは

民間企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)とは

DXは、官民いずれの領域でも注目されています。

民間企業におけるDXは、基本的には「競争力を上げる」ことが目的に据えられています。

コロナ禍を経て本格的なVUCA時代に突入してきたからこそ、従来の業務プロセスや収益モデルをアップデートしないことには、変動の激しいグローバルレベルでのビジネス環境で生き残っていけない、という根本的な課題感が横たわっています。

それゆえに民間企業におけるDXとは、業務効率化などの「守りのDX」はもちろんのこと、マーケティングやセールス、および技術開発の効率化やROIの向上といった「攻めのDX」も、要注目の領域となっています。

行政におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)とは

行政におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)とは

一方で行政領域においても、DXの推進が期待されています。

その動きの最たるものが、2021年中に設立が予定されているデジタル庁だと言えます。また、経済産業省でもDX推進室が設置され、様々な自治体にもそれに準じたワーキンググループや勉強会等が催されています。

行政におけるDX領域も多岐に渡りますが、例えば住民による各種手続きを非対面で実現するワークフローシステムの導入や、住民からの問い合わせを半自動化するチャットボットの設置、紙運用がなされているオペレーションの電子化など、フロントオフィスからバックオフィスまで、様々なデジタル活用が期待されています。

デジタルトランスフォーメーションに必須の技術

デジタルトランスフォーメーションに必須の技術

最後に、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるにあたって必須となる技術領域について、それぞれご紹介します。

IoT

IoTとは「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」と直訳されます。以前はインターネットに接続されていないかったモノが、ネットワークを通じて相互に情報交換できるようになる仕組みのことを指します。カメラやアンテナなどのエッジ領域におけるセンシング技術が発達したことで、IoTの実現が可能な環境が整ってきたと言えます。

人の手を介さずにモノからモノへと情報伝達ができるようになることで、従来では考えられなかったような速度でDXに必要な情報を蓄積できるようになってきました。

5G

5Gとは第5世代移動通信システムのことで、高速・大容量に加えて、多接続、低遅延(リアルタイム)な通信が実現する通信規格です。

5Gが整備されることで、上述のIoTを実現するネットワーク環境が強化され、より多くの情報を短時間で通信移動させることができるようになります。

AI

AIと一言で言っても様々なアプローチによる仕組みがあり、機械学習や深層学習、汎用型人工知能まで多くの研究領域があります。

DX文脈では、機械学習や深層学習を用いた画像解析や音声認識といった技術がメインで使われており、紙書類の電子化や問い合わせ内容のデータ化による応答の半自動化などの領域に応用されています。

ビッグデータ

ビックデータとは言葉の通り、従来であれば解析するのが難しい巨大で複雑なデータ群のことを指します。上述のIoT技術や5G環境によって大量のデータを収集して移動できるにようになってきたからこそ、このビッグデータの取り扱い方のリテラシーも必要になってきています。

データは「21世紀の石油」との表現もなされるくらいに、重要な存在になってきていると言えます。

ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、複数コンピューターによる分散型ネットワークと暗号技術を組み合わせて、取引情報などのレコードデータを改ざんが難しい形で記録していく技術です。ビットコインの中核の技術でもあり、システム障害にとても強いという特徴があります。

業務における様々な記録媒体をアップデートする技術として注目されています。

まずは、DXについて理解を深めましょう!

以上の通り、言葉だけを聞くとなかなかイメージがつかないDXですが、民間企業と行政府、いずれにおいても重要な概念であり取り組みであると言えます。

何から始めれば分からないという人は、まずは経済産業省が定義しているDXレポートに目を通し、自社の状況と照らし合わせて着手領域を特定するようにしましょう。

DXの推進は絶対に進めるべき理由とメリット5選を紹介!

今やビジネス界隈で聞かない日はない「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。非常に有名な言葉ではありますが、その実態を正しく把握しているかと問われると、自信がない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、企業がどのようにDXを推進すべきなのかをまとめています。時代に乗り遅れないためにも、是非最後までご覧ください。

いま、DX推進が必要な理由

いま、DX推進が必要な理由
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そもそもですが、なぜ今、DXが必要なのでしょうか。既存のシステムで上手く回っているのだから問題ないのではと考える人も少なくないでしょう。

ですが、「2025年の崖」の存在によって、企業はビジネス競争力が大きく提言するリスクをはらんでいると言えます。「2025年の崖」とは、DX推進がされなければ「2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある」との警告を示す言葉。我が国の経済産業省が、2018年9月に発表した「DXレポート」に出てきたものです。

2025年に従来のシステムの保守費用が高騰すると同時に、環境変化にも対応できなくなることで、最大で日本経済が12兆円の損失を被るというネガティブなストーリーが、そこに記されていました。この状況を回避するために、多くの企業はDXへと舵を切りはじめています。

DX推進のメリット5選

DX推進のメリット5選

ではここからはDX推進の具体的なメリットを5つ紹介します。

レガシーシステムからの脱却

企業がDXに踏み切れない大きな要因が、レガシーシステムの存在です。レガシーシステムとは時代遅れの古いシステムのことで、現在のシステム環境にみらるような柔軟性に欠ける情報基盤だと言えます。

レガシーシステムを刷新して拡張性あるモダンな環境へと整えることで、VUCA時代におけるビジネス環境にも柔軟に対応できる基盤整備を進めることができます。

BCPの充実

DXを推進させれば、災害にも強い企業を作れます。デジタル化が進んでいる企業は常に変化を捉えて事業計画を練っているので、災害時も変化の一端として処理し、事業を継続させることが可能です。そのため、BCP(事業継続計画)が安定します。

業務生産性の向上

DXを推進することで、企業の業務生産性も向上すると言えます。

従来より人の手で運用していた業務の一部を、RPAやチャットボットといったテクノロジーツールを活用することで半自動化できるので、その分の業務工数が削減されます。

利益率の向上

DX推進は、事業に必要なリソースを最適化させることにも役立ちます。例えば一例として、三重県伊勢市の飲食店「ゑびや大食堂」では、DX導入によって用意する食材と人員リソースの最適化に成功し、食品ロスを以前の4分の1まで削減しました。その結果利益率は10倍に跳ね上がっています。

リソースの最適化に伴う利益率の向上も、DXの効果の一つと言えます。

優秀な人材が集まる

最後は副次的な効果として、DXを積極的に推進している企業には、結果として優秀な人材が集まる傾向にあると言えます。何故ならば、優秀な人材はレガシーシステムが基盤となっている拡張性の低い企業よりも、モダンでクラウドネイティブなシステム環境を整えたビジネス競争力の高い企業に魅力を感じるものだからです。

DXを進めれば進めるほど、優秀な人材も集まり、さらにDXが進むというポジティブなサイクルが促進すると言えます。

レガシー企業のDX推進ポイント

レガシー企業のDX推進ポイント

それでは、企業は具体的にどのようにDXを進めれば良いのでしょうか。以下、3つのポイントをご紹介します。

組織文化のアップデート

いくらDX導入が企業に恩恵をもたらすものであったとしても、その組織で働く人の意識が変わらない限りは、慣れ親しんだ従来からのシステムを利用してしまうでしょう。

DXを実のある取り組みにするためには、組織文化を新しくする覚悟が必要になります。企業の代表をはじめとするボードメンバー自らが、DXの重要性とそれに付随する組織文化の発信を積極的に行うことで、従業員への伝播も加速していくことでしょう。

DXスコープの明確化

DXを推進する際に、どの範囲までをDX対象領域とするかのスコープ決めは非常に大切なポイントだと言えます。

一般的なシステム開発プロジェクトにおいても、スコープの定義は要件定義フェーズにおいて重要なポイントとなるので、より広範囲なビジネス領域を対象とするDXプロジェクトにおいてはなおさらです。

パッションあるメンバーの巻き込み

事業を継続させるのは人材です。DX推進においても、ぜひモチベーションの高いパッションのあるメンバーを巻き込むのが良いでしょう。

ブランドのファンを形成する際に「熱量」は問われるのと同様、企業変革のポイントも従業員の熱量だと言えます。

まずは組織に、DX推進の機運を醸成しよう!

まずは組織に、DX推進の機運を醸成しよう!

2025年の崖という大きな問題に対応するためにも、多くの企業にとってはDXは必須の取り組みだと言えます。

そのためにも、まずは自社内の機運醸成が大切です。DX推進への熱量が高いメンバーを探し、その人を中心にDXプロジェクトをボトムアップ型で立ち上げてみるのも良いのではないでしょうか。

DXとは何か?推進のメリット/デメリットや必要となるテクノロジーについて解説

あなたは、DXについてご存知でしょうか?

DXは「デジタルトランスフォーメーション」の略称で、デジタル技術を企業経営等に活かすための取り組み全般を示す言葉です。

そんなDXは現在、私たち民間企業のみならず、経済産業省をはじめとする政府各機関が本気で改革に乗り出すほど、日本での注目を高めています。

本記事では、DXとは何かについて詳しくみていきましょう。

DXの定義

DXの定義
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DXという言葉は、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック教授が「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と定義したことに始まります。

また、我が国の経済産業省は、DXの定義を以下の通り定義しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

DXが注目される背景

DXが注目される背景
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DXが注目される背景には「2025年の崖」が存在します。「2025年の崖」とは、DX推進がされなければ「2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある」との警告を示す言葉で、経産省が2018年9月に発表した「DXレポート」に出てきたものです。

2025年に従来のシステムの保守費用が高騰すると同時に、環境変化にも対応できなくなることで、最大で日本経済が12兆円の損失を被るというネガティブなストーリーが記されているからこそ、今現在、この状況を回避するために企業のDXが大きく注目されていると言えます。

DXをやるメリット

では、DXを推進することのメリットとしてどんなことがあげられるでしょうか。以下2点をご紹介します。

レガシーシステムからの脱却

2025年の崖最大の要因の一つが、レガシーシステムの存在です。レガシーシステムを刷新して拡張性あるモダンな環境へと整えることで、VUCA時代におけるビジネス環境にも柔軟に対応できる基盤整備を進めることができます。

業務生産性の向上

DXを推進することで、企業における業務生産性も向上します。

従来より人の手で運用していた業務の一部を、RPAやチャットボットといったテクノロジーツールを活用することで半自動化することが可能になるので、その分、人はよりクリエイティブな業務へと時間を充当することができます。

DX推進のデメリット

DX推進のデメリット
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一方でDXにはデメリットもあります。

効果がすぐには出ない

DX推進の効果はすぐには出ません。平均で3年~5年程度の期間が必要だと言われています。そのため短期的な目線での経営を続ける企業は、DXがなかなか進まないのが現状です。

DXプロジェクトは高コスト

もう一つ、DX推進は一般的に、ヒト・モノ・カネを多く投資する必要があります。その上で先ほど述べたようにある程度の期間も必要になるので、長期的に高いコストを支払う必要があるのです。リソースの体力のない企業にとっては、重荷となるプロジェクトだと言えます。

DX必須のテクノロジー5選

DX必須のテクノロジー5選
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このようにメリット/デメリットのあるDXですが、これを可能としているのは、なんといってもに先進的なテクノロジーにあると言えます。ここでは5つの基幹テクノロジーについてご紹介します。

AI

AI(人工知能)については、聞いたことがある人がほとんどかと思います。AIと一言で言っても様々なアプローチによる仕組みがあり、機械学習や深層学習、汎用型人工知能まで多くの研究領域があります。

DX文脈では、機械学習や深層学習を用いた画像解析や音声認識といった技術がメインで使われている印象です。

ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウドとプライベートクラウドをうまく組み合わせたクラウド形態のサービスを示します。

例えば、今までオンプレミス環境のサーバーを利用してきた企業が、セキュリティの担保を取りながらも従量課金が可能なクラウド環境へと移行したい場合に、比較的オープンなパブリッククラウドではなく、一方で閉域型のプライベートクラウドでもない、パブリッククラウドを採用するなどが考えられます。

ゼロトラストセキュリティ

ゼロトラストセキュリティとは、厳格なID検証プロセスに基づいたネットワークセキュリティ・モデルのことです。政府による「政府情報システムにおけるゼロトラスト適用に向けた考え方」という検討内容によると、以下の定義がなされています。

「ゼロトラストとは利便性を保ちながら、クラウド活用や働き方の多様化に対応するため、ネットワーク接続を前提に利用者やデバイスを正確に特定、常に監視・確認する次世代のネットワークセキュリティの考え方です。」

これは、社内ネットワークは安全で社外ネットワークは危険だとするペリメタモデルの課題に対応したセキュリティモデルだと言えるものです。

ビッグデータ

ビックデータとはその言葉通りで、従来であれば解析するのが難しい巨大で複雑なデータ群のことを指します。センシング技術やIoT技術が発達して大量のデータを収集できるにようになってきたからこそ、このビッグデータの取り扱い方のリテラシーも必要になってきています。

ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、複数コンピューターによる分散型ネットワークと暗号技術を組み合わせて、取引情報などのレコードデータを改ざんが難しい形で記録していく技術です。ビットコインの中核の技術でもあり、システム障害にとても強いという特徴があります。

業務における様々な記録媒体をアップデートする技術として注目されています。

まずは、DXについて理解を深めましょう!

まずは、DXについて理解を深めましょう!

DX自体がまだ新しい概念であるため、まだ輪郭のぼやけたテーマであると言えます。そのためか、何から始めれば分からないと考え、この問題を後回しにしている経営者も少なくありません。

まずは経産省が定義しているDXについて理解を深め、本記事をDX推進の足がかりにしてはいかがでしょうか。