テレワーク導入のメリットは?導入の流れは?テレワーク導入を徹底解説!

2021年現在も新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、テレワークを導入する企業、あるいは導入を検討する企業が増えています。

中にはいきなりテレワークが導入されて困惑している方もいることでしょう。「コロナ禍の今だけの辛抱だ。」そう思ってテレワークをしている方もいるかもしれません。

しかし、テレワークは企業側にもそこで働く従業員にもメリットだらけの働き方なのです!そこで今回は、テレワーク導入のメリットや実際に導入する際の流れを解説します。

テレワーク導入のメリット

まずは、テレワークが導入されるとどのようなメリットがあるのか、企業側、従業員側それぞれの視点から解説します。

企業側のメリット

企業側のメリットは、

  • 従業員の離職率が減ること
  • コスト削減

が挙げられます。詳しく見ていきましょう。

離職率が減る

従業員の中には子育てをしながら働いている人や親の介護をしながら働いている人など、様々な事情を抱えている人がいます。

テレワークはオフィスへの出勤を必要とせず働くことができます。

従業員がそれぞれのライフスタイルに合わせて働くことができることで仕事への満足度が向上し、離職率が下がる傾向にあることが確認されています。

コストが削減出来る

テレワークは導入の際にはお金がかかりますが、それは惜しむべきコストではありません。

長期的な視点で見ると、テレワークの導入は圧倒的なコスト削減につながり、従業員の通勤費削減にもつながります。

今までは自宅から職場までの費用を経費として負担していた企業も、テレワークの導入によってオフィスへの出勤日数が減ればそのコストは何割も削減できます。また、オフィスを一度経由しての取引先までの移動用も抑えられるのです。

そして、大きなオフィスにかける費用も必要なくなる事でしょう。

最近では電通やエイベックスが本社ビルを売却したことでも話題になっていました。

参照:電通など本社売却、都心のオフィスはどうなる?

特に、都心部ではオフィスを維持するだけで小さいオフィスでも年間数億円かかることがザラにあります、テレワークを活用してコスト削減を実現しましょう。

従業員側のメリット

従業員側のメリットは、

  • 働きやすい
  • パフォーマンスが向上する

などが挙げられます。では詳しく解説していきます。

働きやすい

企業側のメリットで挙げたように、テレワークを導入すれば個人のライフスタイルに合わせて働くことができます。

最初こそ慣れない環境で苦戦するかもしれませんが、何と言っても出勤時間がゼロになることは最大のメリットです。

今後テレワークが主流となれば、都心から離れた自然あふれる土地で子育てをしながら働くことも夢ではありません!

パフォーマンスが向上する

テレワークを行うことで、それぞれの従業員が自分らしい働き方ができるようになります。

  • 朝が弱い従業員も、家で仕事ができれば肉体的にも精神的にも大助かり間違いなし!
  • ママさん社員は、子どもの送り迎えに苦労することもありません!
  • 要介護の家族がいても、そばで寄り添いながら仕事ができます。

柔軟な働き方は、各個人の生産性の向上につながります。

さらに、テレワークなら自分最適な環境で仕事ができます。

  • いつも隣のデスクにいる従業員の強烈な香水コロンの匂いに耐える必要はありません。
  • 室内の温度も自由自在です。
  • BGMも思いのままです。

それぞれにあった仕事環境は、最高のパフォーマンスに大きく貢献すること間違いなしです。

テレワーク導入の流れ

ここでは、テレワーク導入の流れをまとめて解説します。

常に「何のためにテレワークを導入するのか」を考えることが大切です。

決してテレワークの導入そのものが目的にならないよう心がけましょう。

1.現状分析

まずは、今の会社の状況を客観的に分析します。確認しておきたい項目がこちらです。

  • 就業規則などの社内の制度
  • 人事評価制度
  • 従業員の自宅でのネット環境
  • テレワークでの仕事の進め方
  • テレワークに対する従業員の考え方

正確な現状分析ができていないと、導入後にトラブルになりかねません。ここは入念な分析が大切です。

2.テレワークの対象者を決め、会社のルールを作る

現状分析を終えたら、実際にルール作りをしていきます。

・テレワークの対象者を決める

テレワークを導入するといっても、会社によっては従業員全員というわけにはいかないかもしれません。例えば接客業の場合、店舗で顧客の対応をする従業員は必ず出勤が必要でしょう。

営業先や取引先へ直接行くことが会社にとって良い選択の場合もあります。

会社全体をみて、どの部署がテレワークに合っているのかを決めましょう。

・社内のルール作りをする

次に、社内のルール作りをします。

「今まで通りでいいじゃん!?」と思った方もいるかもしれませんが、そういうわけにはいきません。

従業員それぞれがオフィスの外で働くことが普通になるのです。

  • 残業の定義をどのようにしますか?
  • 平日の仕事量を減らして土日の午前中にも仕事をすることを認めますか?

新しい働き方のシステムを導入することで、今までに考えなくてよかった事もきちんと決める必要が出てきます。

・ITシステム導入

テレワークを導入すると、

  • 勤怠管理が難しい…
  • 情報共有がうまくできない
  • コミュニケーションが取りづらい

など、様々な問題が出てきます。

こうした問題は、ITシステムを導入することで解決できます!

ただし、ただ有名なシステムを導入しても合わなかったり使いづらかったりする場合がありますので、自社の課題を明確にし、その課題を解決できそうなシステムを導入するようにしましょう。

ITシステムについて知りたい方はこちら↓

【必須システム7選】4タイプ別にテレワークを徹底解説!導入に必須のシステムも!

・人事評価システムを明確化する

何をもって「成果を上げた」というのか、オフィスで従業員と直接会う機会が減ると確認しづらくなります。

あとになって「不公平だ」という不満が出てこないよう人事評価を明文化し、常に客観的な評価と従業員が納得できるようなシステムを作っておくことが大切です。

3.環境を整える

テレワークを進める上で、環境を整えることは不可欠です。今までのオフィスは働くための場所ですから何も支障がなかったことでしょう。

しかし「生活するための場所」である自宅で仕事をする場合、周囲の環境が整っていないかもしれません。

特に、ネット環境はよく確認しておきたい項目です。必ず、テレワークの導入前に従業員一人一人確認し、必要な保障の提供もしておきましょう。

4.セキュリティを確認する

テレワークの導入の際にもう1つ大事なことがあります。

それが「セキュリティ対策」です。

会社の情報漏洩はたびたびニュースでも報道されるほど深刻な問題となっています。

2021年1月29日には、エンジニアが警察やNTT、SMBCのソースコードを流出させてしまい問題になっていました。

情報漏洩はいつどこで起きるかわかりません。

特に従業員や顧客の個人情報の流出は、会社そのものの信用の失墜につながります。

関係者にしか情報にアクセスできないよう徹底したセキュリティ対策、コンピューターウイルスから情報を守るソフトウェアの導入など、絶対に確認しておきましょう。

参照:一般社団法人日本テレワーク協会|すぐわかる!テレワークの導入

従業員が気持ちよく働ける環境の構築を

最初は慣れずにやりづらいと感じるかもしれませんが、導入してみるとテレワークはメリットだらけの働き方です。

だからこそ、ルールづくりや環境の整備など「準備」には時間をかけ、導入後のトラブルを最小限に抑えられるようにしておくことが肝心です。

ITツールも上手く使って、ぜひ快適なテレワークを実現してください!

【必須システム7選】4タイプ別にテレワークを徹底解説!導入必須のシステムも

「3密」対策のために急ピッチでテレワークを進めている企業が多くあります。

ただ、「そのツールを導入することがめんどくさい!」「たくさんのアプリをダウンロードすることが大変!」そんな理由でスタートから挫折してしまう企業も少なくありません。

そこで今回は、意外と知らないテレワークの種類やこれさえ押さえておけばすぐにテレワークを始められるツールを7つご紹介します。

4つのタイプのテレワーク

政府主導で推し進められているテレワーク。

「会社に行かないで仕事するんでしょ?」と、なんとなくイメージがつく人も多いかと思います。

しかし、テレワークにも様々な種類があるのをご存知でしょうか?

まずは、テレワークの4つのタイプを紹介します。

1.リモートデスクトップ型

リモートデスクトップ型は、自宅のPCから会社のPCに遠隔接続して、自宅にいながら会社のPCで業務を行うタイプです。

自宅から会社のPCを操作しているだけなので、自宅のPCに重要情報が保存されることもなく、情報漏洩などの危険性が少ないのが特徴です。

後述する「シン・テレワークシステム」もこのリモートデスクトップ型を実現するシステムです。

シンテレワークシステムを利用すれば、無料でリモートデスクトップ型テレワークを開始できます。

2.仮想デスクトップ型

仮想デスクトップ型は、自宅のPCから直接会社が指定したサーバーにアクセスし、実際にはないサーバー上の仮想PC上で業務を行うタイプです。

リモートデスクトップ型と使用感は似ており、こちらも同じくリモート端末にデータは残らないので情報漏洩の危険性は少ないです。

ただし、専用サーバーを用意する必要があり、別途ソフトも必要になるなど初期コストは嵩む可能性が高いです。

3.テレワーク用クラウドサービス型

テレワーク用のクラウドサービスを利用するタイプです。

基本的にサービス利用料を支払うだけでテレワークを開始できます。

シンプルで使いやすいですが、リモート端末にデータが残ってしまうという懸念点もあります。

情報の取り扱いに関するルールを作ってからの導入をおすすめします。

4.社用PCを持ち帰ってのテレワーク

社用PCを持ち帰って、VPNを使用して自宅から仕事をするタイプもあります。

社用のPCを使い、VPN経由でアクセスするので情報漏洩の危険性は高くはありません。

新しいソフトやサーバー構築費なども不要で、シンプルかつ安価に開始できるのが特徴です。

ただし、盗難・紛失には御用心…!

テレワークに必要な7つのツール

ただ家にPCがあるだけではテレワークはできません。

オフィスに出勤せず「テレワーク」での働き方をするためにはいくつかの準備が必要です。

まずは、テレワークをすぐに始めるためのツールをご紹介します。

クラウドストレージ

クラウドストレージはファイルなどを保管するサービスのことです。

サーバーにアクセスすることで、その時々に応じて必要なファイルを保管したり取り出したりすることができます。

膨大な資料や写真、動画などは容量が大きいため、個人のPCに保存しておくには限界があります。

そこで、セキュリティ管理がされており共通のパスワード等を共有することでいつでもファイルを取り出せるクラウドストレージが必須となっています。

例えば、マイクロソフトが提供しているOne DriveはOffice365と連携しているため、WordやExcelなどの共有や管理がとてもしやすいことが特徴です。

また、Windows版だけでなく、Mac版でも使いやすいため利用者が多く、幅広い層から使われています。

ビジネスチャット

ビジネスではコミュニケーションを円滑に行うことが大切です。

最近では、チャットツールを使ってのコミュニケーションが広く普及しており、プロジェクトごとのチャットでファイルをはじめとする様々な情報を円滑に共有できます。

Microsoft Teamsは、マイクロソフト社が提供しているビジネスチャットです。

Office 365と連携しているため、使い勝手が良く多くのビジネスマンから利用されています。

また、Slackは世界でも非常に人気の高いビジネスチャットツールとして知られており、ZoomやGoogleドキュメントなど様々なツールとの連携でスムーズな業務を実現します。

情報共有ツール

テレワークでは、部下や同僚が隣にいるわけではないのでコミュニケーションの機会がどうしても減ってしまいます。

そうなると、仕事を教えたり、情報共有をするといったことが以前より難しくなってしまいます。

そこで、チームメンバーとのコミュニケーションや仕事の流れ、マニュアルなどを残す情報共有ツールが非常に役に立ちます。

Qiita TeamIncrementsが提供する情報共有ツールです。

Qiita Teamを使って情報共有をすることで、会議の議事録を毎回チャットで共有したり、業務マニュアルのドキュメントを新入社員に毎回共有する必要もありません。

また、ブログ感覚で簡単に文章を投稿できることも特徴の1つで社内コミュニケーションの活性化にも役立ちます。

Web会議

テレワークでは、会議も当然リモートで行います。PCやスマートフォン上のカメラを使ってお互いの顔を見ながら会議ができるだけでなく、録音機能で議事録を取れるメリットもあるのです。また、PCの画面を共有することで会議を円滑に進められます。

「Zoom」は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために発令された緊急事態宣言下で最もポピュラーになったビデオ会議システムでしょう。

「Zoom会議」「Zoom飲み」といった言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

個人間の通話から法人向けの会議まで利用でき、スマートフォンでも手軽に利用できることから、幅広く利用されるサービスとなりました。

勤怠管理

リモートワークでは従業員の勤怠管理が難しくなります。そのために、適切な勤怠管理が重要です。オンライン上で勤務時間を打刻できるようになることで、従業員も管理者も従来のタイムカードを管理する手間も省くことができます。

ジョブカンは、導入実績が50,000社以上ある勤怠管理システムです。正社員だけでなく契約社員やアルバイトまで様々な契約形態の従業員に関する打刻方法にも対応でき、セキュリティも万全です。最安値で月額200円のプランから利用できるサービスでもあります。

VDI(仮想デスクトップ)

VDIとは、仮想デスクトップのことです。普段ユーザーは端末(自分が所有しているスマートフォンやタブレット)にアプリやデータを保管しています。一方、VDIはサーバー側に保管するため、ユーザーは同じネットワークに接続すれば別の端末であっても日常の業務ができるのです。

マイクロソフト社は、このようなVDIサービスを提供しています。

クラウドPBX

クラウドPBXとは、PBXをインターネットから利用できるサービスのことです。

PBXとはオフィスに設置されているハードウェアのことです。

オフィスにある大量の電話を内線、外線それぞれに接続する役割を担っています。

クラウドPBXは従来オフィスにあった装置や施設を必要としませんので、コスト面の大幅な削減が期待できます。

また、メンテナンスにかかる費用や時間もいりません。

Arcstar Smart PBXは、大手のPBXサービスで、NTTの回線を使用しているため、セキュリティ上の安心もあります。

「シン・テレワークシステムとは?」

シン・テレワーク システムとは、契約や調達を行なうことなく、すぐにインストールでき、簡単に利用開始できる、無償・ユーザー登録不要の自宅から会社のPCを操作することができるシステムです。

NTT東日本と情報処理推進機構が現在(2021年1月27日時点)無償で提供しています。

契約・申込やメールアドレス登録なども一切必要なく、個人情報の提供も必要ありません。

このシステムを使えば、自宅から会社のパソコンにリモートで接続し、仕事をすることができるのです。

NTT 東日本 – IPA 「シン・テレワークシステム」   緊急構築・無償開放・配布ページ

快適にテレワークを活用するには

快適なテレワーク生活を実現するためには、セキュリティ面での対策が必須です!

従来のオフィス環境では、会社関係の人しかいない空間で、会社が用意した専用の回線を使い、会社が用意したPCで仕事ができました。

しかし、テレワークは情報漏洩の危険性と隣り合わせ…。

導入の際は、社内の体制づくり・ルールの明確化をきちんと行いましょう。

ITツールなどを利用してセキュリティへの配慮を行った上で、快適なテレワーク空間を構築しましょう。

「セキュリティなんてわからない!」という方のために、政府が無料相談窓口を用意しています。

総務省|テレワークにおけるセキュリティ確保

ぜひご活用ください!

入念な準備をして効率よく働こう

今後、テレワークはますます浸透し、働き方のスタンダードとなるでしょう。今からでも遅くないのですぐに快適なテレワークの準備をはじめましょう。

テレワークを導入している有名企業は?メリット・普及率など徹底解説!

2020年2月25日に新型コロナウイルス感染症対策本部において決定された「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」。この方針に基づき、日本政府は現在テレワークを積極的に活用するよう呼び掛けています。さて、そんなテレワークですが、どのような企業がテレワークを導入しているのでしょうか?導入企業や普及状況などをご紹介していきます。

続々導入!テレワークを実施している有名企業一覧

テレワークを導入している有名企業とは?

新型コロナウイルスの影響で、出社・通勤が社員の命を脅かすようになりました。

この状況下で、多くの有名企業がテレワークを採用しています。

  • GMOインターネットグループ
  • 日立製作所
  • NTTコミュニケーションズ
  • 富士通
  • ローソン
  • ベネッセコーポレーション
  • マクドナルド
  • アサヒビール
  • マツダ

参照:テレワークJAPAN|こんな会社がもうテレワークをしている!

IT業界だけでなく、飲食業から製造業など様々な領域でテレワークは採用されていることがわかります。

テレワークのメリットとは?

多くの有名企業が採用しているテレワークですが、実際テレワークにはどんなメリットがあるんでしょうか?

一般的に、テレワークには

  • 生産性や効率が上がる
  • 様々なコストの削減
  • 育児や介護に従事する社員の雇用継続
  • 多様・優秀な人材の確保・活用
  • 非常事態でも事業が継続できる

などがあると言われています。

また、仕事のオンライン化には他にも多くのメリットがあることがわかっています。

株式会社BFTでは、全社会議をオンラインで開催しました。

すると、

・予算を考慮する必要がなく、四半期に1回の開催に増やすことができた

・会議に参加できなかった人も後から動画で確認できるようになった

・社員と双方向の意見交換ができるようになった

など、多くのメリットがあったと話しています。

また、オンライン化することで外部との連携もスムーズに執り行うことができるようになるなど、テレワーク導入には会社の発展を手助けしてくれる多くのメリットがあることがわかっています。

参照:#shift|社員の9割「テレワーク継続」の企業が実感した、リモート化の絶大な効果

テレワークの普及状況

では、次に日本のテレワークの普及状況について見ていきましょう。

テレワーク普及率は全体の27.9%

正社員へのテレワークの普及状況は、2020年4月時点で27.9%となっています。

3月時点でのテレワーク普及率が13.2%だったので、一ヶ月で約2倍となっています。

これは、2020年4月7日に日本政府から出された緊急事態宣言による効果と言えるでしょう。

普及状況には地域差がある

テレワークの普及状況には地域差があることもわかっています。

地域別正社員のテレワーク実施率は、緊急事態宣言の対象地域の7都府県では38.8%でした。

一方で緊急事態宣言の対象外の地域では13.8%となっており、緊急事態宣言の対象都府県は、それ以外の地域に比べて2.8倍の実施率という結果となっています。

これに対して、東京都は49.1%と、非常に多くの企業が実施していることがわかります。

以上のことから、テレワーク普及率は東京と緊急事態宣言の対象・非対象の都道府県の3つの地域に大きな差があることがわかっています。

参照:総務省|第1部 特集 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築

テレワークの課題

テレワークは新型コロナウイルスが蔓延する状況下で急速に普及しています。

しかし、テレワークには課題もあります。

ここからは、テレワークの実施前・実施後の課題をそれぞれ解説していきます。

テレワーク実施前の課題

テレワークを実施しようとしている企業でも、様々な課題から実施に踏み切れないケースが多くあります。

総務省が発表したデータによると、テレワーク実施前の課題として

  1. 会社でないと閲覧できない資料やデータなどがある
  2. 同僚や上司との意思疎通に苦労した
  3. 会社のテレワーク制度が明確ではない(自己判断による実施)ため、やりづらかった
  4. 営業や取引先との連絡、意思疎通に苦労した
  5. 自宅で仕事をするための物理的環境が整っていなく苦労した
  6. 自宅での仕事環境が原因で集中できず苦労した
  7. セキュリティ対策に不安があった 

といった問題があげられています。

参照:総務省|テレワーク(在宅勤務に限る)を実施してみて問題があったこと

テレワーク実施後の課題

では、実際にテレワークを実施してみてわかった課題はどのようなものがあるでしょうか?

テレワーク実施後の課題は以下の通りです。

  1. メンタルヘルスの不調
  2. コミュニケーションが不足
  3. 暗黙知が共有されない
  4. キャリアアップのための評価が難しくなる
  5. 社内研修やメンタリングの効率悪化
  6. 運動不足になる
  7. 働きすぎてしまう
  8. テレワーク環境が整備されていない
  9. ほかのチームの状況把握が面倒になる

テレワーク導入に失敗しないためにしておくべきこと

このように、現状テレワークには様々な課題があります。

では、テレワーク導入に失敗しないために企業がしておくべき事とはなんでしょうか?

導入に失敗しないためにしておくべき事は、

1.ルールを作成する

2.勤怠管理や人事評価制度の体制を整える

3.テレワーク関連の福利厚生を整える

4.自社に合ったITツールの選定 

などが挙げられます。

テレワークのメリットについて詳しくはこちら↓

テレワークのメリットを企業と社員の2つの視点で徹底解説

ITツールを活用してスムーズにテレワーク導入!

いかがだったでしょうか?

今回は、テレワークを導入している有名企業から、テレワークのメリット、普及状況や今後の課題と導入に失敗しないためにしておくべきことを紹介しました。

世界は今、大きな転換を求められています。

そして、驚くべきことに多くの有名企業は、早い時期からテレワークを導入し、このような状況にも適応しつつ、業績の好調さを維持しています。

これからのビジネスには、テレワークの存在は不可欠と言えるでしょう。

テレワーク導入を成功させるには、ITツールの活用が非常に重要です!

ぜひ自社に合ったITツールを早期に導入して、ビジネスの成功を加速させていきましょう!

DX推進指標とは?活用方法や詳しい内容について解説

今あらゆる産業において、ビッグデータやIoTなどITの技術を活用し、DXによって業務を効率化していくことが求められています。

DXは経済産業省を中心に以前から変革が推進されているものの、現場レベルではなかなか進んでいないのが現状。実際のアクションプランにまで施策を落とし込むことができず、苦労している企業も多いのではないでしょうか。

そこで経済産業省では、2019年に「DX推進指標」を作成し、企業がDXをどのくらい進められているのかについて指標を発表しました。今回はこの「DX推進指標」について、内容を噛み砕いて解説していきます。

「DX推進指標」とは?

「DX推進指標」とは?

「DX推進指標」とは、経済産業省が企業に対して、DX推進をどの程度進めているのか自己診断してもらうために作った指標のことです。

DXとは、本来企業文化やビジョンまで大きく変革が求められるものです。DXを進めていき、新しい開発手法を生み出したりすることで、自社の顧客に向けた新しい価値創出に取り組まなければなりません。

ただ実際には、実験的に行われているものの、実際のビジネスの変革にまではつながっていないということも指摘されていました。

こういった状況を改善するためにも、まずは各企業が自己診断することによって、具体的なアクションを促すことが「DX推進指標」における目的です。

経産省による「DX推進指標」策定の目的

経済産業省による「DX推進指標」策定の目的は大きく分けて2つあると考えられています。

  1. 関係者間の認識共有
  2. 必要なアクションの気づきの提供

それぞれどういった目的があるのか具体的に把握しておきましょう。

関係者間の認識共有

まず経産省では、社内でDXを行うために、認識共有が非常に重要であるということを強調しています。

DXは自社のビジネスモデルそのものを変革する試みでもあるため、部門ごとの認識がずれていると上手く進んでいきません。経産省は以前から日本企業が部門ごとに個別のシステムを運用していて、一貫性があまりないということを主張していました。

経営層、事業部門、IT部門、など様々な部門が共通の認識を持っているかチェックするためにも「DX推進指標」は重要なのです。

必要なアクションの気づきの提供

社内で実験実証的にDXが行われているだけでは、なかなかDXは進んでいきません。

これにはまず、具体的に自社はどのくらいDXが進んでいるのかという指標を明確に理解しておく必要があります。

今どのくらい進んでいるのかが分からないと、具体的に次何をすべきなのかがよく分からなくなってしまいがちです。何をすべきかを明確にする目的でも「DX推進指標」は効果を発揮していきます。

DX推進指標の構成

引用:経済産業

ではDX推進指標には具体的にどのような指標が設定されているのでしょうか。ここではその推進指標や構成について、具体的に解説します。

DX推進の枠組み(定性指標)

まず「DX推進の枠組み」においては、経営サイドがどのようにDXを進めているのかを判断するための指標を設定しています。

DXに取り組むにあたっては、顧客視点でどのような変革をしていくかが最も重要なものです。経営がDXを推進する環境にあるのか、事業にはしっかり落とし込めているのかなどを指標として設定しています。

DX推進の取組状況(定量指標)

定量指標の方では、DXの競争力強化への取り組みとして、新規顧客割合や研究開発のスピードなどを活用することを指標として設定しています。またDXへの投資額や、デジタルサービスにおける収益性など様々なモノを数値的に判断していきます。

ITシステム構築の枠組み(定性指標)

こちらは実際にどの程度ITシステム構築が進んでいるかについて指標を設定しています。データの活用や、活用のスピード感など、システムに求められる要件を満たそうとしているかを判断します。

ITシステム構築の取組状況(定量指標)

先述した経営面と同様に、取り組みに対しての進捗管理に触れています。具体的にはDX人材の数や、研修予算、事業の予算などについて数値的に評価するための指標です。

自己診断結果に基づくベンチマークを活用する

自己診断結果に基づくベンチマークを活用する

「DX推進指標」における自己診断が完了したら、その内容を中立組織であるIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)に提出することで、診断結果と全体データの比較ができるベンチマークをもらえます。

他社と比較して自社はどのような状態にあるのか、ベンチマークを上手に活用することで、今後取るべきアクションは何かを明確にしていけるのです。

「DX推進における取締役会の実効性評価項目」とは

先述しているようにDXは部門ごとの実行は不可能で、経営サイドの全面的な協力が必要です。

経営の執行を行う取締役会の役割も非常に重要であることを予想して、経済産業省は会合の際に議論が活発化するように「実行評価項目」をまとめました。

これは、各推進指標に対して取締役に回答をしてもらうことで、データを集めて、より議論を活発にすることを期待しています。

DXは推進指標を活用して進捗を確認すべき

以上で見た通り、DX推進指標は企業のDXにおける成熟度を計る指標として非常に有効です。

独立行政法人のIPAが入ることによって、より他社とのDXの進捗が浮き彫りになり、自社がどのくらいDXが進んでいるのか判断しやすくなります。

DXを実際に実行する際には、全社で共通の認識を持っておかねばなりません。

DXを進めたいと考えているのであれば、ぜひまずは推進指標を活用して現時点での状況を把握してみてはいかがでしょうか。

テレワークとリモートワークの違いとは?【テレワーク担当者必見!】

以前から「働き方改革」の一環として推し進められていたテレワークの導入ですが、2020年の新型コロナウイルス大流行を受けて、国民の健康を守る為の施策の一つとして、一気に浸透しました。

テレワークには様々なメリットがあり、「自宅からの出勤コストを減らしたい!」「育児と仕事を両立したい!」「寒いから家で仕事したい!」といった方はテレワークが大好きだと思います。

さて、そんなテレワークとよく間違えられるのが「リモートワーク」です。

両者にはどんな違いがあるのでしょうか?

この記事では、テレワークとリモートワークの違いを紹介します!

テレワークとリモートワークの違いとは?

結論から言うと、「テレワーク」と「リモートワーク」に大きな違いはありません。

どちらも、ITツールなどを利用して「業務をオフィス以外の場所で行う柔軟な働き方」のことを指します。

政府や省庁は、一貫して「テレワーク」という言葉を使っていますが、「テレワーク」と「リモートワーク」に明確な違いはありません。

「テレワークを導入してください」と言われたら「業務をオフィス以外の場所で行う柔軟な働き方」を導入してください」と言われたと解釈して対応するといいでしょう。

そもそもテレワークとは?

日本テレワーク協会の定義によると、テレワークとは、情報通信技術(ICT =Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。

参照:日本テレワーク協会|テレワークとは

テレワークは、元々はアメリカで始まった働き方で、1980年代に日本へやってきました。

日本では、NECが出産や育児で退職してしまうことが多かった女性社員の通勤負担軽減のためにテレワークの一環として「サテライトオフィス」を設置したことが知られています。

テレワークには多くのメリットがあります。

しかし、現状を見るとテレワークを日常的に行っている人は20%程度と、普及しているとは言えない状況です。

参照:国土交通省(2020)「平成31年度(令和元年度)テレワーク人口実態調査」

働き方改革の一環として、以前からテレワークは推進されていましたが、2020年の新型コロナウイルスの大流行から、政府が主導してテレワークを推し進めています。

そんな今、時流に乗っているテレワークですが、働く場所の違いで呼び方も変わってきます。

・在宅勤務

・モバイルワーク

・サテライトオフィス勤務

以下で詳しく解説していきます。

在宅勤務

在宅勤務は、従業員が自宅で業務を行う勤務形態のことです。

テレワークの種類の一つですが、在宅勤務を指示された場合は原則自宅で業務を行わなければいけません。

在宅での勤務を指定された際は、社外秘の情報を扱っている場合なども少なくありません。そうした情報を外部に漏らしてしまった場合、会社に大きな損害を与える危険性があります。

モバイルワーク

モバイルワークは、時間や場所に関係なく働く勤務形態のことを指します。

例えば移動中の車内や顧客先のスペース、カフェや出張先の旅館などを「就業場所」として働きます。

顧客先への訪問や、出張などの多い営業担当者によく採用される勤務形態です。

サテライトオフィス勤務

サテライトオフィス勤務とは、テレワーク勤務の一種で、「サテライトオフィス」と呼ばれるオフィスに出勤して働く勤務形態のことです。

サテライトオフィスとは、企業の本部から離れたところにあるオフィスのことです。

カフェや公共施設とは違って、企業が契約しているオフィスなので、セキュリティ面での安全性は担保されています。

「従業員全員が本社に集中して出勤してしまうと密になってしまう!」という場合や、「自宅からならサテライトオフィスが本社より近い!」

「在宅勤務だとつい怠けてしまうけど、情報漏洩防止のため、カフェなどでは仕事できない…」という場合にはおすすめの勤務形態です。

リモートワークとは?

リモートワークとは、従業員がオフィスや本社に出社することなく、会社以外の場所で業務を行うことです。

「リモート」は「遠隔」を意味する言葉で、「遠隔で仕事をする事」をリモートワークと呼びます。

テレワークとほとんど違いはなく、「Zoom」や「Slack」といったITサービスを使い、遠隔地でも、会社のデスクにいるかのように業務を遂行します。

自宅で業務を行うのはもちろんのこと、カフェやサテライトオフィスで仕事を行うことも含め、リモートワークに該当します。

「場所に縛られずに働く事」のメリットは?

このように、テレワークを活用し、「場所に縛られずに働くこと」にはどんなメリットがあるのでしょうか?

具体的なメリットは、

  • 生産性・効率性の向上
  • ワークライフバランスの実現
  • コスト削減
  • 企業ブランドのイメージ向上
  • 優秀な人材の採用や維持
  • 事業継続性の確保
  • 感染症の予防

の7つになります。

テレワーク実施!押さえておきたい4つのポイント

ここまでテレワークとリモートワークの違いからそれぞれのメリットまで解説してきました。ここまで読んでいただいた方の中には、「リモートワークいいじゃん!導入してみようかな」という方もいらっしゃると思います。

しかし、実際「テレワークを実施しよう!」と思っても何から始めればいいかわからない方も多いでしょう。

ここでは、テレワークを実施する際に押さえておきたい4つのポイントを解説していきます。

1.ルールを作成する

会社でテレワークを実施する際は必ずルールを用意しておきましょう。

労働時間や人事評価の基準、セキュリティの問題などは事前に用意し、ルール化しておかなければ、後々労働基準法違反や情報漏洩といった重大な問題に発展してしまう可能性があります。

ルールを作成する際は、厚生労働省が作成しているガイドラインを参考にすると良いでしょう。

参照:厚生労働省|情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン

2.勤怠や人事評価の体制を整える

テレワーク導入下では、勤怠の管理や人事評価が非常に難しいです。

これまでは、「会社にいれば出社・いなければ遅刻」と勤怠状況は一目瞭然でしたが、テレワークだと社員が本当に出社しているのかもわかりません。

また、人事評価にも非常に苦労します。

これまでは、多くの企業の人事がオフィスにいる社員の「勤務態度」や「勤務時間」、「成果」や「行動」を見て評価していましたが、テレワークでは成果以外で評価することが難しくなってしまっています。

また、同じ空間を共有していないことの弊害として、コミュニケーションの量と質の減少も挙げられます。

コミュニケーションが減少すれば、社員のパフォーマンスの低下が懸念されるのはもちろん、人事評価をより一層難しくします。

これまで通りの勤怠システム・人事評価システムでは、テレワークには対応できない可能性が高いでしょう。

こうした問題を解決するには、テレワークに適したITシステムの導入が不可欠です。

3.テレワーク関連の福利厚生を整える

テレワークを行うと、通勤費や社員食堂のような福利厚生費が浮きますが、新たに保証しなくてはいけない費用も発生します。

特に、すぐにテレワークを実施できない要因として、環境の不整備が大きな割合を占めています。

参照:総務省|第1部 特集 5Gが促すデジタル変革と新たな日常の構築

テレワーク関連の福利厚生費として具体的に挙げられるのは、

・在宅勤務手当の支給

・住宅手当の拡充

・インターネット接続に関するインフラ整備の費用

・デスクやチェアの支給・費用の負担など

福利厚生費は、社員がストレスなく業務に従事するために非常に重要な費用となります。

状況は日々移り変わっていますが、社員が求める補償を支給すると良いでしょう。

4.自社に合ったITツールの選定

テレワーク導入を成功させるための重要なポイントとして、自社に適したITツールの選定は欠かせません。

ITツールと言っても様々な種類があります。

ここでは、

・チャットツール

・情報共有ツール

・Web会議ツール

・グループウェア

・勤怠管理ツール

以下、テレワーク導入がうまくいくこと間違いなしのITツールをご紹介していきます。

チャットツール

テレワークを実施する際に役に立つこと間違いなしのチャットツールをご紹介します。

1.Slack
2.Chatwork
3.Microsoft Team
4.LINE WORKS

情報共有ツール

テレワークでは何かとコミュニケーションが不足しがちなので簡単かつ気軽に大事な情報を共有できるツールをご紹介します。

1.Qiita Team
2.Stock

Web会議ツール

リモートワークを行ううえで欠かせない存在であるWeb会議ツールをご紹介します。

1.Zoom
2.Microsoft Teams
3.Google Meet
4.Whereby

グループウェア

テレワークに必要なシステムを統合するグループウェアをご紹介します。

1.Microsoft 365
2.Google Workspace

勤怠管理ツール

テレワーク導入中での難易度の高い勤怠管理にも対応できるツールをご紹介します。

1.ジョブカン勤怠管理
KING OF TIME

感染症対策にも、働き方改革にもテレワークを活用しよう!

いかがだったでしょうか?

今回はテレワークとリモートワークとの違いから、その概要・実施のメリット・ポイントなどを解説してきました。

事業の生産性だけでなく、社員の健康のためにもぜひテレワークをご活用ください!

テレワーク実施の際は、自社にあったITツールの導入をおすすめいたします!

DX推進ガイドラインとは?経産省の資料を具体的に解説

さまざまな産業において、DX(デジタルトランスフォーメーション)による革新的な変化が求められている現代社会。DXすることで業務が効率化され、企業活動の生産性が高まったり、新事業の創出にもなったりと、非常に良い効果が見込めます。

しかしいざDXを実践してみようと思っても、どこから手を付ければいいか分からない企業の経営者・担当者の方は少なくありません。

そこで今回は経済産業省が発表している「DX推進ガイドライン」を参照し、DXには何が必要なのか、メリットは何なのかなどについて解説します。

経産省による「DX 推進ガイドライン」とは?

経産省による「DX 推進ガイドライン」とは?

経済産業省は2018年9月に「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」という資料を発表しています。

これは同年の5月に有識者を集めて議論を行ったものを元に作成した資料で、DXを推進するにあたって抑えるべきポイントを明確にしたものでした。

これを元に取りまとめられたのが、同年12月に発表された、DXを具体的に推進するための「DX推進ガイドライン」です。具体的なアクションプランを提示することで、より経営者・担当者がDXを推進しやすくする方法を解説しています。

経産省がDXを推進する理由

DXレポートにもある通り、経済産業省は日本企業における「2025年の崖」の克服を危惧しています。

「2025年の崖」とは、既存の老朽化したシステムが残存した場合、日本における国際競争への遅れや停滞を懸念する考え方のことです。2025年までに予想されるIT人材の引退と、各種サービスのサポート終了などによるリスクの高まりが、日本の衰退につながるのではないかと危険視されているのです。

日本企業が国際競争でも取り残されないようにするために、政府もDX化を推し進めているのです。

企業がDXを進める理由

企業がDXを進める理由

日本企業における問題点は、各業界でレガシーなシステムに維持管理を任せてしまっているという点です。

特にIT関連予算を戦略的に活用できていないがために、レガシーなシステムにお金を支払い続けている企業もあるようです。

これにはまず、会社として具体的な経営戦略を定めるなど、経営的な視点から変化していかなければなりません。しかし現状はDX推進ができる人材も現場に不足しており、なかなかDXが進まない要因となっています。

DX推進ガイドラインの構成

そこでベンチマークとして有効活用できるものが「DX推進ガイドライン」です。同ガイドラインは、大きく分けて以下2つの切り口に分かれています。

  1. DX推進のための経営のあり方、仕組み
  2. DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築

各項目において細かい内容が策定されていますが、今回は主なポイントをそれぞれまとめてみました。

「DX推進のための経営のあり方、仕組み」のポイント

DX推進のためには、まず経営陣が根本的な仕組みを変えていかなくてはなりません。

ここでは各5項目に分けて、経営における重要な方針を固めていますが、内容として一貫しているのは「経営におけるDXのビジョン」が重要だということ。

流行っているからとりあえずDXをしてみよう!という考えでは、DXを社内で推し進めることは不可能です。

経営ビジョンをしっかり策定して、その上でDXをどのように行っていくのか、姿勢を見せることが非常に重要なのです。

またDX自体は非常にチャレンジングな事であるとも指摘しており、経営ビジョンが定まっていても、以下の内容を具体的に定めておかなければ、現場はなかなかついてこないということも考えられるでしょう。

  1. 人材の育成はできているか
  2. 外部から知識を学んでいるか
  3. サポートする仕組みはあるか

「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」のポイント

もう一つ、「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築」部分では、より具体的にどのようにITシステムを構築し、それを実行に移していくかのプロセスについて指摘しています。

DXにおいては「体制・仕組み」が非常に重要です。既存のレガシーなシステムを刷新していく必要があるため、現場の判断に委ねられる部分が大きいと言えます。

ただこの時に重要なのが、自社で主体的に行い、各部署ごとではなく全社的に取り組むことです。実装すべき新しいシステムについて、しっかり自社で理解し、ひとつひとつ明確にしていくことでシステムの複雑化を防ぐことができます。

他企業に助けを求めてDXを丸投げするのではなく、自社で主体的に改善していくことが重要なのです。

DX推進は経営陣のコミットメントが求められる

進めようと思っても、なかなか進めるのが難しいDX推進。

DX推進ガイドラインで政府が策定しているように、まずは経営陣がきちんとDXに対するビジョン・施策などを明確にしていくことが重要です。

古い体質の日本企業では、技術の刷新を行うことに抵抗があったり、難しいと感じるところも多いでしょう。

しかしDXは経営陣が進めていこうとすれば、少しずつ変えていくことができます。何から始めたらいいか分からない経営者・担当者の方も、ぜひ政府のガイドラインを参考にしてDX推進に取り組んでみてはいかがでしょう。

【最新版】DX戦略はなぜ必要?8つの業界での活用事例を徹底解説

変化の激しい現代社会において、今非常に注目を集めているDX(デジタルトランスフォーメーション)。

データやテクノロジーなどのIT技術を企業活動に反映させることによって、新たなニーズを発掘したり、サービスを磨き上げたりすることができます。

トレンドワードでもある「DX」ですが、実際にDXを導入するためにはどのような戦略を練ったら良いのか、分からない企業がほとんどなのではないでしょうか。

本記事では、なぜDX戦略が必要なのかについてや、各業界のDX戦略の事例を中心に解説します。

なぜ、DX戦略が必要か?

なぜ、DX戦略が必要か?

まずはDX戦略が必要な理由は主に3つ挙げられます。

  1. 業務の効率化につなげられる
  2. 新しい事業の創造も期待できる
  3. デジタル競争で他国に遅れを取らない

まずDXを導入することによる最大のメリットは、業務の効率化にあると言えます。古い体質の企業では、業務を人的なリソースに依存することも多く、なかなか生産性が上がらないという特徴があります。IT技術を普段の業務に積極的に取り入れ、生産性を上げていくことで、より利益率を高めて強い経営基盤を築くことにつなげることが可能です。

またこれまでの既存の事業以外にもDXを起こすことによって、より新しい価値を創出していくことにもつながります。今やWebやSNSなどのインターネットでもモノが売れる時代です。デジタルな手法を利用することで、より新しいモノを開発できたり、売り方を工夫したりできるようになります。

また3つ目について、DXの波に乗り遅れてしまうと、他国とのデジタル競争で遅れをとり、結果的に国内の事業が衰退してしまう可能性もあります。現にGAFA(Google・Apple・Facebook・Amazonの略称)に代表されるようなアメリカのビッグテック企業は、世界的に有名な高収益企業としても知られています。GAFAはデジタル競争においても先進的で、各々の市場をほぼ独占している状態にまでシェアを伸ばしています。競争の優位性でも遅れを取らないために、DX戦略を積極的に取っていくことは非常に重要なのです。

ただ実際に各社がどのようなDX戦略が必要なのか気になる方も多いですよね。ここからは、各業界ごとにどのようなDX戦略を行っているのかについてまとめています。

1. 金融業界のDX戦略

金融業界のDX戦略

 「Fintech」という単語でも知られているように、キャッシュレス決済やネット銀行など、私達の生活にも浸透し始めている金融のDX戦略。近年は日本でもすっかりキャッシュレス決済が進み、各社のシェア争いが話題を呼んでいます。

今後もますます「お金」がデジタルにやりとりされる世の中になっていくため、私達も身近に金融業界のDX戦略を感じることができるでしょう。

2. 保険業界のDX戦略

従来の保険業界では、顧客に対して対面でプランを説明し、納得してもらったら加入してもらうというスタイルの販売方式が主流でした。

しかし近年では、ネット保険が民間にもかなり普及し、自動車保険から生命保険までほとんどの保険がネットで手続きできるようになってきています。

個人のプランによって契約内容が複雑な保険業界では、販売だけでなく、顧客管理の分野でもDX戦略が推進されています。

私達にとっても、ますます簡単に保険に入れるような世の中になっていくのではないでしょうか。

3. 製造業界のDX戦略

製造業界のDX戦略

車・機械・電子機器など様々なモノを製造する現場でもDX戦略は進んでいます。例えば世界的な車メーカーのトヨタ自動車では、工場でのIoT化を積極的に推し進めていて、以下のようにかなり積極的な取り組みを実施しています。

  • 3D CADなどを用いたデザインデータの一元管理
  • 現場からの声をAIを使って収集
  • セキュリティ対策で周辺機器をIoT化

モノを作る過程では多くの人員を必要とすることが多いですが、DX戦略を取ることでより生産性をアップさせることもできるようになります。

4. 小売業界のDX戦略

小売大手各社は、流通から現場業務のオートメーション化を重要視しており、インターネット通販(EC)の市場はますます拡大しています。

例えば世界的な小売大手のウォルマート社は、2018年度に1兆円を超える額のIT投資を実施しており、店舗業務の自動化に力を注いでいます。

今後もWebやSNSなどで積極的にモノが売られていく中で、DX戦略がかなり大胆にとられていく業界の1つとなることでしょう。

5. ヘルスケア業界のDX戦略

ヘルスケア業界のDX戦略

DXの波は、医療現場にも顕著にあらわれています。

例えば創薬の分野では、人間がいちから成分配合を考えるのではなく、AIによって予め割り出されたものの中から調合するという流れも盛んです。

現場でも患者のデータを一括管理したり、手術でARの技術が使われたりと、かなり積極的な利用が目立っています。

6. 物流業界のDX戦略

物流業界は元来、物流の管理など非常に細かいデータが必要になる業界です。一方で従事者の年齢は上がり、労働人口も不足しているため、多くの現場でDXの導入が指摘されてきました。

現在行われている施策としては、トラック輸送の配車支援サービスやスケジュール管理のデータ化などが挙げられます。またユニークなところでは、量子コンピューターを活用した配送ルートの最適化も、社会実装に向けてPoC等が進められています。

将来的には自動車の自動運転技術が進んでいき、ますます輸送に人的リソースを割かなくていいような未来が期待されています。

7. 教育業界のDX戦略

金融業界の「Fintech」と並んで知られているのが、教育業界の「Edtech」(Education technology)です。近年は新型コロナウイルスの影響もあり、教育を対面で行うことが非常に難しい世の中になっています。そんな中で、遠隔でも学べるeラーニングをはじめとするEdTechは重要視されており、学校教育の現場でもDXが進みはじめています。

教える側の役割も大きく変わると言われている教育業界において「Edtech」が教育の形を大きく変える見込みです。

8. 行政のDX戦略

行政のDX戦略

行政におけるDX戦略で1番目覚ましいのは、書類主義文化の撤廃でしょう。2020年には河野行革相が、ハンコ文化を一気に撤廃させたことで話題となりました。

経産省ではデータを基本的にクラウドベースで管理し、国民が利用しやすいサービスにすることを目指しています。さらに政府は「デジタル庁」の創設に向けても力を入れており、今後ますます国のDXを牽引する存在になりそうです。

各業界でのDX戦略は積極的に採用されている

今回はDX戦略とは何かについて、各業界の事例を参照しながら解説してきました。日本でも各業界でDX戦略が進んでいることがお分かり頂けたでしょうか。DX戦略を行うことで、ますます生産性がアップし、業務が効率化していくことが期待できます。

今後DX戦略は間違いなく積極的に推し進められていくことが予想されています。私たちの身の回りにも間違いなく変化が現れるDX戦略、これからも目が離せません。

企業がDXを進める理由とは?DXの意味や日本企業が抱える問題について解説

近年、DXという言葉を耳にするようになりました。
なんとなく聞いたことがあるものの、「DXって何?」「企業がDXを進めてどうなるの?」「これまでのIT化とはどう違うの?」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、DXやそれに関連する言葉の意味や、企業がDXを推進する意味と意義についてご紹介します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味

DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味
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DXとは、正式名称を「デジタルトランスフォーメーション」と言います。日本語では「デジタルの変革」と訳します。
具体的には、ITの進化によって新しいサービスやビジネスモデルを生み出し、展開することで、コストの削減・働き方改革・社会全体の変革につながる施策の総称を意味します。

また、DXとともに語られることの多いのが「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」です。
どちらもデジタル化と訳すことはできますが、DXとはまた違った意味を持ちます。
それぞれ何が違うのか、ご説明します。

デジタイゼーション・デジタライゼーションの意味

code coder coding computer
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まずはデジタイゼーションについて。
デジタイゼーションとは、ある業務工程におけるアナログ情報の部分的なデジタル情報への置換を示します。例えば、紙の書籍を電子書籍にする、紙ベースの書類をPDF化するといったことが挙げられます。手作業で行っていた実績集計作業を、RPAといってボタン1つ押すだけで人の手をほとんど動かさずに作業が完結するシステムを使用することも、デジタイゼーションの一つといえます。

次にデジタライゼーションとは、自社内外に関係するプロセス全般をデジタル化することです。例えば、レンタルビデオ屋でDVDを貸していた会社がストリーミングサービス(インターネットで動画が見られるサービス)を始める、車を売っていた会社がカーシェアを始めるといったことが挙げられます。

ここまで、DXとそれに関連するデジタイゼーション・デジタライゼーションの意味について解説してきました。

確かにデジタル化は、プライベートでも仕事でも人々の生活を便利にします。しかし、何故この数年で「DX」という言葉が浸透し始めたのでしょうか。そこには、経済産業省が公開した「DXレポート」が絡んでいます。

経済産業省「DXレポート」の衝撃

経済産業省「DXレポート」の衝撃

経済産業省の「DXレポート」とは何かというと、DXを推進しないと、日本の既存システムでは世界で生き残ることができない、敗者になってしまうと警鐘を鳴らしたものです。

具体的には、企業がDXを進めることができないと、2025年〜2030年に年間最大12兆円の損失が発生する可能性があると書かれています。

何故そんな莫大な損失が出る可能性があるかと言うと、今あるITシステムやデータが複雑化・ブラックボックス化しており、新しいビジネスモデルや顧客体験を生み出す足かせになっているという問題があるからです。

この問題を放置してしまうと、ベンダーやユーザーに弊害が起こるとされています。

弊害の内容は、
・データ化されたものの、活用しきれずデジタル競争の敗者になる可能性
・災害、システムトラブルによるデータ流出の可能性
・技術の保守や運用に割く人材が不足する可能性
などが挙げられます。

企業がDXを進める意味と意義

上記のような弊害を前提に、企業がDXを進める意味と意義は一体どこにあるのでしょうか。以下、3つのメリットについてご紹介します。

生産性の向上

1つ目は、生産性の向上です。

DXを進めることで、これまで手作業で行ってきた業務が自動化されることで業務効率が上がり、実は不要だったプロセスも見えてきます。

また、業務の流れを短縮・必要な人員の見直しなども進むことで、その分の時間や手間をデータ活用や分析にまわして事業に活かすことが可能になります。

レガシーシステムの刷新

2つ目は、レガシーシステムの刷新です。

レガシーシステムを簡単に言うと、複雑化・ブラックボックス化して問題を抱えている古いシステムのことです。

膨大な顧客データを集めていても、データの見える化やマーケティング・製品開発に生かせる仕組みが無い状態では、そのデータに価値はありません。

ユーザー属性・行動・検索キーワードなどのデータを分析することで、顧客や消費者のニーズに沿った集客やサービスの改善をすることが可能になります。

BCP対応

最後3つ目は、BCP対応です。
BCPとは、事業継続計画と言って、災害などの緊急事態時に損害を最小限に抑え、事業の継続・復旧を図る計画を意味します。


特にコロナ後、製造や物流業界ではDXを前倒しして行い、AIの活用や人員削減、倉庫のオペレーション変革を進める動きが見られました。

DXの意味は社会全体の変革

DXの意味について、これまでなんとなく分かるようなわからないような、と思っていた方もクリアになりましたでしょうか。
DXを進めると、企業のビジネスモデルだけでなく人々の暮らしにまで影響を与えます。そして、このような新しいシステム基盤の導入には、莫大な予算と時間を要するのも事実です。
経済産業省のDXレポートが示す2025年まであと残りわずかなので、取り入れられるところからDXの推進を始めていきましょう。

【事例紹介】DX化を先進的に進める国内外企業の取り組みを解説

スマートデバイスやAI、ビッグデータ、クラウドといった様々なデジタル技術を取り入れ、新たなビジネスモデルを創出することで顧客や社会に変革を起こすことを目指す「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。今、多くの企業がDXへと舵を切っています。

本記事では、すでにDX化を実現して新しい価値を提供しつつある企業の先進事例をご紹介します。

国内DX事例

国内DX事例
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まずは国内DX事例について、3つご紹介します。

住友生命保険相互会社

国内保険会社大手の住友生命保険相互会社では、健康増進型保険「Vitality(バイタリティー)」という新商品の開発にあたって、DXにチャレンジしています。

同社はこの商品開発で、関連会社であるスミセイ情報システムと共に、レガシーシステムを担当していたITエンジニアを大量・短期にDX人材へと転換する必要に迫られました。そこで同社は、「マイクロラーニング」とチャットシステム「Slack」、およびオンライン会議を組み合わせたやり方を編み出しました。

マイクロラーニングとは、1回5分程度の動画や短いWebコンテンツなどを教材として使い、学習を進めていくという学びの方法です。 学習者はスマートフォンなどを通じて場所を問わず、好きなタイミングで学習を進めることができます。

これら3つの要素を組み合わせる事で、時間や場所に制限されることなく、コミュニケーションを取りながらDXを実現するための学習を進めることに成功しました。

小松製作所

株式会社小松製作所は、建設機械や産業機械の生産などを事業とする企業です。

同社では「デジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクション」と銘打って、2015年1月にDXの取り組みを開始しています。スマートコンストラクションとは、建設生産プロセスに関わるあらゆる「モノ」のデータをICTでつなぎ、施工の最適化をはかるソリューションの総称です。

具体的には、ドローンを飛ばして現場を測量し、そこから3Dデータを作成。職員がパソコンでそのデータを見ながら、想定される問題を事前に察知・推察し、それを元に計画の変更が決まると、その指示が現場の建設機械へと伝達されます。

こういったプロセスそのものをアップデートする取り組みは、国内で高い評価を受けており、経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX銘柄2020」において「DXグランプリ」に選出されています。まさに日本を代表するDX先進企業といえます。

日本郵便株式会社

日本郵政グループでは、「新規ビジネス室」「DX推進室」を社長直属のプロジェクトとして立ち上げを発表しており、郵便局とDXを組み合わせることで新たな付加価値創造を目指しています。

具体的には、ゆうパックやゆうメールを引き受ける際にバーコード等から取得できるデータを、配達作業における経路計画や要員配置に活用するなどして、データを最大限に活用した業務改革を実行しています。2023年度には、荷物追跡などを含む基幹システムの刷新を予定しており、新システムにもこのデータドリブンの考え方を反映するとみられています。

海外DX事例

skyline photography of buildings
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このようなDXの動きは日本国内だけでなく、海外でも非常に顕著です。ここでも3つの有名企業について見ていきましょう。

Spotify

スウェーデン発の音楽配信サービス「Spotify」は、今や定番になりつつあるサブスクリプション型の音楽聴き放題のサービスを文化として定着させた存在であると言えます。Spotify以前は、CDやダウンロードが主流だった音楽業界だったわけですが、特定の楽曲を購入して視聴したり、様々な機能をアプリケーションに持たせるなどして、音楽の新しいディストリビューションのあり方を定義し、それに向けたDXを推進していったと言えます。

Uber

日本国内にも進出しているUberは、「自動車で移動したい人」と「車を持っていて、空き時間がある人」をマッチングする配車・カーシェアリングサービスであり、世界のタクシー業界に変革を起こしました。

サービスはアプリに集約され、GPSでユーザーの位置情報を正確に把握し、車の到着時間も適確に伝えてくれます。Uber自身は一台も車を所有することなく、このサービスを実現しているという、既存のリソースに「意味のイノベーション」をもたらした、驚きのDXサービスとなっています。

McDonald’s

マクドナルドは激化する外食産業競争の中でも、「Velocity Growth Plan」と呼ばれるDX化計画を策定し、特にAI領域に注力しています。

たとえばドライブスルーについて、同社では顧客の好みや買い物時間、天気についてAIがデータを統合分析し、そこから導き出される最適なメニューを提供するという仕組みを、アメリカとオーストラリアのほぼすべてのドライブスルー店舗に設置しています。

ユーザーの利便性を向上させることはもちろん、顧客データを集積し、今後に生かすというDX化が進められていると言えます。

スピード感を持ってDXを推進することが重要

スピード感を持ってDXを推進することが重要
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DXと一言でいっても、企業の業種・サービスを提供する顧客によって、取り組みの内容は様々です。今回見ていった通り、勢いのある会社は取り組みへのスピード感が違うもの。DX化の波に乗り遅れないためにも、スピード感を持ってDXを推進することが重要だといえます。

DX化がもたらすメリットと、実現に向けたプロセスとハードルについて解説

ここ数年で一気に広がっているDX化の波。あなたの会社ではDXを進めていますか?

本記事ではDXの理解を深めるために、DX化の概要からメリット、ハードルなどについて解説します。

DXとは

そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)とは何でしょうか?経済産業省によると、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」 と定義されています。

少しわかりやすく言い換えると、DXとは、スマートデバイスやAI、ビッグデータ、クラウドといった様々なデジタル技術を取り入れ、企業が新たなビジネスモデルを創出することにより、顧客や社会に変革を起こすことを示します。

ちなみに、Digital Transformationの略語は普通なら「DT」になりますが、英語圏ではTrans=Xと省略する文化があるため、「DX」と表記します。

DX化が注目される背景

DX化が注目される背景
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ではなぜ今、DX化が注目されているのでしょうか?

経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」によると、国内の様々な企業が既存のシステムを維持し続けた場合、下記のような事態に陥ることが予測されています。

・システム管理者の高齢化によるシステムのブラックボックス化

・システムが複雑化し、新システムに移行ができなくなる

・システムの保守や運用技術者の人材不足

上記の事態はシステム維持コストの増大や、急速な市場の変化に対応できない等の大きなリスクを生じさせます。これらは通称「2025年の崖」といわれており、年間で最大12億円もの経済損失を引き起こすとされているのです。

つまり、急速に変化する市場の中で企業が生き残っていくためにはDX化が必須であり、そのためにDXが今注目されているというわけです。

DX化がもたらすメリット3選

DX化がもたらすメリット3選

では、DXは企業や我々の社会にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?DXの必要性を踏まえながら、そのメリットを3つ説明します。

レガシーシステムからの脱却

先に述べた「2025年の壁」の最大の要因となっているのが、日本企業独自の「レガシーシステム」です。レガシーシステムとは、新しい技術の発明によりコンピュータ技術が古くなることをいいます。

レガシーシステムを使い続けた場合、利用技術が古いために新しい技術との互換性が低く、業務の効率化を妨げたり、古い技術を扱える人材の不足や、コスト増大にも繋がってしまいます。

早い段階でDXに取り組んでレガシーシステムを刷新することで、企業に待ち受けているこれらの問題を回避することが重要となります。

変化するビジネス環境への適応

これからの時代は、デジタル技術やマーケティング技術の発達によって、あらゆる変革が継続的に起こると予想されています。今後、最新の技術を駆使した企業を相手に、古い技術のままで戦っていこうとする企業は淘汰されていくでしょう。

DXを推進することによって、今後の急速に変化するデジタル技術に柔軟に対応することができるようになり、新時代の競争の中でも生き残っていける企業へと変化することができます。

生産性の向上

業務の生産性向上もDXを推進するメリットの一つです。これまでのIT化やデジタル化でも、生産性向上は実現できましたが、今後、新しい技術の登場やビジネスモデルの変化によって、ますますの生産性向上させることが可能になってきます。

また、DXによって働き方改革やNewnormal時代の多様な働き方への対応も同時に推進することができます。DXは企業の働き方を革新させる可能性を秘めているのです。

DX化のハードル3選

DX化のハードル3選
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DXの必要性やメリットについてはご理解いただけたと思います。しかし、DX推進を阻害する要因も企業には存在します。ここではDX推進を阻害するハードルについて、代表的なものを3つ挙げます。

DX人材の確保

DXの推進には、デジタル技術に精通した技術者の存在が必要不可欠になります。それらの知識を持つ人材が社内にいない場合は、新たな人材の確保も必要になります。

しかし、日本では少子高齢化に伴う労働力人口の減少、そしてIT需要の高まりに伴い、社会全体で深刻なIT人材不足に陥ることが予想されています。今後、最新の高度な技術を理解した人材の競争が激化し、人材の確保の難しさがDX化を妨げる要因となる可能性があります。

ボードメンバーの理解

DXによる改革には大きな変化が伴うため、少なからず反発を生むこともあるでしょう。それを理解してもらえなければ、DX化をスムーズに進めることは難しいといえます。

だからこそ、トップダウンでの号令が必要なテーマであると言え、企業の代表者を含めたボードメンバーによる理解と社内発信が重要となります。

レガシーシステムそのもの

DXを進めるためにはレガシーシステム化した既存のシステムを見直すことも不可欠です。現在すでに10年以上経過した基幹システムなどは、システムのブラックボックス化や複雑化によりシステム移行がすでに困難になってしまっている場合があります。

そのような場合は、早急な対応が必要になると言えるでしょう。

DX化の進め方

DX化の進め方
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最後に、具体的にどのような手順でDX化を進めていくべきかについて説明します。

ボードメンバーによるコミットメント

まず大切なことは、ボードメンバーによるコミットメントです。

大きな変化を伴うDX推進には、まず最初に経営層を含めた社内外でのビジョンの共有が必要です。これがなされていないと、DX推進の旗ふりがうまくできず、途中でストップしてしまい、社内に混乱と不信感だけを残してしまう恐れがあります。

DX推進体制の構築

トップ層のコミットメントを得たら、次は実際に変革に取り組むためのチャレンジをサポートする体制づくりが必要です。プロジェクトグループを立ち上げたり、DX推進部門を設立したりすることも有効です。

業務とシステムの現状分析・現状評価

チームができたら、自社システムをはじめとするIT資産がどのような状況にあるかを評価します。システム全体を俯瞰し、老朽化・ブラックボックス化したシステムの存在を把握します。

デジタル化に伴う既存業務の構造改革

DXでは、デジタルを活用して既存ビジネスをより高度化する必要があります。従来の業務の流れのデジタル化を進めていくことで、業務の構造そのものを見直し、既存業務の構造改革を進めます。

既存ビジネスの高度化

既存業務の構造改革にある程度の目処がついたら、デジタルを活用した新しいビジネスモデルへと事業そのものを変革させるチャレンジへとフェーズがシフトします。それに伴い組織の構造を抜本的に組み直し、組織の意識そのものも変革していくことが重要となります。

DX化のビジョンを共有して取り組む必要がある!

DX化のビジョンを共有して取り組む必要がある!
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DXの流れは今後、ますます加速していくことが予想されます。

DXは、全社全体を巻き込んだ取り組みが必要になるため、情報システム部門や現場部門単体だけで進めていくことは困難です。社内外様々なステークホルダーにDX化のビジョンをしっかりと共有して、経営層を巻き込んで推進していく必要があります。

DXの波に乗り遅れないためにも、日頃からDXに関する情報にアンテナを張り、覚悟を持ってDXに取り組むようにしましょう。